●ショップ/飲食店2.0的思考 その1〜7 未完 &関連おすすめ図書



その1

今まで、自分も普通に「2.0」と口走ってきた。
もう何年経つだろうか…
そして、「社会化」とも口走って何年かたった…
どちらも別々に、ロジックを組み立ててきたけど、
よく考えたら、一緒のことだと、さっき、ほんのさっき気がついた。
そこが繋がらなかった…やってることを見てもらえば、まさしくそうだったんだけどね(笑)


このコラムを読んでる人は
なんだ「2.0」って…もしくは今更?のどちらかだと思う。
今自分でも、今更?派だから…

もともと2000年代中頃ティム・オライリーさんが言い始めた
「web2.0」って言葉が元でという記憶がある。
始めはきっと、web上で情報の送り手→受け手という一方的な流れ(1.0)から、
両者が流動化した状態(2.0)的な感じだった。
今は結構定義も曖昧だと思う(笑)

日本では梅田望夫さん著書「web進化論」で
「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、
受動的なサービス享受者ではなく能動的(自発的と捉えていい)な表現者と認めて
積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」
という風に紹介されたと思う。

で、これをwebではなく、実際にショップ/飲食店のマネジメント、マーケティングに置き換えてみたら?
ってことですよ。

まだ???????って思うよね…


例えば、梅田さんの言葉を置き換えてみよう。
「ショップ/飲食店の
不特定多数の人々(顧客、スタッフ、経営者、投資家、生産者、問屋、配送業者、地域の方々等)を、
受動的のみのサービス享受者、一方的なサービス提供者ではなく
能動的(自発的と捉えていい)な参加者と認めて
積極的に巻き込んでいくための経営、運営や商品、サービスの開発、実践姿勢」
ということになる。

ナーンだって、思うんだよねきっと、うちのクライアントの皆さんは実践者多いもんね(笑)
要は、如何に分断化された、「個/会社/社会」を如何に繋ぐのか…に繋がるんだけどね(笑)
ただ、考え方が非常に大切だと思うので、
「2.0」の世界とは、(それ以前を1.0と言うらしい)太田的解釈だけど、少しまとめてみる。
こんな特徴がある。

よく、マーケティングの世界だけ語られるけど、そのマーケティングを実行するのは、人なわけで、
その人がどうふるまったら良いのか…当然マネジメント2.0的な思考もいる。
(マーケティング2.0よりもマネジメント2.0の方が上位にある。と太田は考える)


・お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界。
・お店(会社)の形も構造、機械的、機能分化ではなく、生態系的に分化する世界。
・永遠に完成されないし、形を捉えきれない。今は、こう…としか言えない世界。
・階層がないフラットな世界。
・クローズではなく限りなくオープン化された世界
・ぶら下がりから参加へ、コントロール(管理)からコーポレート(協力)が大切な世界
・共有、共生、供育、共創する為の集合知が必要とされる世界
等々


今のところは位にしておこうかな、これは、1つ1つが独立しているんではなくて、
全て繋がっている。関係性が深い。

これを実行する為に、WEB/IT技術 をフル活用する。


ま、ここでは、簡単に超大ざっぱだけど、「新しい」とでも考えてくれていればいいと思う。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
今の経済、社会環境を考えると、あえて「2.0」的に考えざるを得ない。


その2

やっぱり、なんで今更?派が多かった…(笑)
皆さん、いろいろメールをくれたり、twitterでDMも頂きました。
そりゃそうだよね(笑)

で、今回は、なんで今更なのかを先に書こうと思います。
気がついたのは、やっぱりtwitterやり出してからなんだよね。
と言っても、12月の20日位からなんだよね…

わかっていたけど、実感したって感じ…
例えば、ここ1ヶ月の自分のtwitter上のコミュニケーションログを見てみると


1/14:原口大臣のコメント(マスメディアのクロスオーナーシップの問題)が
    大手のマスメディアに一切掲載されなかった。
    →憤慨!!でも今年は何かが変わる…と思った。
    ここをたぐったおかげで、メディアに詳しいジャーナリストを何人かフォローできた。

1/28:アップルがipad発表
    →しびれた!!自分のライフスタイルがどう変わるのか想像できた。

2/01:ダボス会議のサルゴジ大統領の演説を田坂氏がtwitterでつぶやく。
    →超共感!!やっぱり大きく見るとそうなんだ…と感激!!

2/02:ソフトバンクの孫さんが、UST(無料の動画ストリーム配信)×twitter
    で、決算報告のプレゼンテーション。6000人以上が参加し、つぶやく
    →頭が覚醒された!!こんなことされたら…ショックだった。

2/05:twitter上で紹介された、アンソニー・ギデンズの「日本の新たな第3の道」
   を読んで、日本という国を別の角度で、俯瞰でした。
   →頭が一時混乱…まさしく混乱

2/12:大阪キタで飲食店をなさってるzyckyさんと数度やり取り、ルーマンの考え方と、
   サービス業の今後に付いて…
   →共感者がいたんだ…(こんなこと思ってるの自分だけだと思っていた)

2/16:村田製作所がUSTにて、ミーティングをオープンにして公開した。
   全く関係のない方が、twitterで参加して、意見を述べられていた。
   →こんなにオープンにして有りなのか?????有りなんじゃないのか?
   と直ぐに、USTのID登録。やってみようと思った。

2/18:小川氏(マーケター)の「ソーシャルメディアマーケティング」をtwitterで知り
   直ぐ知り購入し、読了後試しに直接本人にtwitterで所感を送る…すぐにDM
   →こんなことできるんだ…と不思議な感覚…

2/19:もちろん試験的ではあるが、
   経済産業省がアイデアボックスなるもの(一般の市民から今後のITに対する意見を
   オープンな WEBを使って収集)をtwitter上で発見。
   そのtwitterのつぶやきぶりが、アイデアボックスのサイトで掲載…
   →官僚まで?…見守ろう…

2/23:このホームページを作ってるソフト(BIND3)の会社/デジタルステージの
   平野氏のUSTの実験放送にtwitterで参加。100名程が参加
   →何か、参加すると妙な気分。思わずアマゾンで平野氏の著作を購入してしまう…

2/24:zerobase という方が、今後の思考方法は
   「gradual + radical = gradical という造語なう。漸進的+急進的ではなく、漸進的+根源的。」
   というのを見て、数度やり取りをする。
   →ひらめきが…!!

2/27:twitter上で、サービス業/ショップ/飲食店 2.0 をブログのテーマにする と宣言!!


まもちろん、200以上つぶやいてるんだから(何かを感じて)
ここにあげたことばかりではないんだけど、あえてあげてみて、
明らかに、自分の中で、変化があった。要は太田は単純なんだよ(笑)


一個ずつは紹介できないから、直近のを幾つか書くと


2/23 に平野氏の実験放送に参加してみて、元々は、どう使うのか…
研修を、USTでも使えないかという視点からだった。
で、画面上で、自分のつぶやきに対して、丁寧にお答えになられ、
ますます、自分のつぶやきが増える…(本当に単純)
で、1時間弱のセッションが終わり、
この人のことをふと知りたいと思って、次の瞬間、「旅する会社」を購入…

これね、皆経験があると思う。
私は、野球には興味がなくて、サッカーのみだけど(グランパス)、実際にゲームを見に行くでしょ?
そうすると、必ず、その試合の記事を 新聞を読み、ネットでも読み、2CHのログを見て、ブログを検索し…
参加するとさ、実際わかっていても、次の日(早ければその日)に記事を見てしまう。
人間参加すると、こうも違うか…という位。

実際、USTがなかったら、twitterがなかったら、参加できていないわけで…
で、結局、またロイヤルティが高まり、本まで買ってしまった…

ここには、2つある。
1つは、webの技術が進化して、「参加」という概念そのものが変わってきた。
リアルでなくても、そう感じてしまう。まるで、自分がテレビに出た感覚に、近い物があった。

2つ目、参加するとロイヤルティーが一気に高まる。マインドシェアーが増す。購買に繋がる可能性がある。
これは今まで言われてきたことだけどね。
マネジメント的には、スタッフに積極的に参加を促すと、モチベートされる…と。
それを、顧客、スタッフ、マネージャーごっちゃまぜで、オープンに討議することが可能になった。


2/24:zerobase という方が、「gradual + radical = gradical という造語をつぶやかれ、
漸進的かつ根源的という意味だけど、今後の思考方法のいい気付きになった。

前から同じようなことを言っていたんだけど、こうやってバチッと言われると、納得。
今の時期、新しいことをしなければ、変化させなければ、会社はやって行けないことは、
皆さん承知しているんだと思います。
で、見つからないから、どうしても「基本的なことを積み重ねよう…」
になったり、それとは逆の「新しいことをやろう…」
となってしまいがち。

お客様や、スタッフに受け入られるのは、新しいだけじゃダメで、
それが、色々な、原理原則や、基本を押さえたものでないと、納得しないでしょう。

世の中、スパイラル状の進化するって言うけど(上から見ると、同じ所をぐるぐる回っている様に見える)
一歩づつ漸進的に進まないといけない。
そのことを、言葉で表してくれた…と。
やることが根本的に変わるんじゃなくて、考え方と、やり方を進化させるんだ…と

この方は存じ上げません。(笑)さっきは新宿御苑あたりにみえたと思います(笑)

ただ、人で繋がったんではなくて、「つぶやきの言葉」で共感で繋がった。
これは、mixiとは、微妙に、少し違うよね。

「何を言うかではなくて、誰が言うかだ…」という世界もあるが、
少なくとも、twitter上では、
「誰が言うのかではなくて、何を言うのか…」
的な感覚が私には近い。
誰が…では、いずれ閉塞感が来る。「慣れる、だれる、離れる。」
それを改めて感じた。




ま、こんなことが、
(1つ1つのつぶやきに、頭の中に「!」が生まれたりすることが)
一月に何回もあった。

もちろん、これにも慣れて来るんだろうから、「!」を探しに
新たな人をフォローし始めるのだろうけど。(笑)
今のところ、処理しきれない、つぶやきの洪水に溺れそうだから、大丈夫だが…




さて、こんなことが、短い期間にあって、
今まで、コラムに書いたり、講演やセミナーで喋ってきたことが、
全て繋がり出した。ということ。

今、webの世界の方が、リアルな世界で行われていることよりも、
少し進んでいる(いつもそうか)でしょ。
特に、サービス業の進化のスピードがは、ワンテンポ遅いでしょ。

で、リアルな世界で2.0 なんて5〜6年前なら早すぎ…
ショップ/飲食店の経営者は誰もそんなことには目も向けなかったでしょう。
でも、社会の変化が(会社、世情や人々の思考の変化が)
少しずつ、2.0を見つけ出しているって感じがする。
あくまで、太田は…だけど。

でもさ、早くから導入したクライアントが
単純に、そうした方が、売上が上がっているから、仕方ないよね(笑)

あと1つは、経済を回そうと色々なフックに過剰に反応していたことが、
かえって回らないが故に、基本に戻りそうな気もする。そう見える。

ソーシャルメディアだってだってそうだと思う。それにまつわるマーケティングも。
クラウド でもそう。

小川さんの「ソーシャルメディアメーケティング」も
ソーシャルメディアと付いているから、新鮮に感じるかもしれないけど、
マインドシェアーとは、以前からのポジショニング戦略をきちんと押さえてあるし、
2.0にうまく橋渡しをしてくれている感じ。

ただし、スパイラル上の変化だから以前とは形や やることが少し違うが…
そして、ソーシャルメディアやクラウドに慣れて来始めるてくると、人そのものの行動も、
すこしずつ、変わり始めてくる。お客様も、スタッフも、経営者も、業者さんも…
それが今…


twitter上でも
「言ってることは、twitter上にのってるから新鮮に感じるけど根源的には前と変わらんのだけど…」
的な言説も非常に多くて、
形が違うが見直されているだけという感じがするからだろう。

マクルーハンの「メディアが(私は’は’ではなく’が’)メッセージ」
ということが非常にわかる。
今、「ツイッターそのものがメッセージ」だと感じているから、
きっと、普段なら見逃す言葉も、頭に引っ掛かり頭が覚醒されたんだと思う。



で、根源的には変わらないが新しい進化した
ショップ/飲食店20.思考 
になったというわけ。




次回からは、具体的に2.0の世界

・お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界。
・お店(会社)の形も構造、機械的、機能分化ではなく、生態系的に分化する世界。
・永遠に完成されないし、形を捉えきれない。今は、こう…としか言えない世界。
・階層がないフラットな世界。
・クローズではなく限りなくオープン化された世界
・ぶら下がりから参加へ、コントロール(管理)からコーポレート(協力)が大切な世界
・共有、共生、供育、共創する為の集合知が必要とされる世界
等々

を具体的に、マネジメント:マ-ケティング/イノベーションの視座で考えていきましょう。
間違えなくキーワードは「コミュニケーション」です。
「コミュニケーション」の形が変わるということです。
「コミュニケーション」で見直した方がわかりやすいから(笑)


その3

さて、もう1つ書いておかないといけないことがあると思う。

それは、WEBの世界と現実の世界について、
バーチャルとリアルについて。

「現実は遅れてやってくる」
「身体は夢をいつも追いかける」
「思いが現実を作る」
「思いが現実を引き寄せる」
「メディアが身体に変化をもたらす」
等々

皆さんも、聞いたことがあるフレーズだと思います。
決して、全て良いことばかりでは有りませんよね。
だって、バーチャルであれば、色々な妄想、ができるわけで、
何でもありと言えば、何でもあり。
今社会で起こっている事件や事象の一部が、
このことと関係している…などと、発言される方もみえることも承知しています。

今は、そのことは、一旦おいておいて
WEBの世界が、何故リアルな世界よりも先に進んでしまうのか…
それは、身体、肉体がないからです。

2.0と書いたとたん…Twitter上では、3.0を見つけてしまうは…しまいには4.0だ…
一瞬 まじか… とめまいすらしたけども、
そりゃよく考えれば、当たり前のことだとわかった。
Twitterのユーザーの中には、非常に感度の高い方々が大勢いるからね(笑)

要は、「現実が追いついてきたんだ」と。
五感が、身体が追いついてきたんだ…と

ここ数年、コンルティングの経験中で、そして社会生活をおくる上で、
非常に「デジャブ」なことが沢山起こった。
どこかで、そうどこかであったような…

そう!「WEB2.0」の世界観だ…

もちろん「WEB/現実」とか、「バーチャル/リアル」
って構図でくくるだけで、全てが見通せるわけではないことも、十分承知をしている上でだ…
でも、非常に近い、いや、親和性を感じると言った方が良いかもしれない。
置き換えが可能かもしれない…と感じます。

(前前回のコラムの梅田さんの言葉の置き換え)

再帰的に言えば、私「が」そう、かもしれない(笑)

でも、そんなことを、ぐるぐる、考えながら
業績を伸ばしてしまう、今でも昨年対比を楽々越えてしまう、クライアントが多く出てきた…
じゃ、その現実の世界は、どう解釈すればいいのだ…と。
まだ、バーチャルなのか???

私は、少なくとも机上のみの理論家じゃないと思っている。
自己弁護?少し脱線するが…

そこの違いは、
「あえて、振る舞うことが出来るかどうか…」
だと思う。

マーケティングの例を言うと、
アマゾンには、レコメンデーションと言って、自身の購買履歴をもとに、
いろいろと、メールだったり、サイト上で、お勧めをしてくれる。
ここに、あえてのってみる。
お金がかかってしょうがないが、感情を入れずストレートにのってリアルに購入してみる。

Twitterが流行ってるそうだ…
わからない…時間もかかりそうだ、そもそも、人付き合いは苦手なのに…メンドクセー
でも、あえて、チャレンジしてみる。

お店の人(正確にはPCに、もしくはアプリケーションに)がメールで、強烈なフックを投げかけられる。
「太田さん!!このワインめっちゃうまいよ。
1本しか入らなかったんだけど、太田さんならわかってくれると思って…少し高いんだけど…」
(本当は、誰にでも、売れるまで配信してるんだろ?しかも自動配信で、名前変えてるだけだろ??)
と思っても、あえて、オーダーしてみる。
「太田さん…革のジャケットお好きですよね…」
「太田さん…」
「太田さん…」
あえてのってみる…
あえて、良い個客になってみる。
お金がいくらあっても足らないが…

マーケティングが下手な人は、投げかけられた様々なフックにかからないで、
そのフックを手に取って「このやり方はですねー」とフックをやたら分析する輩だ。
もしくは、何言ってんだ…お見通しなんだよ…とつぶやきながら無視する輩だ。

マーケターはあえてかかってみることが出来るマインドが大切だと思う。
あえて、リアルな世界、身体、行動(購買)を使う。
で、なければいつまでたっても分析屋で終わる。
リアルな世界に橋渡しができない。
人の身体は機械ではないのだから。

そして、どんどんルール化してクライアントにフィードバックをする。

技術は進み、そこに身体、五感的な、リアルさを感じないことはものすごく有る。
逆に現実でも「お前はアンドロイドか…」と言いたくなることも沢山有る。

でも、あえて のる。
バーチャルだとしても、言葉だけだとしても、頭の中だけではなくて、身体を使う。
そうしないと、いつまでたっても、
「あれは、WEBの世界の話、バーチャルな世界の話…現実では、マニュアルだろ?」で終わる。

そんなことを、繰り返してくるうちに、気付いたこと…
ということです。
投資してるんです(笑)

少し趣旨は、ずれたが…

本当の所は、多くの人が、やっと慣れてきたのかもしれない。
身体で、五感でリアル感を感じ始めてきたのかもしれない。
でもまだ、朧げな感覚でしかない。

しかし、そうでなければ実際にクライアントも業績は上がらなないはず。
でなければ、今、3.0、4.0なんて言葉は出てこないはず…とあえて考えてみる。
(3.0、4.0は結構前から、2.0→3.0→4.0…っていうロードマップもWEB上で確認できた)

さて、
そんなわけで、身体が現実が、WEBの世界では、現実となっている2.0に
何となく、追いついてきたな、と感じてきた時に、

個人が抱える様々な不安や問題
会社、企業における様々な問題。
社会的な様々な問題。
等々

結構ポジティブな処方箋に橋渡しが必要だ…
処方箋となる具体的な方法論(実践論)を構築できた。
リアルに俯瞰できた、ということですね。
リアルな2.0がリアルに実感できた、ということですね。


いよいよ、次回から、展開して行きます!!

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
2.0的な思考をした方が、現実をブレークスルーできる場面が、本当に多く出てきました。是非共に学びましょう。



その4

さてさて、
少し具体的にやって行こう…という話でした(よね)
でも今日は、リハビリってことになるかも…

で、その7つのお店/世界の理解をするためにさらに
キーワードを並べてみるとばわかりやすいかなと思う。

その前に、evernoteのノートで残しておいた記事を紹介しますね。

2007/08/07
ソウルデザインフォーラムの場である記者のGoogle CEOのエリック・シュミット
への質問の中で、Web2.0の世界について、答えた場面があって、
(本当は、Web3.0の定義についての質問だったんだけど、
その前に、Web2.0を定義したって、ことだと思う。)

一言で終わりなんだよね。


「Web2.0はただのマーケティング用語だよ」


って…
私は、「え!!!!!マーケティング?????webの用語じゃなくて?????」
って思ったわけ…
(実は、このあたりから、いろいろ感じようと
Google をかなりの頻度で利用し始めたと記憶している。)

とにかくこの一言がきっかけだったわけ。
もちろん文脈の中のフレーズだから、クリップするには、少し無理があるけどね。
しかし、頭が超覚醒したわけさ。
ということは、リアルな世界でも可能なわけ??って

そこで、こつこつ、記事や、論文集めて、
(今ではevernoteで整理してるけど、何百とノートがある。)
使えそうな所は、講演で喋ってみたり、
実際に、クライアントさんと実践してみたり…
でも、実際は「点」でしかなかったのさ。
早かったのかもしれない。

で、今は時代の後押しが有る。この辺は書いたよね(笑)

で、マーケティングって考えて、再度整理してみると。
「関係性」の再構築って言葉にぶちあたる。
マーケティングってさ、結果「関係性の創造」って側面があるから、
今までの関係性を「0.1〜1.0」として、
これからの関係性を「2.0」として、考えようってことですよ。
前回書いた様に、コミュニケーションの再構築としてもいい。

感覚的には、延長線上にはないね。
だから、「new」じゃなくて「next」って感じがする。
つまり、「1.0」はその世界のマーケティングを粛々とやる。
顧客との「関係性」を十分に担保できる方法で、
しかも最低コストで、コミュニケーションコストを最大限落とす。
そして、余剰分を「2.0」の方に振り分けていくことになる。
(今開発中)

どういうことかと言うと、
「1.0」の関係性で、顧客になって頂いた方と
「2.0」の関係性で、顧客になって頂いた方とは、
マーケティング方法が違うということだから。
つまり、関係性のつくり方が違う、コミュニケーションの取り方が違う、
ということだね。
今後の成長戦略に関わることだよな。



そこで、7つの世界/お店に行き着く上で色々考えていたことを、書き出してみる。
(今のところ…だね。思いついたら書き直すつもり)

外部から見たイメージ
経済性      → 社会性:sosial/comunity
機械的システム  → 生態系システム:ecological system
金銭、物     → 人、信頼、理念:human relation/trust/reliance/idea
閉鎖性、階層   → 解放的、フラット:open/flat
利用、ぶら下がり → 参加、共創:with/join/collaboration

内部のイメージ
役割、マニュアル → 善意、自発性:goodwill/voluntary
管理、教育、強制 → 協力、共育、共生:cooperation/together
集団の力、画一性 → 個の共鳴力、多様性:sympathize/diversity
狩猟的、流動的  → 農耕的:bring up/create
占有、一歩通行  → 共有、双方向:jointly/interactive

時間軸のイメージ
規定、完成    → 進化 、偶然、β版:evolution/by chance/casual
過去       → ビジョン、未来:vision/zero base/will
既得       → 集合知:collective intelligence


等々、まだ完全じゃないしまだまだあるよ。
本当は7つ位にまとめておきたいけど、今は無理。
これらは、独立してる訳じゃない。いろんな関係性が有る。
書いてみて面白いのは、何か当たり前のことばかり(笑)

なんで、英語にわざわざしてみたかと言うと、
英語に直すと、ある本質がみえる場合があるから…
聞いたことのある単語あったりするでしょう?
(太田的には、いつもそうな風に考えたりしてる。)

日本語ではわかりにくても、置き換えたりすると、
あっ近い言葉だな…とか、そうだったんだ…と思うことが多い。
英語訳して、近い言葉で並べ直すと、結構わかりやすかったりする。

で、だ。過去のコラムを読んで欲しい。

社会性においては、
「会社を社会化」することで、経済を再度回すって考え方。
第3のプレーヤーの選択肢。

理念の大切さについては、
コミュニケーションの所で述べてきた。
これからは、金銭をメディアとしたコミュニケーションでは
世界/お店の売上はシュリンクして行く一方だと…

理念そのものの考え方は、経営者、スタッフ位が共有しているのが、今までだったけど、
これすらできていないお店や会社もいっぱいあるけどね(笑)
その枠を広げたらどうなるのか?って話もした。
理念そのものが市場戦略、であるし、人事戦略足りえるってことを書いた。

機械的なシステムについても、随分書いた。
代替え可能な人を作ってしまい、そのことが会社そのものが代替え可能化してしまう。
つまり、顧客の減少がおこって、社会性を失う、つまり、必要のない会社になってしまう。

教育についても、個の力についても、書いた。
今までの考え方、やり方だけでは、手詰まりだって。
モチーベーションや仕事の考え方はもはや、今までの考え方では無理ってね。

時間軸の考え方も、「現在は未来が創る」ってことを書いた。
過去からのイメージでは、イノベーションは起きない。
未来を観察する力、ドラッカー流に言えば、「既に起こっている未来」を如何に感じるか…
分析するかではなく…

で、こんなキーワードから連相される世界/お店ってことで、

・お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界
・お店(会社)の形も構造、機械的、機能分化ではなく、生態系的に分化する世界
・永遠に完成されないし、形も捉えきず、今はこう…としか言えない世界。参加者の関係性で変化する
・組織的な階層がないフラットな世界
・クローズではなく限りなくオープン化された、世界
・ぶら下がりから自発的な参加へ、コントロール(管理)からコーポレート(協力)が大切な世界
・共有、共生、供育、共創する為の集合知のマネジメントが必要とされる世界

この7つの世界を創ろう!!をあげてみた。
(今回も、少し変えてみた。わかる?)

さらに、梅田さんのWEB2.0の定義をリアルな世界に変換して

「ショップ/飲食店の
不特定多数の人々(顧客、スタッフ、経営者、投資家、生産者、問屋、配送業者、地域の方々等)を、
受動的のみのサービス享受者、一方的なサービス提供者ではなく
能動的(自発的と捉えていい)な参加者と認めて
積極的に巻き込んでいくための経営、運営や商品、サービスの開発、実践姿勢」
を実現する。

ということになる。

結局何?って言われて答えると、
この方が、ハッピーになれる人が増える→結果利益が増える→儲かるってことなんだよね。
会社って、そうじゃなくちゃいかんでしょう??

いかんな…また総論を書いてるな(笑)



では、少しだけ書こうか…

「お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界」

普通に考えると

「個の力による全体に及ぼす影響力が非常に増す世界」

ということになる。

この場合の全体は、お店全体、多くのお客様と考えていいです。

先ずは、わかりやすいマーケティング側からね。(その1だな)
マーケティング的に個の影響力が非常に増すとはどういうことか?

イメージは
お店で言えば、品揃え/サービス、飲食店で言えば メニュー/サービス
は基本的には、誰が考え、創るのか…大概トップに近い人たちだよね。
つまり、ある仮説のもと、こんなん売れるんじゃないの?って仕入れたり、作ったりする。
もしくは、露骨にこれがやりたい!的な…
ま、大概は、「あれ流行ってそうだからうちも…」が多いと思うんだけど(笑)
そのマッチングを試行錯誤することになるんだけど。

そうじゃなくて、ある一人の個のお客様の意見や、
ある一人のスタッフの意見をもっと積極的に取り入れてみたら度どうなる??
正確にはどうなるかわからない…
でも、そこに、創る側と享受する側の差がなくなるから、「フラット」になるよね。
でだ、「参加」すると、どうなるかと言うと、「ロイヤルティー」が高くなって、
顧客は「購買、宣伝」をしてもら得る様になり、
スタッフは「モチベーションが上がり、積極的に、自発的に関わる様になる」
この方が、ハッピーな人が増える。

なんーんだ、そんなこと知ってるよって言わないでね。
その時に、決めるのは誰?
そう普通ならトップマネジメントだよ。

そうじゃなくて、「理念」で決める。やってみる。
で、「共鳴」してくれる人を集める、のではなくて、集まるマネジメントをする。

スタッフだけに止まらず、ディストリビューター、生産者等も入れて
「オープン」にしてみたらどうなるのか…

ということがイメージできる。

例えば、ロングテール(戦略)って知ってるかな?

ロングテール.jpg
(図は 総務省 H18 情報通信白書 をわかりやすく加筆修正)

簡単に言えば(言えないけど)
パレートの法則(全体の20%が80%を稼ぐ)的なことを考えていると…

つまりさ、ビジネスって、どうしても効率を狙うじゃない。
だから、商品も、一番会社にとって、効率が良い層(ボリュームゾーン)を狙う…
ところがさ、皆同じことを考える訳だから、直ぐに供給側は飽和しちゃうじゃない?
差別化さえできなくなる。

でもさ、売れない商品に焦点当てたら、フォローにもコストがかかりすぎちゃって、
上手くいかないよね。
それを、残りの80%(ロングテール)もできるだけ取ろうよってことを
webの世界ならできるだろうってのが、
アマゾンやラプソディ(知らないか?音楽配信のアマゾン的な会社)じゃない?
リアルじゃない世界だからこそ在庫の問題とか、人件費の問題とかクリアできる。
効率の問題をwebプログラムで解決しようとする。
そして、個を販売に参加させるためのプログラムも用意されている。

アマゾンは250万近いタイトル数の中から買うことが出来たりする。
リアルな店舗の何十、何百倍だろ??
(タイトルによっては中古もあるから、好きな値段で買うことさえできる。)

もちろん反対意見も沢山あってね…
アマゾンは、本来ロングテール狙いじゃなかったんじゃないのか?
たまたま、そんなロングテールの商品群も売れる仕組みができただけでは?とか、
未だにアマゾンの売上の主たる部分の割合は増えている…とか
ロングテール戦略なんて眉唾っていう(笑)意見も実は多くある。
例えば、ヒット商品が(いわゆるボリュームゾーンね)売上にしめる割合が低下する…
とかあり得ない…とかが多いね。

で、ここで問題にするのは、その部分じゃない。
ロングテール戦略の「ロングテール」の部分。
本当に売れてる物だけ選択と集中すればいいのか?ってこと…
これは、例えば、今では古すぎて使わない(笑)「ABC分析(パレート分析を元においた)」
で、Cをきって、Bを育て、Aを伸ばそう…的な考えのアンチテーゼになるよね。
つまり、Cの部分に焦点を当てようってこと。

でね、太田的な考え方を言うとね、
物を売ろうとするから、そうなる。
その関係性を物:お金で考えるから…
今までのような、Cをきってみたいな考え方になる。

例えばね、物:販売数/量じゃなくて、人:支持率に変えたらどうだろう?
太田理論で言えば、

ショップのビジネスとは物売りじゃない。
「ひと創りだ」(第1の法則)としたら…

縦軸を販売数/量ではなくて、顧客数にするとどうなるか…
そう、何にに対しての顧客数かが問題になる。
つまり横軸が問題になる

それは…物:商品ではなくて「関係性」なんだよ。

つまり、コミュニケーションのところで述べた、「メッセージメディア」なの。

マーケティングを勉強されている方は、USPだと思えばいいし、
太田的に言うと、売り物:顧客の来店動機:口コミのネタ。

どの関係性における顧客が多いのか…
そんなの、幾らでも調査方法は有る(コストはかからん)

ロングテールの考え方の問題なんだよね…
だってさ、ロングテールの顧客たちも取り込めたら、売上あがるに決まってるしね。

関係性のロングテールの部分には、非常に未来のメディアが含まれている。
つまり、物で見ると、見えないけど、関係性でみると
まだまだ、自分のビジネスも捨てたもんじゃないとわかる。

今度は、このあたりの続きを…

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
2.0的な思考をした方が、今よりハッピーは人が増えると思う。
会社は何故存在しているのか考えればわかるよね。


その5

「お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界」
について、マーケティングの側面から書き始めました…と。
今回はその2です。

結果、個人の全体への影響力が非常に増す…
ま、後は情報が個人に帰属することが多いからとも言える。
今は、お金よりも情報の方が人が集まりやすい。
ということだと書いたんだけど…

書いた後で思ったんだけど、
個人のパワーが増すには、それなりの理由があってのこと…
何故そうなるのか。もしくはそうせざるを得ないのか…
ここを書くの忘れた。簡単に書いておく。

先ず、大前提は、今までのマネジメントやマーケティングの様に
固まりで処理しようとする方法が崩壊しつつある。
顧客の創造が会社の存在理由ではあるけど、
固まりで、動員できなくなってきているのも事実。
社員さん、P/Aさんをも、固まりで考えられなくなった。
モチベーションの問題、個としてのお客様の満足度の問題等々…
個に焦点を当てざるをえない。
ま、差別化しにくいことと、関係する。商品、サービスも、会社自体も…

チェーン店であれば、当然マスを狙わないと利益が出ないから、
逆のやり方になるけど、相当な資本もいる…
太田的に言えば、全国どこでもより多くの人にご来店頂こうとすればする程、
ボリュームゾーンを狙わざるをえなくなるから…

ま、個に向けようとすればする程、
当然発言力も増すわね(笑)

また、その個が、多くの人と直接、そう直接繋がりやすくなった。
繋がりやすくなるためには、繋がり方が多様化してきた。
つまり、誰でも発信できる様になってきた&受信できる様になってきた。
mixi,facebook,twitter等々、フォローワー達にどんどん伝わる。
ますます、発言力が高るとも言える。しかもものすごいスピードで(笑)
口コミの恐ろしさが増すことになるよね。
いい意味でも、悪い意味でも。

自己実現って言葉あんまり好きではないけど、(本当に好きではない)
あえて使うと、働く側は、ジプシーの様に自分探しの旅を止めない…
自分にあった、コンテクスト(文脈や会社)を探し続ける。
自分に合った仕事はどこ?と称して、どんどん働く場所を変える…
変えざるをえないのかもしれない。
だって、会社側も、この流動化を上手く利用してきたもんね。
リスクのヘッジとして…

お客様の側だって、消費による自己実現にどっぷり浸かって、
私らしさ…探しの消費を止めない…買って、飽きたら「ポイ!」ってね。
(近頃やっとeco発想できる若者も目につく要にはなったけど…)

自分の息子や娘のことを見てると、わかるんだけど、
ほんの半年前まで「俺はポール・スミスだ!」とか言ってた奴が、
気がついたら「俺はバーバリーのブラッレーベルだ!」とほざく(笑)
娘は突然「トミー・ガールよ!」とほざく(笑)

何なんだと!!オメー半年前は…って結局、記号消費の罠にずぶずぶ入って行く…
捨てないと、消費されない。完全、要らないもの消費だろうが!!
と、親としては嘆く…
と、友人のリサイクルチェーンの会社は儲かる…と(笑)
何かこう書くと非常に皆我がままになってきてるよね(笑)

でももっと大きな国家的、社会的背景には…
不安ベースで個人がむき出しになっていて、心のよりどころが希薄になってきている
で、いや、これ書くと、5回分いるから止めとく…

説明したことになるんか???
要は、個人のパワーを会社側は、認めざるをえなくなってるし、
また、上手く使う事が出来れば、皆ハッピーになれる。
個人のパワーをきちんと適切に使うと、やっぱり上手くいく事例も沢山なあるから、
だったら、上手くマネジメントしようよ…ってこと。




ま、色々な側面が有る。
で、前回関係性のロングテールを考えてみようという提案をしたよね。

物でなくて、関係性です。
言い換えれば、お客様に来て頂く理由、口コミのネタ。
太田流に言えば、「売り物:メッセージ・メディア」

どんな、売り物:メッセージ・メディア目がけて、お客様はご来店されるのか…

流行の物が売っている?
いつも欲しい物がある?
美味しいメニューが有る?

色々あるよね。

で、以上は物だから、測定可能です。
で、1.0的のマーケティングは、売れる物を徹底的に売る。
そのうち売れなくなって、次の売れる物を探す…
こんな感じ?

でもね、関係性のマーケティングは少し違う。
物じゃない。関係性だから。(物との関係性もあるだろうけどね)
だけど関係性に焦点を当てる。

関係性ロングテール.jpg


例えば、売上を関係性で見てみると
売上=個客(個と識別できる顧客)数×関わる時間/回数×信頼関係(関係指数)
と考えてみよう。

・個と識別できる顧客を多く創ると売上は上がる
・関わる回数/時間を増やすと売上は上がる
・信頼関係を切らさない様にすると売上は上がる

ってことだよね。
もしも、個別に識別できる(名前、顔、好み、アドレス、アクセス方法)顧客
がいたとしましょう。この顧客のことを、個客とします。

個客に対して、個が欲しい物をサービスを、し続ける限り、信頼関係がある限り
個客はショップデータベースにある3つの席からお店を外すことはない。

(過去のコミュニケーションに関するコラム参照)

つまり、いつもスタンバイ状態、お店に来られる理由が有る…と。
売上は上がると思いませんか?

しかし、来て頂いても、関わる回数や時間が減って行けば、
当然、足が遠のきます。
信頼関係が薄れたということですね。

サービス業のビジネスの原則2
フェーズシフトビジネス

時間とともに、顧客のニーズは変化するので、
その変化に合わせた、アクションをとらなければならない。

とはこのことですね。
お客様は神様じゃない。人間です。
人間なので、慣れるし、飽きるし、離れます。
他のお店にも浮気もするし(笑)、何となく来なくなります。
ですから、何もアクションを起こさなければ、未来店客数、見込み客数は枯渇します。

関係性は、カップルでも夫婦でも同じかも…
男女の関係性は時ともに変化をします。
(私のことは聞かないで)


ではその信頼関係はどうやって現すのか…
信頼関係:関係性指数:RI(リレーション・インデックス)値
=関係性の深まり・距離感×鮮度(慣れ)

・関係性が増したり、深まるとRI(リレーション・インデックス)値は上がるから、売上が増える
・慣れたら、飽きる前に、新たな提案をすると、来店動機の鮮度が上がるから、売る上げが増える

ということになる。
お店は、関係性が深まったり、距離が縮まっても、いつか慣れてきてしまう。
売り物としての情報(メッセージメディア)の鮮度を失う。

慣れる→飽きる→離れる
慣れるとは違和感がなくなり、受け入れられること。
飽きるとは十分に味わってそれ以上の物、サービスが欲しくなる
離れるとはお店に何となく、つまり、嫌になったんではないが来なくなる(笑)
で、飽きがくる前に対処しないと、お客様の心は離れてしまう。
3つの席から外されてしまいます。

つまり、関係性が深まるだけではダメで、
そこに、売り物情報の鮮度という発想がいる。

ちなみに、スタッフの場合は
慣れる→だれる→離れる
慣れるとは違和感がなくなり、受け入れられること。
だれるとは新鮮さや緊張感が欠如した状態
離れるとは心ここにあらずの状態。体だけ動かしている状態

これは、1.0のマーケティングでも確実に役に立つ。


そうすると、2.0のマーケティングは結局、1.0とは違う
新たな、関係性を、誰が、誰と、どうやって創るかがポイントになってくる。

今までのお客様との関係性は、きっとそう簡単には変わらない。
だから、コミュニケーションコストを減らしてかつ関係性を担保する方法を考える。
つまり、圧縮して、付加する方法に近い。
時間を徹底的に、圧縮して、新たな個客との関係性に使う。

誰が:スタッフ1人一人が(経営者、マネージャーも含む)中心になって
誰に:今までの関係性とは違う方に(今までの人もある程度は含む)
どうやって:自分の強みを使って、今までの顧客の関係性とは別の物を
まるで、サークル、コミュニティーが沢山できる様に

マーケティング活動を行うとおうことですね。

今日はここまで。
(近頃、共という字をよく使ってるから、きょうを変換すると共が出てくる…)

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
売上を関係性で解いてみよう。覚えておくと便利です。

その6

「Web2.0」をある意味下敷きにして、
リアルな2.0を追っかけて、来てるんだけど…
自分の周りの方々に、思ったより、浸透し始めてるな…って感じがする。

10年前、マーケティングを声高々に、語っていた頃と比べると、
明らかに、反応がいい。
きっと、「見える」ことが増えたんだろうね。

で…なんと…私は、恐ろしいことに気づいてしまった。
それは、「3.0」がどういう状態か、見えてしまったってこと…。

googleのCEOが

「Web2.0はただのマーケティング用語だよ」

と言ったのが、まさしくリアルに感じて、実践し始めると、
非常に、よく効くマーケティング戦略、マーケティングマネジメントの方法だと言うことが、
あちこちで証明されて、その中に、どっぷり浸かると…「3.0」が見えたってことかな。

Twitterのプロファイルに「非システム的システム」に興味があると書いたけど、
このことも、リアルに感じられる様になってきた。
すこし、環境管理形のマネジメント(以前書いた)に似てくるかもしれないけど、
そうでもない、そこが「非システム」だとおもう。

ま、2.0も説明せずに、3.0に行くのもなんだから…(笑)
また、こつこつ、書いて、いこうかと思う。

お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界とは、
また別の書き方をすると、→エンパワーメント:empowerment
が増大するの世界だと思う。

要は、あえて(これがマーケティング的だと言われる所以だけど)
エンパワーメント:一人一人のパワーを引き出す、もしくは与える。
すると、どうなるか…

今まで、機能的に、役割的に振る舞ってきた「個」が「有機的」に重なり合う。
すると、コミュニケーションが発生する。
そのログの中から、今までになかったメッセージメディアを抽出することが、可能になる。

以前から、言ってることだけど、太田は、本当は
jobs(apple CEO)的なワンマンの方が好きですよ。(その個の価値は250億ドルだそうだ(笑))
だって、速いし、ぶれが少ない。
世の中に変化を起こさねばならない時…特にね。

だけど、アメリカの様に天才を生み出すシステムは
もしくは、天才が会社を回すシステムは大きくとらえると(文脈的には)日本には根づき難くて、
それは、それで太田も理解している。

おそらく日本の99%の企業のトップは、天才型ではないですよ。
エゴの固まりの、我がままな奴はいっぱいいるけどね…
周りはYES MANばかりだし…

エゴかどうか…すら、もはや自分ですら判断できないんじゃないかな?
エゴと志の境目…は微妙だよ。
誰を幸せにできたか…これが大切だろうと思う訳ね。



で、まぁ、現実を考えた時、
個のパワー、ポテンシャル、強み、らしさ…
を十分に発揮できるマネジメントの方が、成果があがりやすい。
と考えた方がいい。

なんで、こんな事書くかと言うと
ぱっと見、2.0は大きな負の部分が潜む。

多くの個がからむということは、ある意味、
最適な方法や解(会社のサステナビリティ:継続性)は
多数決的な部分の危険性をはらむことにもなる。
つまり、その個の構成によって、解が異なる、ぶれる危険をはらむ。
また、スピード感が後退するかもしれない…

その昔、ある時代のイギリスを引っ張った、ウィストン・チャーチル首相が言った、

 「実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。
  これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。」

要は、今のところ、ベストではないが、ベターだと…いうことだとおもう。

時代を切り開くのは、強烈な「個」「志」であることが歴史的に見てもそうであるように…
しかし、そのことも、時代の文脈が決めるんだと思う。


逆から見れば、このやり方を、
つまり、個にエンパワーメントをするには、導入するには、
超強力な、リーダーシップを持ち合わせた、トップが必要になる。
そう言う意味で、決められる、肚の座った、経営者でなければならない。
そう、この部分は、誰がなんと言おうと、トップが1人で決断すべき。

この方が、ハッピーを感じられる人が増える…という視点からね。
今、このことが、凄く大切だから。


関係性ロングテール003.jpg



図にも書いたけど、
2.0の世界は、金銭によるコミュニケーションは破綻して、
理念によるコミュニケーションが主流になる。

このあたりで、(いや、まだあるけど、大きな流れを話したい)

  ぶら下がりから自発的な参加へ、
   コントロール(管理)からコーポレート(協力)が大切な世界

へ橋渡しをしたい。


2.0の方で、個がエンパワーメントされると、当然機能領域が重なってくる。
(ま、ゆくゆく考えれば、それが、ポテンシャルの解放かもしれないが…)
すると、どんどん重なって…
お互いが、お互いの機能を、補完し合う様になると思う。
まるで、「コミュニティー」の様に…
つまり、お店、場、を大切にしてくれる個が増えることになる。
これが、大切ってことさ。

従って、こうなるためには


クローズではなく限りなくオープン化された、世界




組織的な階層がないフラットな世界

にならざるをえない。

一番偉いのは、投資者 資本 ではなくなるはず。
こんな系ができると、間違えなく、お店、会社は活性化する。

問題は、トップマネジメントの仕事だね。
1.0とは、違うことをイメージできるだろうか??

この世界は、個の社会性をみて、社会を創る方の考え方にならざるをえない。
つまり、会社の形などというものは、今までと違って、境目がなくなり、会社は膨張する。
所有欲が強い、トップでは、成り立たなくなって来る。

この世界のトップの特徴は1つだけ。
「関わる人の幸せを本当に願っている」
と言えること。
「理念の番人」が仕事になるはず。
なぜなら、この世界では、(コミュニケーションの所でも相当書いたけど)
コミュニケーションそのものが複雑になって行く…
その複雑性を縮減させて行くには、メディアを金銭から理念に変えるしかなくなる。

そして、エゴが最大の敵になる。

さらに、2.0を進める上で、マネジメントと投資者は同一でなくても構わなくなる。
日本の会計システムでは、少し考えなければならない所が有るにせよ、
報酬は、マネジメント、投資者 、と分ける方がいい。

系に関わる人の多くは、安定を求めるが故に、安定した投資者(株主)
を必要とするから、3.0へ行くまでは、過半数以上の資本(株)は所有すべき。
そして、分けることで、TOPマネジメントできる人間を育てる素地ができることになる。
リタイア後の報酬:インカムも確保することになる。

今日はここまで・・・

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
ここで、やっぱり理念が登場する。
2.0になれば、また進化すれば進化する程、重要度が増す。必要だね。


その7

読者の方から、メールが来て…
もう少し、書いとくべきだったかな…と思ったので、追記します。

何のことかと言うと、
多くの人がお店に関わる、様々なシーンに参加したり、関係性をもつと業績が上がるのはイメージができる…と

しかし、そうすると経営者の「思い…」とか、もっと言えば「したいこと…」はどうなるのか…
ということでした。
(jobsが好きだ…とか、民主主義は不完全だ…なんて書いたから、余計そう思われたかもしれませんね。)

どういうことかと言うと、(仮に)書き出してみよう。

0.1の世界:投資家≒経営者が良ければいい世界(とする)
0.5の世界:投資家≒経営者、顧客満足を追い求める世界(とする)
1.0の世界:投資家≒経営者、顧客満足、スタッフの満足を追い求める世界

............................................................................................................................................

2.0〜  :より多くのお店、会社に関わる人
     お店を必要とする人、大切に思う人の満足を追い求める世界(とする)
3.0〜  :理念が同じ会社同士が、自然と戦略的にアライアンスを組む様になる。
     バーチャルな智慧(アプリケーション的な融合や融和)のコミュニティーができる。

チョー簡単に書けばそうなる。
要は、以前は国の力を増すために、経済を回すことで、社会を回す(ま、結構これも抽象的だけど)
ことが是だった時代、つまり、会社の役割が、経済側(お金を儲ける、雇用等)にあって、
そこに社会貢献を見いだす時代から、経済的な役割を含んだまま、
社会側(会社に関わる人達…)に重きを置くことが必要な時代へ…
ここが、理解しかねるのかな??サービス業は、ここを狙わないと…と太田は思っている。

もちろん、(ま、ほとんどないが…あるにはある)外貨を稼げるようなサービス業は別として、
また、全国津々浦々、できる限り多くの人に、より良いものを、安く提供したい…
というゲームのプレーヤーはプレーヤーで少し膨らませて考えなきゃいけないけど、
基本的には、ほとんどのサービス業が内需指向型なんだから…

お店、会社が本来の社会的な使命(以前とは違うもしくは再編集された)を全うしなければならなくなる。
今までとは違うと考えずに、今までが少しいびつだったと考えた方が良いとは思う。

自分だけ良ければよい→できる限り皆がハッピーでいられる会社、お店にならないと行けない。

要は、「自分」の満足 という、「自分」の領域を拡張しなければいけない。

だから、

●クローズではなく限りなくオープン化された、世界

とか

●組織的な階層がないフラットな世界

にならざるをえない様な気がしている。
その大きな境目が、今のところ〜1.0と2.0〜と考えてもいいのかな…と

会社ということを想定した時の、関わる人が変わる…つまり、境目がなくなりそうだから。
例えば、「消費者」は本当に、個人に帰属するんじゃなくて、機能、振る舞いでしかなくなる…とかね。

ま、どうやって、会社を存続させるのか…成長させるか…を
単純に言えば、より多くの方に必要とされれば、存続できるだろう…と。

規模の拡大を第一の目的にはせずに、その思いを共有できる人の数が問題だろう。
いわゆる、ファンだわね。できる限り多く創る様にならざるをえない。
それが、今後の勝ちパターンでしょ。
そうすれば、逆説的だけど、規模も膨張する…勝手に(笑)

何故、顧客数が減少していくお店が多いのか…
マクロ的には、競走、競合が多いから…と言われる。
実のところは、本当は、どこのお店も真似しあっているだけだから…
「俺は違う!!」
と言った所で、顧客側からは、似たようなお店ばかり…ということになる。
ここになかなか気がつかない経営者が多いから。

そもそも「やりたいこと」が、市場に必要とされていればいいのだけど…
つまり、しっかり「あえてやる」というマーケティング発想できればいいのだけど、
大概は、独りよがりだから。

そこを、謙虚に真摯に考えたら、より多く人に関わってもらった方が良いに決まってません??
ここは、もう考え方の問題だから、きっとわかる人と、わからない人がいるんでしょ。



ということは、2.0的な結論は、本来のお店や会社の経営者が「すべきこと」に立ち返ったとき、
より多くの人をハッピーにしたいんだ…が、「したいこと」ならいい。
ということになる。

そうすると、自然と抽象度が高い、理念にならざるをえない。
そもそも、本来は、そうでないといけないはずなんだが、
社会を回すのに、経済を回すことに特化していた時代があったから、
あえて、そう言ってみる。
経営者の意思決定のレベルをあげないと、もう会社が立ちいかない時代。




さて、

・お客様、スタッフ等の個人のパワーが非常に増大する世界
・クローズではなく限りなくオープン化された世界
・参加者の関係性で変化する組織的な階層がないフラットな世界
・ぶら下がりから自発的な参加へ、コントロール(管理)からコーポレート(協力)が大切な世界
・永遠に完成されないし、形も捉えきず、今はこう…としか言えない世界。
・お店(会社)の形も構造、機械的、機能分化ではなく、生態系的に分化する世界
・共有、共生、供育、共創する為の集合知のマネジメントが必要とされる世界

7つの世界観についてのお話は進み
4番目以降へ…


●ぶら下がりから自発的な参加へ、
   コントロール(管理)からコーポレート(協力)が大切な世界


先ず、ぶら下がりとは?
会社やお店にぶら下がっている、要はそこに居ることが目的の人のこと。
自分としての成果は、時間を過ごすこと…(笑)
給料がもらえればいい…とかね

自発的とは…これはいいか…
何度も書いてきたもんね。

だから、ここはコントロールは当然合わないでしょ?
そして、自発性を軸にすると、(もちろん目的や、目標を共有していることが前提として)
調整が必要になる。

ある問題やの解決や、機会に対するチャレンジにしても(大小は問わず)自発的に参加する人が増えると、
意見の違いが出るでしょ?
だから、調整が必要。
意思決定を誰が、どのようにするのかも大切だね。

主役が上司とは限らなくなるしね。
どのやり方が、一番ファンを創ることができるのか…
が一番大切になるでしょう。

太田的なイメージは、
というか、実際にやって頂いてるクライアントの例を言うと、
一番、購買者、顧客に近い人が、参加しているから、
結構、「へー!!」っていうことがでてくる。

また、経営者、幹部では気がつかない、細かいサービスの案なんかが出てくる。
特に女性が多いけどね(笑)

たまに、とんでもない「面白い」案が出てきたりする。

結構、皆中仲が良くなったりしてるよね。



でもね、これって、あえて言うけど、今以上に軋轢が増える世界ですよ。(笑)
管理の方が、凄く楽なはずです。
だって、上司が決めた!!で終わってしまうから。

協力って爽やかなイメージが有るじゃないですか?
逆に管理って、グレーなイメージが有る。

協力するには、コミュニケーションが必要でしょ?
しかも、1つのものを作ろうとすればする程、ぶつかり合いが増えます。
本当は、そのぶつかり合いが大切。
そうすると、何が出てくるかわかんないですよね(笑)

太田は、でもあえて、薦めます。
理由は単純で、人が人に、人の中で揉まれて、成長できるから。
そして、なによりも、さっき書いた様に予期せぬものが、発生しやすい場ができるから。

あとは、参加者の感情のコントロールが残るけど、
これは、そんなに問題では無い。
いろんな、解消のさせ方が有る。これも、いつか書こう。

TOCの思考法を知ってる人なんかは、コンフリクト(対立)の解消の仕方を参考にればいい。



すこし、戻ると

●組織的な階層がないフラットな世界

の前に、

●参加者の関係性で変化する

ということばが入っている。
要は、誰が関わるかで、その関係性で、何が出てくるかわからない…
ということね。

組織はどうでもいいと言っている訳ではないですよ。
組織は大切です。
組織より、個が大切だとか…いう人いるけど、
自分にはマネジメント能力がありませんって言ってるようなもんで笑ってしまう。
昔々の組織論をベースにしてると思う。
その時の組織って、軍隊的な、トップダウンをイメージしてるのかもしれない。


組織は参加者で変わることはあたり前のこと。
しかし、組織は何故必要なのか、(ま、チームと置き換えてもいいかな)を考えればわかるはず。
過去のコラムを読んでね。

大切なのは、場としての組織の構造やルールやアウトプット。
参加者が多ければ多い程、このあたりの価値観の共有がなければ、何も決まらない。
また、時が経てばは参加者が、いつも決まっているとは限らないから、新陳代謝をするからね。

ここの、マネジメントは、コーチングというより、ファシリテート的でしょ。
個に焦点を当てるんじゃなくて、場にあてるという意味です。

副次的に、リーダーの役割が明確になるから太田的には、非常に良いと思っている。
リーダーは、コンセプトや明確なメッセージを伝えなければならなくなる。

よく星野リゾートのマネジメントを研修で扱うんだけど、
その中で、皆気付くことがある。
旅館やリゾートホテルの再生に関して、コンセプト的なことは誰が決めるのか…
実は、トップだったりする。
いわゆる、この枠の中で考えてねって言うときの、この「枠」のこと。

皆が参加して、わいわいやってる… → 楽しそう…
って思うかもしれない。
大元は、やっぱりトップですよ。

つまり、参加型のマネジメントの前提条件は、
リーダーがコンセプトをしっかりと示す事…
このことが大切になる。

もちろん、そのコンセプト創りそのものは、開かれているべき。



参加…この言葉の意味する所や、パワーを感じている経営者は実はまだ少ない。
しかしとんでもない会社の成長をもたらす源泉になることを、知るべき。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
教育熱心な経営者の方は大勢おみえになるが、ほとんどの方が、ワンマンだ(笑)
それは、何故か…を考えてみよう。


関連するおすすめ図書




2.0の世界とは少し違うアプローチだけど(大きく見れば一緒だが)
「Twitter」で見つけて、「アマゾン」で購入した。
「学習する組織」のピーター・ゼンゲの最新書、
・持続可能な未来へ(組織と個人によえる変革)
はお勧めですね。

ゼンゲ曰く
「10年前程前から、組織の学習目的が変化してきたことに気がついた。
組織は〈収益性、革新性を高める〉だけでなく、持続可能な未来を築くためにも学ぶ様になってきた。」
グリーン革命に向けて、の話なんだけど、非常に面白かったですよ。





1:ロングテール「売れない商品」を宝の山に変える新戦略:クリス・アンダーソン
ま、知っといて、損はしないと思うよ。
どう読むかは本人次第だけどね(笑)

ロングテールに光を当てたのは、凄いことだと思う。
取り込むことは可能だと思う。
コラムで書いた、物→人/関係性、利用→参加
を理解すればいい。

2:FREE〈無料〉からお金を生み出す新戦略:クリス・アンダーソン
これは、読んだ方が良いよ。
同じクリス・アンダーソンだけど、
むしろ、今は、こちらのほうが有名かな??

車を無料に…
普通考えんでしょ(笑)

とにかく、いろんなマーケティングエッセンスが入ってる。
頭がやらかくなるから、読んでおいた方がいいよ。

もちろんサービス業の人にも役に立つ。
実際、色々本の中のケースを、形を変えてテストしてる方がいるから、
結果でたら報告します。





1:アマゾンのロングテールは、2度笑う
         「50年勝ち残る会社」をつくる8つの戦略 :鈴木貴博

ロングテール本だと思って随分前に買った(2006年頃)記憶が有る。
副題の通り、戦略をわかりやすく説明して下さっているので、読み飽きることがなかった。
ロングテールについては、これも結構、図表や数字を交えて説明して下さっているので、
わかりやすいのではないかと思う。

イトーヨーカドー、スタバ、ローソン、ファミマ、アマゾン…等々、
知ってる会社が出てきてるから、読みやすい。

少し古い感じがあるけど(現実とは少し違ってきている)ところはあるけど、
サービス業(多くが)の戦略をわかりやすく解説されているのは、
買っておいて損はないと思う。

2:富の未来:アルビン・トフラー ハイジ・トフラー(ご夫婦)

いわゆるトフラー本。トフラーの本はほとんど読んでいるけど、
始めは20年も前だが、「第3の波」に衝撃を受けた。
ま、「未来の衝撃」「第3の波」「パワーシフト」のいわゆる3部作を読めば、
トフラーの考え方は理解できるはず。

富の未来は 特に個人のパワー≒情報のパワー について(変化を含めて)詳しい。
経済学の世界の話とは少し違う切り口があって、
(経済学ではとらえきれない所)良かった。

   社会がそれほど変化しなかったころ、老人が尊敬されていたのは、
   過去を知っていたからだといわれることが多いが、そうではない。
   未来を知っていたからである。未来は過去とほとんど変わらなかったのだ。

なんてところを、ノートしてある。

2.0については、生産消費者(プロシューマー)という概念は必ず理解しておいた方がいい。

    販売や交換のためではなく、自分で使うか満足を得るために財やサービスを作り出す人

という意味だけど、要は境目がなくなると思えば良い。
この本は、私は(いや私にとってはか?)必読書だと思う。




1:ツイッターノミクス:タラ・ハント 著 津田大介 解説

タラ・ハントも有名になっちゃったなー
Twitterも3.3万人程のフォロアーが世界中にいる…
実は、今東京にいるんだな…これが(笑)

津田さんは、いわゆる、Twitterと言えば、
「つだる」で有名な、草分け的存在。

ウッフィーとは何か…
是非読んでほしい。
お金に換わる…大切なもの…

Web2.0のマーケティング解説書だと思って読むと、
非常につまらないけど、
太田が、追い求める、リアルな2.0を考える上で、
非常に、参考…というか、
「そうだよな!!やっぱり!!」
的な感じが多いにした。

B2B→B2C→C2Cへ…
これがどういうことなのか…
ここに本質もありそうな気がするね。









●会社をあえてベタな「コミュニケーション」で考える:その1〜10

その1

サービス業とは、ファンを創り続けること以外には存在価値はあり得ない。
問題は、如何にファンを創るかですが、
おおよそ、ファンとは3つあって、顧客、働く人、投資家
がファンであり続けて、いてくれるうちだけ、会社は存在する ということになる。

で、今まではおそらく、全てを違う次元で捉えてきてたんじゃないかと思う。
要は、顧客創り、働く人創り、お金創りと(笑)
ところが、そうじゃなくて、結果一緒じゃんと思えれば良い。
3つを俯瞰した上でものごとを考える。
それを「3方良し」と言ったりする。

今まで、コンサルをしてきて、言うのもなんなんだけど、
今までの、業績アップの方法、
ま、様々なマーケティング的なCS(顧客満足度向上)の手法だったり、
またES(働く側の満足度向上)だったりが
どうも、魔法の杖のごとく、そして10人1色的な取り組みをしてきた結果…
ある瞬間はうまくいく。
ある瞬間とは、どの会社もその取り組みをしていない間 という意味です。

世の中が、こう少しネガティブに動き始めると、コンサルなんか忙しくなる。
昨日も実はそうなんだが、
10年前と比べれば、随分皆さん勉強されているから、いろんなことをご存知で、
「でも、ダメなんです…」と尋ねてこられる。
次の魔法の杖を探しにね(笑)

あえて、いつも
「そんなものは無いですよ」
とはっきりと言います。
本当に無いんだからしかたない。

自分で考えるしかない。

私がいつも言うのは、
現実に「社会で起こってしまっていること」です。
その現実を突きつけられた時、
「貴方はどうするのか??」
ということだけです。

私がそもそも会社は何故社会に存在し得るのか?
よって、仕事をどう考えないといけないのか?
どんな成果(貢献)を果たすつもりなのか?
そして、貴方の仕事は何か?
等々…

きちんと考え直すと(ま、編集し直すととも言うけどね)
ほとんど、オリジナルなソリューションが本人の口から出てくるんです。

それが「3方良し」の状態であれば、
「やってみれば」
って言います。

そして、マネジメント上チェックしなきゃいけないことをシートにまとめて、
(ほとんどが、その会社のオリジナルになってしまうんだが…)
web化して定期的にチェックをし、補正を促す。

ま、こんなパターンが多いけど…
そんな中で、昨日も「コミュニケーション」の話をしたんだよね。
要は、コミュニケーション不全だろうと…

普通は、マネジメントレベルでのベタな「コミュニケーション」を考えると思うけど、
太田は、どうもこの「コミュニケーション」ってのが、
そのマネジメントレベルでの必要性に留まらない気がしてる。
この「コミュニケーション」そのものの捉え方如何で、
会社は如何様にもなってしまうのではないか…

こんな命題おかしいだろ…と思いつつ、
「会社の社会化」とか、「会社の再社会」かとか口にしてるのは、こんなことがあってのこと。

ある世界でも有名な社会学者(ここでは名前はいいでしょう)の言葉が以前から
(何年も前だけど)どうも引っ掛かってる。

それは、「社会の構成要素は人なのではなくコミュニケーションである。」と。
強引だけど、会社をある任意の社会だと仮定すると
その社会(会社)はコミュニケーションの集合体となるし、
必要なのはコミュニケーションだ…となる。
学者の先生からすりゃ、「は???」
てなことになるんだろうけどさ(笑)

例えば、そう考えてみると、可視化されることが多くあることに気付く。
会社の存在理由はコミュニケーションそのものにある…とか、
利益とはコミュニケーションコストのバランスの良い配分によるアウトプットだと…とか、
マーケティングフェーズの区切り目はコミュニケーションコストのアンバランスが引き起こす…とか、
コミュニケーションそのものがモチベーションそのものだ…とか、
コミュニケーションの存在が会社そのもののイノベーションのネタになるのだ…とか、
コミュニケーションが発生する(ネタの存在)が故に集客されるのだ…とか、
もう、いろんなことがが浮かんでくる。

今後、少しずつ、コミュニケーションの話をしていこうかと思います。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
コミュニケーションそのものを少し深く考えてみよう。
会社の存在理由がコミュニケーションの存在だと仮定してみると、
いろいろなことが見えて来るんじゃないかと思う。

その2

前出のコミュニケーションコストについてです。
ま、関係性を作ったり、維持したり、ま、担保するためのコストって置き換えてくれてもいい。

その観点から「ファン創り」を考えてみるといいと思う。
こんな場面有るでしょう?

このお客様とは、長く付き合えそうだ…と思う。
そうすると、当然距離感を縮めようと、コミュニケーション過多になる。
そのお客様にとっては、良いことだけど、
他のお客様にたいしての時間が使えなくなる。
コミュニケーションコストの偏りってこと。

関係性を担保しながら、単位当たりのコミュニケーションコストを如何に押さえる事が出来るのか…
これが、ファン創りの肝だったりする。
関係性が担保されるのであれば、できれば、コミュニケーションコストは落としたいじゃないですか?
営業時間が限られているショップなんかは、この視点が必要だよね。
ライフサイクルのフェーズで、コストのかけ方は明らかに違うでしょ?
顧客を個客化する過程で、様々な客像が現れてくる。
それを関係性で考えると(関係性の密度で切ると)わかりやすい。
ここらあたりが知恵の勝負になる。
個客はある関係性から、過去と同じコミュニケーションコストをかけなくても、
お店、またはスタッフとの関係性が担保されることがある。

このことを、理解していれば、
今のフェーズでどこに、どのように集中的にコストをかければ良いのかが見えて来たりする。

コミュニケーションコストはきっと減ることは無いと思う。
今のままでは、どんどん増していくと思う。
伝える、伝わるためにリアルなコミュニケーションも必要だし、
それだけでは、ものすごいコストがかかるから、回避もしなきゃいかんでしょ?

回避の方法は、
対顧客であれば、コミュニティー化による(お店:顧客→顧客:顧客)による削減の方法。
会員化やoff会等の仕組みが要る。

対スタッフであれば、目的性、全体性の担保が鍵だね。
これは、始めはリアルなダイレクトコミュニケーションや研修が必要だけど、
後がかなり楽になる。

他には、情報収集→アクションの選択 的なコミュニケーションの仕組みも要る。
ここは、うまくいっている情報と行かなかった情報を

・フォーマット化し収集、調達し、
・取捨選択し、アクション化して
・伝達するか

が鍵だよね。
どこかの店舗で、ファン創りで良い情報が有れば、
直ぐに拾い上げて、伝達しないと行けないけど、(本部が有る場合)
これは、目的性、全体性がスタッフ間で担保できていれば、web上で可能。

実際、クライアントの方にwebデータベースのサービスを始めてるんだけど、
このデータベースをもとに、マネージャーがアクションを選択することが可能だから、
結構うまくいってる。
少々のレクチャーで済む。

今後、サービス業は今までにも増して、
関係性の担保が業績の鍵になってくると思う。
それは、どのゲームを選択したとしてもだ。
つまり、どんなコミュニケーションの仕方を、
どうやって、どのツールで、仕組みで行うかが鍵だと思う。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
コミュニケーションコストに焦点をあてると、今まで見えなかった、方法や、仕組みが浮かんでくると思う。
また、それにあった、ツールも考えないといけないね。

その3

もともと、経済が回らなくなって、もともと、回っていそうもなかった社会があらわになった。
で、会社は社会の一部としての機関であるはずなので、存在意義そのものの危機もあらわになる…
それが、売上、利益の現象だろう…

とすると、もう一度考え直すとすると、如何にしたら、会社が今の社会に適応できるだろうか?
必要とされるだろうか?を問い直さねばならない。

会社の「システム化」が進めば、当然、その会社の存在理由が、社会とは乖離して、
自己記述的になってしまう。存在理由が、内在化してしまう。
要は、「社会のための会社」から「会社のための社会」や「会社のための会社」になってしまう。
会社の存続のためなら…的な発想ですね。
いけないのではなくて、今の社会では、その考えでは、会社が成り立たない…
前提条件は、「でも、いい」と社会が許容してくれている時だけ、
その社会が、明らかに回ってないのに、もはや許容されるはずはない…と

だから、もう一度、乖離してしまった会社を社会に適応させよう…
というのが、言葉は変だけど「会社の社会化」
という様に、太田が勝手に、発言しているだけです。

そのポイントが、社会の構成要素を「コミュニケーション」と考えると、
わかりやすいのではないか…

コミュ二ケーションが発生し、展開され、浸透することで、
社会は発展すると、考えると、
会社に置き換えれば良いだけ…
ということですね。

まるで、要約ですね(笑)

ま、この考え方を実践して頂けている、クライアントの方の業績が、
非常に良いのは、社会適応されている…ということでしょうから…

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
コミュニケーションの発生、展開、浸透 を会社の発展と考えてみよう。
発生→終了…では、売上は落ちますね。(笑)

その4

会社が「今そこにある…」ことの証明は
コミュニケーションのログ(履歴、記録)を参照するしかない。
如何にコミュニケーションが「ある」のかを見るしかない。
ま、マネジメント上、エピソードって言葉を使ってますけどね。

コミュニケーションのマーケティング的な側面を考えること…
存在していなければ、お店は、ないのと同じ…
と言うことを、真摯に考えられるのか…

ここが、機械的なコミュニケーションから人的なコミュニケーションへ
気付きが生まれるのだと思います。

例えば、私が言う、ファミレス化 とは、
何も、ファミレスの様に運営することとは違います。
コミュニケーションで見てみるとわかりやすい。

ファミレス化とは、役割とマニュアル(ロール・マニュアル)のコミュニケーション
のみのログしか存在しない様になってしまうことです。

今、ほとんどの飲食店で見られる光景…
入店すると必ず立ち止まる。
これは、立っていれば、
「いらっしゃいませ、ようこそ○○へ(これはないところもあるが(笑))
「何名様ですか?」
「おタバコは…」

そう言ってくるであろうことを、予期しているということでしょ?
極端な言い方をすると、予期できるのであれば、
全てテープレコーダーに録音して、自分が喋らなくても、
機械が再生しても、通用してしまうということじゃないでしょうか?
「⇔」ではなくて「⇄」であると…
お互いが、お互いを予期できるために、勝手に機械的に言葉を発しているだけ。
これもコミュニケーションだと言えばコミュニケーションだけどさ(笑)

つまり、ファミレスでは、あらかじめ食べるものを決めておけば、
一言も喋らなくても、録音、再生すれば、通用してしまう。
スタッフでも同じです。
逆を考えればわかりますよね。(特別なイマージェンシーを予期しなければ)
この状態をファミレス化というんだと思うんです。
特に、お客様側の振る舞いが大きいね。

以前、作法という言葉をコラムで使ったのは、そのことがあるから。
お客様は、ファミレスにおいては、ファミレスのコミュニケーションの作法を演じるだけ。
入り口で立ち止まるなんて、その典型でしょ。
両者とも、アンドロイド(機械)でもプログラムしておけば動いてしまう。

この場合、やはりお客様は、どの部分にロイヤルティを感じるのか。
「メニュー通りのものが、できる限り、早い時間で、お値打ちに」
出てくることを、期待するだけだから、
そのシステムそのものにロイヤルティーを見いだすわけです。
つまり、この場合のコミュニケーションのメディアは「システム」そのものです。
ファミレスのことを「自販機が大きくなっただけ…」と誰だったか、
表現された人がいるけど、そんな意味なんでしょう。

コミュニケーションと言う切り口で見ていった時、
自分のお店がファミレス化しているのがわかる方もみえるでしょう。

本当は、そんなこと望んでいなかったって方は、実は大勢みえる。
しかし、「うちのスタッフはどうもお客様とのコミュニケーションが下手で…」などと言い出しても無理ですよ。
お客様をファミレス化して、その通りのコミュニケーション作法を演じさせているのは、当のお店だから(笑)
お客様は、わかって演じている…
であれば、違う関係性を持ちたいのであれば、コミュニケーションの仕方を変えなきゃいけないね。

というお話。

その5



comunication002.jpg



敬愛する、田坂広志さんのツイッターログより…抜粋

  今年のダボス会議における、サルコジ仏大統領の演説より

  ・この危機は、グローバリゼーションの中で起こった危機ではない。
   グローバリゼーションそのものの危機なのだ。
  ・この危機は、資本主義による危機ではない。
   資本主義の歪曲による危機なのだ。
  ・経済とは、手段であって、目的ではない。
   その手段と目的を混同してはならない。
   我々は、人間中心の経済を実現しなければならない。


  金融資本主義や市場原理主義を鋭く批判する
  サルコジ仏大統領の演説を聴きながら心に浮かんだ思い。
  この言葉は、日本の政治リーダーこそが、世界に向けて語るべき言葉ではなかったか。

あえて、抜粋してみました。
もちろん欧州/米国的な構図のなかでの発言ともとることができるし、
サルゴジ大統領自身の思想からかもしれないですが…

ま、サルゴジ大統領は非常にパフォーマティブな方だけど(笑)
また、全文を読んでいるわけでないので、文脈は、推測でしかないけど…
日本のリーダーこそ認識しなければいけないことだと思います。

私的には、あえて 経済 / 社会 と置き換えてみる。
と、以前から書いたことの理解が増すかな…

コミュニケーションを書くのは、本当に奥が深すぎて、難しい。
単なる、いわゆる、「コミュニケーション論」なら、ごまんと本や文献があると思う。
でも、太田が今書いていることは、もう少し、メタレベル、抽象度が高い。
単なる、人と人の「コミュニケーション」じゃない。

上記の図を見て欲しいんだけど…
これがお客様とスタッフのコミュニケーションの構図。

media:message メディア お客様にたいしては、コミュニケーションの「ネタ」 
社員さんに対しては、目標、テーマ等

spread コミュニケーションの広がりは個客が増えて行くということ

deepen コミュニケーションの深まりは利益が出るということ

communication log コミュニケーションの記録 
とぎれたたら、休眠客か離脱客になった可能性が高い
関係性のログと置き換えてもいいかもしれない。

今後少しずつ、プレゼン用の図表もつけようかと思います。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
先ずは、もう一度、コミュニケーションを構図で理解してみましょう。

その6

comunication customer.pdf



暫く、皆さんからのご要望にお応えして(笑)短めに、細かく更新します。

さて、前回はコミュニケーションの基本の構図をお見せしましたね。

メディア、ログ、発生、広がり(展開)、深まり(浸透)

関係性について、述べてみました。

今日は、前回の図でいうと、右側について考えましょう。
ここに書いてあることを言葉にしてみます。

1:スタッフが、個客 の方に対して、あるメッセージをメディアとして使い、
コミュニケーションが発生させ、その日は、少し深まりました。

2:右側の個客の方は、お店での出来事を、会話のネタ、エピソードとして、
知人とコミュニケーションを発生させました。
左側の個客は、お店での出来事を、会話のネタ、エピソードとは感じませんでした。

3:知人の方が、ネタ化、されたエピソードのメディアを期待して、新規に来店されました。
一方左側の個客は、休眠客化(何となく来なくなる:お店を嫌になったのではない)
または、離脱客化(何か嫌なことがあって、来なくなる)してしまいます。

4:右側の個客はまた、コミュニケーションのログが追加されます。
知人の方は、来店され、メディアとしてのエピソードを消費します。
右側の顧客のコミュニケーションのログは、顧客データとして保存されます。

こういう図式です。

当たり前と言えばその通り、でもこれはあくまで「コミュニケーション」という切り口
で見た、おみせの「個客」側の構図。

ここでのキーワードは、「メディア:エピソードの消費」です。

先ず、個客が、「ピン!!」と来くると、(難しい言葉で此性と言ったりします。)
それを、知人のコミュニケーションのネタとしますよね。お店のそのものの「ネタ化」と言います。
このことをお店が、「メディア化」したと言います。
「ネタ化」された「メディア:エピソード」のことを、日本では「売り物」といいますし。
(「あのお店の売りはね…」の”売り”です。)
欧米では、「ユニーク セールス プロポジション:U.S.P」と言います。

この「ネタ化」の条件は「ニュース性」を考えればわかりやすい。
いわゆる、「ネタ化」される条件は、3つ

・今までない経験をしたか、
・明らかに他のお店とは違う経験をしたか、
・このお店しか、経験できないと、
「個客が思った」場合のみです。

要は、「お客様はがそう思えば良い。」
何しろ、全てのお店を経験できる程人生は長くないし、お金も続かない…(笑)
インターネットの時代では意味合いが少し複雑になるが、
ま、ここでは良いでしょう。

つまり、お店(会社)の構成要素は「コミュニケーション」だ、
と言ったのは、ここに理由があります。

つまり、お店が、そこにある…と認められるのは…
個客との「コミュニケーションログの存在」と「メディア」の存在がワンセットなんですよ。

で、お客様が来店される理由…それは、「メディア」の消費 そのものにある。
ということです。

ということは、マーケティングが上手な奴…
それは「メディア」を意図的に創ることが出来る奴 ということになる。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
ネタ化=お店のメディア化→お客様のメディア消費 という構図です。

その7

comunication customer media box.pdf




comunication customer media box002.pdf


さて、次は、個客のコミュニケーションの広がりについてですね。
が、その前に…

そもそも、お店に行こうと思った時(図は飲食店です)。
人は、3つの検索条件で、頭の中の 
メディアメッセージボックス(以前は情報ボックスと言ってました。)からお店を検索します。

1:TIME PLACE OCCASION: 時間、場所、場合
2:SHOP CATEGORY: お店の業種、業態で
3:HOT&COOL :メディアメッセージの鮮度、強度、差異

で これを高速に検索するんですね。
凄いコンピューターデータベースだと思います(笑)
つまり 3つの掛け算で考えるんです。

このことは、非常に重要ですね。
なぜならば、このメディアメッセージボックスに
お店(ネタ化されたメディアメッセージ)がインプットされていなければ、
そもそも行こうとも思われないわけです。
正確には、入っていても、思い出さなければ…(忘却の彼方…なら)…無理ですよね…
あるでしょ?「そう言えば、あのお店があったってこと…」

メディアメッセージボックス(脳の中)には、ネタ化された情報の宝庫なんですね。
で、選んでもらう前に、そもそも、インプットされるには、どうしたら良いかですよね。
ここが先ず大切。:①

それは前回書きましたね。

 「ネタ化」の条件は「ニュース性」を考えればわかりやすい。
  いわゆる、「ネタ化」される条件は、3つ

  ・今までない経験をしたか、
  ・明らかに他のお店とは違う経験をしたか、
  ・このお店しか、経験できないと、
  「個客が思った」場合のみです。

  要は、「お客様はがそう思えば良い。」
  何しろ、全てのお店を経験できる程人生は長くないし、お金も続かない…(笑)
  インターネットの時代では意味合いが少し複雑になるが、
  ま、ここでは良いでしょう。

  来店された、「個客」がお店とのコミュニケーション(人とは限らないが…)
  の中で、メディア化された、コミュニケーションのネタが自身の
  「メディアメッセージボックス情報ボックス」に収納されます。

なんですね。

そして、次ですが
実は、思い出すとしてもせいぜい3つ位で、
つまり人間の記憶の呼び起こしは1、2、3、・・・その他大勢、一括り(思い出せない)ですから、
上位3位までに、メモリーされていないとまずいわけです。
しかも、ザ・ベストテン(古いな…)の様に、
時とともに「今週の○○位は??」
的に、変わって行くしね(笑)

例えば、イタリアンを3つあげて??
といって、3つ以上、直ぐにあげられる(記憶を呼び覚ます)方は、よっぽどイタリアン好きですね。

つまり、この原理を使えば、市場調査などお金かけなくててもできるんですけどね。
しかも、よっぽど正確!!
やり方教えて欲しい人は、連絡くれれば教えますよ
簡単すぎてビビらないで下さいよ。(笑):②

さらに、次は、この3位までを如何に維持できるか…ですね。③

全てのマーケティングのアクションは、ここを考えさえすれば、ほぼ理解できます。
市場原理、競走や、競合の原理も理解できますよ。

この発想は、お客様は何故お店に来るのか…という考え方ではお思いつきません。
お客様は、どうやって(どのプロセスで)お店に行くのか…と考えるんです。
これが、顧客志向の発想です。
前者は、あくまで、お店の勝手な思い込みに過ぎないですね(笑)

つまり、マーケティングで大切なのは、
①如何にインプットしてもらえるのか
②如何にアウトプットしてもらいやすくするか
③如何にアウトプットしてもらいやすい状態を保つのか
この3つですね。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
メディアメッセージボックスにインプットされなければ、そもそもお店には行かないですよね

その8


comunication customer media box004.jpg


先ず、この図が示すもの

キーワード:MB/メディアボックス(情報をためておく頭の中のメモリーを箱と考える)
      MM/メッセージメディア(ネタ化されたお店の情報.売り物.コミュニケーションのネタ.媒体)
      DL/データベースリスト(記憶されている、お店、売り物リスト)
      PF/プロファイル(お店のメーセージメディアの記録)
      メモリー(新たにデータベースに書き込まれる)
      リライト(データベースリスト、プロファイルの書き換え)
      アップデート(データベースリスト、プロファイルの順位変動の書き換え)
      リメンバー(何となく行かなくなっていたお店、利用動機を思い出すこと、喚起すること)

①メディアボックス内のイタリアンレストランのデータベースリストを開けると、
お気に入りのレストランが、3つメモリーされている。4つ以降は、記憶の彼方…
何か刺激がないと思い出せない…もしくは積極的に選択しない。
だから、大概行くのは、その時のTPOで3つ位から選んでいる

②友達から新しいイタリアンレストランが開業したらしいと聞く、早速WEB等で調べたら、
「!」ピンと来たので、次チャンスがある時に行こうと、リストの1番に新登場(メモリーされた)

           来店前     来店時
「!」ピンと来た   期待      期待<現実
「?」ちょっとなー  微妙… 幻滅  期待>現実
「…」ん…      無反応     期待≒現実 / 期待?現実


②お気に入りにのイタリアン行った時、好みのものを出してくれて、やっぱりこの店良いな…
とネタ化された、自分のメッセージメディアがさらに強度を増す。
データベースリストのプロファイルにリライトする(最度書き込み)

③昔行ってたけど、嫌になったわけじゃないけど「…」で「何となく」行かなくなってた、
お店から割引チケットが入ったDMが来た。
そう言えば…行ってないな…機会があれば行こうと3位以内に浮上。

④こんな出来事でデータベースリストの順やプロファイルはアップデートされていく。

非常にラフだけどこういうことです。

実は、この図から考えられることは幾つもある。



●競合/競争とは何か
どこで起こるのか…変な問いですが、
それは「お客様の頭の中」のメディアボックス内です。
お店の人同士が殴り合うわけではないし、
お店同士が夜中に足と手が生えてきて喧嘩するわけじゃないからね(笑)

何時おこるのか…これも変か?
それは、お店に行こうとした時、
メディアボックスの任意のデータベースリストアップデートする時
そこにメモリーされているプロファイルのメッセージメディア同士の鮮度、強度、差異による戦いだね。
(戦いと言うか、競争と言うか…選ばれるか、選ばれないか…)

多くの人がお店を利用しなくなった理由の多くは何だと思います??
それは「何となく…」ですよ。
次も「行こう」という積極的な利用動機の消失です。
メディアメッセージのベタ化です。なれてしまった(飽きたということではない)ということですね。
そういう時に、リストが圏外(3位以下)になってしまうと…
「休眠客化」って言いますよね。


●顧客管理とは何か
一言で言えば、お客様のデータベースリストの内のプロファイルの順位を3位以内にキープすること。
①プロファイルのメッセージメディアの鮮度を保つ。
②もしくは鮮度をあげること。。(ネタ化を増す)
③ランク外からランク内に引き上げること。
いつでも、行こうと思った時に記憶が喚起される状態をキープすることです。
つまり、「ネタがベタにならない様にすること。」

DMなんていうのは、何となく来なくなった(3位以下に落ちてしまった)
状態を回復させる為の手段ということになるし:③
使い方によっては①でも使える。
そうすると、顧客管理の多くは、机の上(PCとか)よりも、現場の方も大切ということにもなる。

とすると、顧客管理のアクションとは データベースリストの

ランクイン(再びも含めて)
ランクアップ
ランクキープ

ということになります。
そのために何をするかということですね。

ベタになったらどうするか(笑)要はランクダウンが予想される状態ですね…
さらにネタ化を追い求めるか、思い切って、メディアボックス内に、新たにサブカテゴリーの
メディアボックスを作れば良い。(マーケティング用語ではポジショニングの変更です)

人間の記憶はいつも1番がお好きだから…2番以降ははなかなか覚えられない。
いろんな例があるでしょ(笑)
日本で一番高い山は?:2番目高い山は?

1番だと「お客様が思う」であろう場所で(メディアボックス)もしくは作って
一番を目指せば良い。
カテゴリー一番の法則って奴です。

例えば、リストランテ、トラッテリア以外の
リーズナブルなイタリアンて言われているお店のほとんどは
サラダ、ピザ、パスタ、ドルチェ…でしょ?
さらに、ファミレス化して、どこも一緒って思われてるでしょ?

このカテゴリーで商圏内のお客様ののメディアボックスの3番以内になれないのなら、
そのカテゴリーは捨てるべき…(ま、安くって選択もあるけど、続かないはず。(元が元だから))
「野菜魚専門の…」とか
「トマト専門の…」とか
わかりやすくうたってみよう…
別カテゴリーでせめてみようと。

ただし、野菜とかトマトがメッセージメディアとして鮮度があればの話(今ならあるよ(笑))

鮮度×強度×差異:今まで無かった、他店とは違う、この店でしか経験でしない…


●市場/商圏について
ある/ない
データベースリストを(この場合イタリアンレストランの)
持っている人が多いと市場が「ある」ということになる。持ち得ないということは「ない」ということになる
お店のプロファイル数が問題では無い。データベースリストがとにかく「ある」ことを注視する。
PCで言えば、イタリアンレストランのデータベースリストのハードディスクが存在(ある)している状態。
→商品、サービスを欲しいと思っている人が多くいるということ。
つまり、自分のお店のプロファイルがメモリーされやすい状態が「ある」ということ。
メディアメッセージ同士の競合がないから、広く取れる。

広い/狭い
データベースリストのプロファイルの数が少なければ「広く」取れる。
そうでなければ、「狭い」範囲のビジネスになる
お客様のプロファイルが重なる所が境界になる。
→プロファイル数が少なければメディアメッセージが広がりやすい状態

空いている(隙間がある)/空いてない(隙間がない)
メディアボックスの中のリストが空になっている。もしくは著しくリストが少なければ「空いている」
誰に聞いても、メディアボックス内のデータベースリストの中に、
3から5のお店のプロファイルがあるのなら「空いていない」
PCで言えば、イタリアンレストランのデータベースリストのハードディスクの容量が問題。
→欲しいと思っても自分の行動範囲にはお気に入りが無い。存在自体で集客可能
多くの人が利用し存在していれば集客できない。ポジショニングを変えないと後発は無理
新しいメッセージメディアのカテゴリーで参入すべき
ハードディスクを新たに作る。

深い/浅い
メディアメッセージの鮮度,強度、差異が時間的にある程度続くということ、
もしくはデータベースリストのカテゴリーが分化されやすい状態は「深い」状態。
直ぐにメッセージメディアになれてしまう人が多い状態は「浅い」状態。
→「深い」とはメッセージメデディアがメモリーされた「個客」が多くいるということ。
カテゴリーが分化しても個客は創ることができる。
いわゆる、流行っても早く廃れるメッセージメディアであれば「浅い」ということになる。


街中のお店と郊外のお店の場合も本当は変わらない。
町中の場合、ある任意の時間 お店にアクセス可能な範囲の人のデータベースリストにメモリーされているか
そのことが大切になってくる。

ちなみに良い立地とは(立地を選ぶ場合は特に、既存の調査は別に付加しないといけないけど)
その場所が、説明を聞いて(電話でも)「30秒」かからず直感で理解でき人が多い場所、エリア
もしくは、前記の「ある」ことが前提で、「空いている」場所とエリア

悪い立地とは、説明を聞いてもわからない人が多い場所、エリア
もしくは前記の「ある」っても「空いていない」場所とエリア

つまりだ、良い立地とはもともとその場所がメモリーされている人が多いから、来てもらいやすい。
早く伝わるということね。
認知されやすい。だから、始めにお金がかかる(笑)高いということ。

悪い立地は、来てもらいにくいから、始めはお金がかからない。安いということ。
後から集客にお金がかかる。
伝わるのに時間がかかるということ。

ま、お金があれば「良い」場所、エリアを選べば良いけど、
そうでなくても、嘆く必要もないということ。
ビジネスのスタイルを変えるだけ。

と考えれば良いと思う。


コミュニケーションから考えれば
いろいろ理解が増すと言うお話。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
コミュニケーションで 市場/商圏、競争/競合 顧客管理を考えられる。

その9



comunication customer media tool.jpg


いやー、前回は時間がなくて、15分程で書きなぐってしまった…(ま、いつものことなんだけど)
誤字は多いは…(できる限り訂正しました)
ロジック的にひん曲がった箇所が有るは…(できる限り訂正しました)

ツイッターのDMやメールで沢山のご指摘を頂きました。
本当にありがとうございました。
そして、ごめんなさい。

さて、広がるイメージですよ。
どんな伝わり方をするのかは、以前と比べれば、多岐にわたりますね。
ま、ツイッターは今からだけど(笑)

プロモーションを皆「販売促進」で一括りにしてるけど、
本当は、お店のマーケティングの場合
・集客促進(集客の為のプロモーション)
・販売促進(販売の為のプロモーション)
・選択促進(お店を選んでもらう為のプロモーション)
と3つに分けて考えるべき。

ま、ここでは、プロモーションの話ではないから、書かないけど。
要はね…
コミュニケーションが広がれば、客数が増えて売上が増える
コミュニケーションが深くなれば、平均単価、出庫PI(総出庫数÷騒客数)があがり、
リーセンシー(直前来店日と思って下さい)が短くなり、利益が増える
コミュ二ケーションコストをうまく配分すれば、効率が良くなる。
と…

ロール(役割)とマニュアルのコミュニケーションのお店はともかく、
コミュニケーションをこちらから発生させた数で、業績が決まると思った方が良い。
よく考えて欲しい。
昨日のコミュニケーションログを見るとわかる。
メッセージメディアをうまく使い、どれだけインタラクティブな、テープレコーダー的ではない、
コミュニケーションを発生させているか。
そのコミュニケーションの数だけ、見込み個客となり得る。

大切なのは、コミュニケーションの折り
どんなメッセージメディアを持ち出すのか。

詳しくは、スタッフとのコミュニケーションの方で書くけど、
私のクライアントの多くは、
コミュニケーションのログを短い形でデータベースに入力している。
(もちろんP/Aさんも含めた全てのスタッフ)

そして、そのログから、メッセージメディアを引き出す。
要は、ログの内用からキーワード(もしくは短い言葉で)を出す。
そのキーワードがデータベース上に登録されていて、
定期のミーティングで、月毎のメーッセージメディアを決めて行く…
言葉で書くと難しそうだけど、実は慣れだけの問題。
そのメーセージメディアは当然、ネタ化されていなければいけない。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
コミュニケーションが発生するか、しているかが業績アップの鍵。

その10




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さて、ちょっと回り道

2010/2/26の日経MJ「フードビジネス/食ビジネス考」にも掲載されましたが、(日経R寄稿)
消費者400人に聞いた まだ行ったことのない飲食店に入る理由

・人に薦められたり、連れて行かれたりして / 76.7%
・インターネットの飲食店検索サイト クーポン誌 / 28.3%
・テレビのグルメ情報等 / 18%

で、キーワードは「物語だ…」と
時には作ることが大事だと… 記事はまあ…(笑)

私のオフィスの直ぐ近くの実際何度も行った「ホルモン串」のお店を引き合いに出して…
実際書いてあることよりも、別の所のネタの方が実際大事だろうと思うのだけど、
気付かれていないのかな(笑)
そこは書いてないんだよな…これが。

ま、口コミだっちゅーわけですよ。
その口コミを時には作らなやあかんちゅーわけですよ。
ここまでは概ねOK。

関連のtwitterを見る限り、
・でも恣意的な口コミは如何か…
・操るのはどうか…
・その記事だけじゃわからない…
とかつぶやかれてました。
(こういうことが直ぐ検索できる所がtwiiterは凄いよね…ググるとは少し違うな。)

アンケートの件で、少し考えることがある…と
問題はね、どう薦められたか、なんですよ。
何を伝えたか、どうやって伝えたか、伝わったかということなんです。

ここに、コミュニケーションそのものの難しさがある。

口コミのネタは当然温度がなきゃ行けないわけですよ。
HOOTであれCOOLであれ。

(マクルーハンがメディアについて言っていいる、HOOT、COOLじゃないですよ。
以前、メールで質問がありましたが)

その温度がある言葉が(太田的にはメッセージ・メディア)口コミのネタになる。
これは、作る、作らないじゃないんだよな。 

伝わる言葉/伝わらない言葉
ピンと来る/ピント来ない
此性/非此性

の問題で、ここだけ捉えると恣意的にいわゆるフックをかけるためにこんな言葉を使って…
的になってしまう。以前のマーケティングですよ。

私が言っているのは、あくまで、
売らんかな、つまり、始めに物有りき でなんとか売る為に…ということではなくて
顧客とのコミュニケーションのログを参照すべきだ…と
その中に、会話が続く、深まるということは、何かあるんだ。

そして、お店の中の多くのログを整理するとわかるんだが、だいたいいくつかのパターンがある。
そのパターンをネタ化(伝わる=ピンとくる=此性が高い)すると、
メッセージメディアになる…ということ。
(メッセージだけど、言葉とは限らない。)

物語を語ろうと、共感する人はいるだろうけど、
問題は中身でしょ…
メディアボックス内にメモリーされることとは違うわけでしょ。
(次回の来店動機になることとは違う 前、前前ブログ参照)
口コミにのるとは限らんわけですよ。

そんなん、どこでもあるじゃん…
だったら、意味がないし。
また、ヘー…と思うけど、それで…
みたいに興味を示してくれなきゃ意味がないわわけで
そもそも、その物語を

・今まで、知らなかった人(その人の知る範囲で)
・他とは違うなと思った人(その人の知る範囲で)
・このお店しか経験できないだろうと思った人(その人の知る範囲で)

しか、だめじゃないですか?(逆から見ればターゲットとも言うけどさ/笑)
そもそもお店ってさ、初めて行く理由と何度もそのお店を使う理由が違うわけでしょ?
そのことを知ってないといかんわけですよ。
当然お客様で使い分けなきゃダメだし、
それ目当てであれば、そう実際にふるまわなきゃ行けないし…(現実<期待になってしまう)

初めてのお客様の「ピン」と来る。
これはずっと、その「ピン」は続かないことが多い。
大概 「ピン!:来店」→慣れて:最来店→だれて:足が遠のき→離れる:行かなくなる
(これは働く人も一緒なわけですよ。そんなアルバイト君いるでしょ/笑)

この初めての「ピン」だけを(もしくは「ピン」と来なくなるまで)消費するお客様のことを
太田的には ネタ探しのネットサーファーならぬ、ショップサーファーと言ったり、
メディア化されたお店/ネタ 消費と言ったりします。
(この言葉はこのコラムオンリーの模様/泣)

そしてお店に続けてこられる為の「ピン」は少し違うということ。
ここは、「あーこれこれ!!やっぱりこれ!!って言う」のがいる。(これだけじゃないけどね)
難しい言葉で「此性」と言ったりします。
関係性の変化ですよね。

始めから、ずっと一緒というのは、「存在自体に来店動機がある場合」のみでしょ。
もはや、競合が起こっていない状態(ある時期ということも考えられるが)が
お客様の頭の中のデータベースリストにあると。
お客様の頭の中のデータベースリストでは、1人どっかり座っている。
もはや、ブランド化されてますよ。

カテゴリー1番で、他のお店は登録されていない状態です。
目指すべきだけど、滅多にない。現実はすぐに真似される。(続かないけどね)

絶対的な言葉にはできない此性の強度が問題になる。
ここを裏切ると、個客は減りますよ。

ほら、よくある 老舗でさ、代が変わると、
「何か違うんじゃないの?」
的なね…
でも以前から、次の代の方が作っていたとしても…
それは、板さんでも、仲井さんでも…
言葉だけじゃないものね。

ほとんどのお店は、先ず「ピン」と来てもらわないといけないわけです。
その「物語」そのものが「ピン」と来てもらう為にどうするかが先ず大切。

だからこそ、「ショップ/飲食店2.0」の考え方が必要なんだよ!!
要は、今までの「ピン」だけではでは、「ピン」とこないわけさ。


ということは、次からは「ショップ/飲食店2.0」の話になるわけ??
と自分に無茶ぶりをしてみる…

いかんね、書きなぐりは…
自分でも、書きながら、どこが結論か、みえなくても書いてるからな…

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
どうすれば、「ピン」と来るのか…これは、物語を語る…ということだけでは済まされない。

●会社をゲームに例えたら??その1〜その3

その1

暫く、システム思考を止めてみたら?
ということを、なんか凄い、勢いで書いたような気がします。
書き始めたら、結構システムそのものにどっぷり浸かっていることすら、気付かない方が大勢いて、
私的には、そのことの方が結構ショックで、ムキになったのか、ヒステリックになったのか(笑)

未だに言われるんだけど、
「太田チャンはアンチチェーン理論だよね」
って、ちがーーーーーーーうんダヨ。
あたしゃ、リスペクトしてますよ。

チェーンストア理論の草分け的な存在である、
渥美サンの本なんか、読み倒して、
「すげー!!こんな世界があるんだ!!」
まさに、血湧き肉踊る思いだったよ。

マニュアル化できないと言われているもののほとんどはマニュアル化できること知ったし、
言ってみたら、太田なんて、マニュアルの権化だったわけさ。(笑)

だって、当時(70年〜80年後半位)の飲食の経営者のほとんどは
業種、業態を固定しなかったとしても、
目指せ100店舗だったり、上場だったり、
(今は少なくなって来たけどさ)
したからさ。

今、サービス業の経営者に申し上げているのは、
ひと創り(働く人、お客様)の再編集です。

思考停止しろっていうのは、
今、情報過多でしょ?

こうやると儲かるをつまみ食いした結果、
何故儲けないといけないのかがぼやけてきた結果、
手段が目的化した結果、
ふと会社をみると、ぐちゃぐちゃになってて、
どう進んだら良いかわからなくなってるんじゃないかな…と思うんです。
ま、そう感じる。
だから、一旦止めてみたらって言ってるわけです。

ま、太田は、「会社の社会化」を考えてみることが硬直化を解く鍵だと思ってるし、
より関係性を見つめ直したり磨くことがその作法だったりします。
それは、会社そのものの代替え不可能化を意図することです。

会社が社会における一機関であるにもかかわらず、
そこから、逸脱しているから、業績が落ちる(必要とされない)わけでしょ。

今の個と会社と地域の分断化こそシステム化の果ての姿だと以前書いたと思うんだけど、
それぞれをどうやってつなぐのか、と言う対処療法的な考え方から、
会社を核にした、コミュニティー(的なもの)化、と言う考え方へ
そして会社そのものを、社会化してしまえ、と言う考え方が太田的と言えばそうです。

社会化とあえて言うのは、(この表現自体本当はおかしいんだけど)
もしも、会社が社会であると仮定すると、いろいろなことが可視化されるからです。
社長と社員の関係性
顧客と会社の関係性
収益と社員の関係性
等々

関係性の作法がクローズアップされるでしょ。
町内会って考えれば良いのか?って人もいたけど、今は肯定も否定もあえてしないでおきます(笑)

会社なる社会が存在しうるには、特定の人のためであってはならないでしょ。
その社会を構成する人は、それぞれ、自分の幸せのために、もしくは自分の快適性のために、
その社会に属すると…

それで、一旦、システム的な役割を外したら、どうなるんだろうと。
あえて、あえて極端な事を書きますね。

会社には、出資者、経営者、社員、お客様、出入りされている業者、地域の方々等
がみえるでしょ。
ここの関係性を少し、いじったら(笑)要は、役割的な考え方ではなくて、
相互扶助的な考え方にリプレースする。
会社(社会)存続のために、貴方はどうしますか?という問いを発すると言う事ですね。

太田的に言えば、「バスの乗り換え」です。
先ず、全員バスから降りる。解散です。(本当に解散しませんよ)
新たなバスが登場する。
新たなバスは、行き先「目的」が先ずある。
そして、運転手「マネージャー」を決める。
同乗者は地図「クレド的なもの」を持って、「目的」に向かっているのかを
運転手任せにするんじゃなくて、そこにコミットしていく。

構成要員、同乗者が、全て出資者足り得ても良いし、経営者でも良いし、業者でも良いよ。
このカオスさから、生まれる物は何だろうか?
今までなかった新しい秩序ではないのかな。
つまり、会社(社会)を全ての人が支え合うことで、
全員が参加することで、生まれる様々な自発性の発露。

超非効率になるんでしょうね。一旦は(笑)
だけど、この非効率性こそが、イノベーションのネタ足りうるのでは?と思うんです。
何が出てくるか、はその構成員の自発性による。
そりゃ、真似できないでしょ?

ここから、どんな会社(社会)の有り様かをデザインしていく。

ここは、あえて、ゲームって言葉を使おうと思う。
そして、どのゲームのプレーヤーであるかを考えようと言う事ですね。
ゲームって、システム ぽいけど、あえてわかりやすくするために使ってみる。
本当は、数学の世界の話(ゲーム理論)だと思うけど、人文科学にも普通に使われてる。
(経済学や、経営学、社会学、心理学、政治学等々にも)

この場合のゲームの定義だけど、固く書けば
目的の達成のために使用可能な資源と方法のマネジメントを行うこと。
かな。要は、マネジメントをゲームに例えるとわかりやすいということ。

じゃ、柔らかく書けば(笑)
会社なる社会をうまく回していくやり方
って感じかな。

システム思考にどっぷりな方が随分いることがわかったからあえて、
その人達に親和性がある言葉を使ってみるってのが本音だけどね(笑)

全てのゲームにはルールや作法(社会って考えるから)があって、
そのルールや作法に従ってゲームを進行している。
チェーン理論なんて、ルールの1つですよ。
サッカーの試合に、ラグビーのルールで(手を使って良いとかね)試合をしようとしたって、
退場させられる(会社なら市場からの退場)だけですよね。

詳しくは、今後ゆっくり書くけど、
要は会社の有り様でファンの創り方が違うってことね。

でも、そのゲーム通り進行すれば今後もOKか?とは違うからね。
最終的には、どのゲームだから、どう変わらないといけないか が、必要だよ。
要は、そのゲームを進化させた会社(社会)
もしくは新たなゲーム、作法を創った会社が伸びるんだよ。

一旦バスを降りる前に、
現状のゲームをいくつか少し考えてみようか…
ゲーム名は仮(笑)
まだ、そう言い切って良いのかは、検証し切れていないから。

ゲーム1:受動性のゲーム
同じ物を沢山創ることで、収益性や効率を図る。
全ては役割とマニュアルの全てを受け入れて従うというルールや作法。
積極的に、能動的に、受け入れると言う言い方もないわけじゃないけどね。
周りには影響されない。から閉じている。
お客様も働く人もロイヤルティーはシステムそのものにある。
仕方がないけど両者とも代替え可能化に向かうよね。
しかし、店舗数を考えたら、これは有効な手法ですよね。
ここでのエリートはシステムそのものを考えられる、設計できる人
立地でのスクラップ&ビルドが行われる。


ゲーム2:創造性のゲーム
ゲーム1よりも、ロール(役割)、マニュアルが絶対的ではない。
同じ物をある程度作って、その束の数を増やす もしくは同じ物は作らない。
違う物を作るのは、リスク(全てが共倒れ)を分散させようとするから。
もしくは、クリエイティビティ(創造性)とデザイン性の発露による。
クリエイティビティーがルールや作法。
クリエイティビティーやデザインを指向するから、かっこ良く感じなきゃいけないよね。
クリエイティビティーやデザインが受け入れられるかどうかがお客様にゆだねられているから、
限定的に開かれている。
確かに、効率が悪いから、内部マネジメントが大変…
お客様と働く人のロイヤルティーは業種と業態の創造性のユニークさにある。
その業種/業態の存在性/テーマ性にロイヤルティーがあると思ってもいいかも。
だから、その業種/業態にあった、商品、サービスは、親和性が高くないといけない。
ここでのエリートは、ユニークな業種、業態を作り出せる人、演出できる人。
業種、業態がネタがベタになったら終わりです。
ゲーム1は立地に帰属するが、同じ商業施設に何店舗も出せる。
地域/立地での優位性(真似されていない&おけ入れられている)を考えて
業種&業態でスクラップ&ビルドが行われる。

ゲーム3:自発性のゲーム
他店舗化を指向する場合おそう出ない場合がある。
今後はどうなるかは人(働く人やお客様の等)次第。そう言う意味で開かれている。
良い面は、お客様も働く人も代替え不可能と考えるが故に
内部からイノベーションがおこりやすい。
完全にオープン。開かれている。
中身がお客様と働く人の意思でどんどん変わる可能性がある。
出店数そのものが目的や目標にならない。
お客様と働く人のロイヤルティーはリアルな関係性にある。
自発性がルールや作法。
店舗内では、組織としては実質フラット。
お客様も働く人も代替え不可能化に向かう。
3つの中で一番ベタに感じるが、それ故ネタ化する可能性を含んでいる。
ここでのエリートはファン創りに積極的、能動的、自発的に関わる人

ゲーム2はね、わざわざそうしてる方と、やりながら、良い物にあたったら、いつかはゲーム1へ…
と目論む方と、両方いますね。
そして、もともと、ゲーム3なんだけど、店舗を展開して、結果ゲーム2にって方もみえる…
今、一番多いかな…

先ずはどのゲームなのかを考えてみようよ。
そのゲームのルールと作法を間違えなければ、そこそこできるはず。
でも、ボタンの掛け違いをすると、お客様も、働く人も離れてるはず。



Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
一旦思考を止めるとは、バスを降りること。
今まで乗って来たバスは、どのバスだったか、検討してみると良い。

その2

さて、先ず、自分がどのプレーヤーかどうか、を考えてみたでしょうか?

それで、いつものパターンで、またなんで、そこに至ったか…
と言いつつ、進めていこうかな。

こんな、ネタばらしてどうすんだ…とも思うんだけど、
ま、いいいでしょ。
大概、誰か、こんなこんなことすると儲かると思って、
何かを始める。
そして、うまく行くと、もしくはさらに儲けようとして、
システムにうまくはめる。
うまく行けば、続けられるし、失敗したら、終わりですよね。
ま、ライフサイクルが有るわけです。

システム化は以前から書いて来ている通り、
人格など必要ないし、へたをすると誰でも良いわけです。
そして、大概が硬直化してきます。
そこで、行き切れば良いんだけど、そんなメンタリティーを持った経営者は非常に少ない(笑)

それは、創造性を失うことと(変化に対応できない)×簡単に止められない惰性
があるからですね。それに、×オプションがない…も加えようか(笑)

で、今はそうだと考えてみましょう。
するとね、このパターンは、実は いつも、人、個に焦点が当たる番なんですよ。
そんなことが、歴史的には繰り返し、起こって来たと思うわけです。
要は、時代の変わり目ね。

その時の作法。構え方。
それはね、一旦すべてを人に戻すんですよ。
主役を、システムから人に渡してみるんです。
そうすると、いろいろな物が可視化されて、ブレークスルーのネタが見えてくる。
つまり、逆の時もあるよね。

でも、今は会社のさらなるシステム化ではなく、会社の社会化だと考える。
個、人のポテンシャリティーを、目一杯解き放つ時期。

だ、と考えているわけ。
つまり、もはや、システム合理性では、イノベーションが起きない。
と言うこと。
だと、太田は信じている と言うことだね。

例えばね
ある、クライアントの方がいます。
3店舗作った時に、展開についての見解の相違があった。
私は自らおりました。
理由は簡単、会社のおかれている状況や
環境、今の時代からすると タイミング的に出店してはダメ、
もう一度、売り物を練り直すために全てを人に預けないとまずいぞ…と。
でも、彼には観えなかったんだよね(笑)
で、4店舗目を出した…
見事に失敗した…

で、いろんな絡みがあって、また付き合う様になった(笑)
全てをシステムから人に預け直した。
そしたら、時代とシンクロし始めて、既存店が活性化し始めた。

私のクライアントには、結構いるんですよね。
このタイプが…
これだけだ…と言うと彼は怒るだろうけど(笑)
ま、そう直接言ってるから良いけどさ。

で、人に預けた時、
見えないものが見えて来た。
本当に展開に大切なのは何か?ってことが。
それは、彼そのものが長年積み上げて来た商品開発に対するスキルそのもの
実は、今まで隠れていた、スタッフのマンパワーがそこにあったと…

今のサービス業の経営者に接する時に感じる、一種の混乱は、
どこか、システム側との関係性のエラー的な側面があるんじゃないか…
だからこそ、皆はどのゲームのプレーヤーとして参加していたのか、先ずは見た方が良いと…
前回書きました。
ゲーム3での展開に向いているのに、ゲーム1のルールでゲームを進める…
言ってみれば関係性のボタンのかけ違いですよね。
ここ、直す、別の言い方をすれば編集し直すだけでも相当、ポテンシャルがあがりますよ。


で、ややこしいのはさらに、
信頼していたそのゲームのシステムそのもの金属疲労的な寿命も来てるんじゃないか??
という側面もあって、今はこの2面性が、一気に来たんじゃないのかな?と思ってるんですよ。
要は、ルールや作法の変更にあたる。

すかいらーくがのれん分け制度を始めるみたいだけど、
これも、システム金属疲労だよな。
だって、システムだけではどうにもならなくて、結果人に預けてみようとする試み。
しかし、ただこれだけじゃ、モチベーションは続かんぞ…と思うけどね(笑)

ま、デザインだったり、アーキテクチャーそのものを、ゲームのルールそのものを
作り直す時期だと思うな。



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システムから、一旦人の主導権を渡してみる…
すると、見えないもの、つまりイノベーションのネタが出てくることが非常に多いね。

その3

「システム」に頭も体もどっぷり浸かると、
結果代替え可能な働く人と、顧客、業者を作ることになる。
これ イコール会社そのもののがお客様のお店、会社に対する代替え可能化に繋がる。
このことを11月は書いたかな。
ま、あえて、「システム化」とは「機械化」、「マシーン化」だと置き換えればいいかな。

で、12月は、「で、次は?」を書き始めてるんだけど、
忙しくて…何しろ、忘年会やら、何やらで、ちっとも、pcに向かえない(笑)
ここでのポイントは、「次の足がかり」を如何に生み出すか…だと思うわけさ。
ヒントは、会社の社会化。
機械化はそのもっともっと大きな機械の歯車化を促進してしまう。
だから、会社を1つの社会として考えてみるといいんじゃないかと。

今、「うちは、申し分無くバンバンです!!」なんてはっきり言える会社有るんかいな??
今まではさ、見本があってさ、なんだかんだで、真似してくりゃ良かったのに、
もう真似できるもの自体、見えてこないし、流行りゃ、直ぐ真似されるしね(笑)
似たような業種や、業態ばかりが増えてしまう。

行き詰まったら、先ず、なんで行き詰まってるのか考えてみようと…
そこで、今までのゲーム(システマティックな書き方だけど)
をまとめてみたと…

行き詰まるのは、ゲームにはそれぞれ、ルールがあるにも関わらず、
他のゲームのルールを流用することで、おかしくなっているケース。
そして、そもそもゲームそのものの金属疲労があるんじゃないか?
ルールの書き換えがいるんじゃないのかってことを書いて来たかな。

それから、そのことを考えるヒントとして
一旦離れるか、逆のことを考えてみるが良し!!っていう文脈だわね。
今までの時代は、人からシステムへ仕組みへ、
それで利益が出てた、すばらしい時代だったんだよね。
で、今はちょっと逆にしてみようじゃないのってっわけ。
人的リソースのポテンシャルを解放してみよう!!ってこと。
人の歯車化から人の人化(変なの)ってこと。

サービス業においては、本来顧客の前では(顧客創りにおいては)、
社長もアルバイトも無いわけでしょ。
だから、当然今までのような、職階(社長→幹部→マネージャー→店長)
の順序でうまくいくのは、うまくいってる時だけだよね。

今は、自発性をベースにしないとブレイクスルーは起きないって思ってる。

こんな感じだったと思う。

先日、ある飲食も会社の社員研修のなかで、
「システム」についての質問がありました。

例えば、「人の心をつかむことが大切だ」ではどのように?と言う問いがあったと。
ま、人を 顧客、働く人と置き換えて頂いてもかまわないのだけれど、
で、どうやれば良いのか…ということを考えたとき、A B C…を実行することで
人の心をつかむ様に努力しようと決めたとする。
これは「システム」思考なのか?
ま、実際は「システム」の罠に陥らない様にするためにはどうしたら良いのか?
ってのが質問の本質だと思う。

「システム」思考は、指示者はつい実行者を部分適応させてしまう。
つまり、実行者が手段の目的化に陥りやすい。
例えばA B C…を実行させる側も、実は実行者がA B C…を実行しているかに目が行ってしまいがち。
これを何度も繰り返せば、全体(目的)にアクセスできることを阻害するので、
見事代替可能化が促進される…ということになる。

「システム」かシステムじゃないかの分かれ目は、
いくら、A B C…を実行していたとしても、その目的は何かを常に念頭においていること、
そして、その行動の結果は、いつも目的性に置いて還元されるか?が大切。
あくまで、手段であることを忘れない。
うまく行かなければ、そのうまく行かなくなったところまで戻って、変化、進化させれば良い。

あのさ、お店そのものの存在理由をどう考えるかだと思うよ
このメタレベルなところに、全員がコミットすることが、脱システム思考のヒントだと思う。



Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
一体何のためにやってたんだっけ?って思う瞬間が有るとすると、
もうそれは、部分適応に走り始めてて組織の硬直化による顧客離れが進んでいると考えていい。
「システム」の罠から逃れる1つのヒント。

●会社をデザインし直そう  脱「システム」思考 その1〜7

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その1



1回目のオープンセミナーを終えたんですが、やはり予想通りというか…
(子供さんが、社員さんがインフルかも…で5名休まれたのは予想外)
こういうことだろうな…と思いました。

今まで、自分のスタンス、要は太田は何を考え、何をしたいからコンサルタントをしているのか
を仲のよい方は除いて、偏った、挑戦的な言説ではあったと思いますが、ほぼ始めて明かした気がします。
人によっては、相当聞き苦しい文言の羅列だったと思うし、大半のメールで送られて来た感想とか見ると…
身の置き場がなかった…胸のつかえが取れた…悲喜交々…
自分のやっていることを、ビジネスライクに考えるのなら、
敵は作らない様に(笑)するのが、大人なんでしょう。
そう意味では、私は大人なんかじゃありません。
全ての方とおつきあいなんかできません…と表明したようなものでした。
損な生き方んだろうな…とも思いつつ、でも、言わずにはいられない…
だから、やっぱり自分の立場を示さないといけないですね。

社会学者の先生の中には、「ソーシャルデザイン」や
「ソーシャルアーキテクト」を指向される方が大勢みえますが、
私も学者の先生には足下に及ばないが、遠らず、近からず考えてます。(学術的にはどうか分からんが)

私の場合、サービス業の会社経営(特に飲食店が多いが)というきわめて狭い領域を通して、
個と会社と地域等がお互いに支え合える新しい関係性のモデルを、難しく言えば(必要ないか?)
あるべき会社の経営活動と新しい地域的社会(コミュニティー的なもの)の関係性のデザイン、アーキテクトを考えとるわけです。
(こっちの方が、かっこ良く感じない?)
はっきり言って、壮大な(大したことないが)計画です。

近頃私がコラムでよく出すキーワード。先ず、個、会社、地域の関係における
「システム的:役職&マニュアル」経営と「生活世界的:善意&自発性」経営の二項対立図式。
これは、ある社会学者の先生が社会の構造をわかりやすく二項対立図式したものを、経営的に置き換えたもの。

私は、あくまで後者よりを指向する コンサルタントですが、
では太田は、反「システム:役職&マニュアル」的経営かというと、言説、言動はそうみえるでしょうね。
でも、実際はそうじゃないんですよ(笑)正確に言えば「反」「アンチ」じゃない。
こう直ぐ、梯子はずすみたいになるかもしれないけど、本当です。
それは、何かと言うと、私自身が、その「システム」から生み出された「個」であることを未だ自己否定できないからです。
要は「お前自身も実はシステムだろ?」のリアクションに対する答えは、「そうかもしれない」だからです。

さて、グローバル化にともなって(アメリカの様々なシステム化戦略も含めてですよ)ヨーロッパの低流動的な社会は
伝統や文化も含めた地域共同体をひいては生活世界を保全する様に動いています。
アメリカはもともと、移民の国であることに代表されるような、高流動型社会であるが故に、限りなく「システム」指向です。
相当突っ走ってます。

では日本はどうなのか…明治の近代化以降「生活世界」は破壊されてしまった様にみえるし、
戦後アメリカによるシステム化(属国化という人もいる)の影響で、社会(家族、地域社会、もう少し踏み込んで、会社も)
が、こう透明化したと言うか、空洞化と言うか、底なしというか、そんな感じになって来ています。
大きな物語がなくなったって仰る方もみえる。

「ま、でもそんなものなくてもいいんじゃないの?」的なノリもあるかもしれないが、(結構多いと思う)
自分のコンサルの領域で言えば、個と会社と地域等の分断化、による様々な弊害を感じていまします。
全てが代替え可能化してしまっている。例えば売上が落ちているのは、何も不景気だけのせいじゃなくて
もっと、構造的な問題もあるだろうと考えているってことです。
個と会社と地域等がそれぞれお互いを支えきれなくなって来ている。とも言い換えられるかもしれない。

コンサルタントを長年やっていると、そのことが発端(「システム」が社会を覆い尽くしたが故に)でおこる、
様々な人間模様、会社の栄枯盛衰等をリアルに目の当たりにします。
特に会社を通して、代替え不可能な人(会社)から可能な人(会社)へ変わって行ってしまうその姿を見て、
もしくは気づかずに、底なしの崖目がけて、突っ走る(様にみえてしまう)姿に、
恣意的に動員を目論む人の笑顔の中の笑っていない目の向こうにある闇を感じてしまう度に、
そして、その方々の行く末を見るにつけ、
その度、怒りを覚えたり、何もできない力のなさやを感じ、やるせない思いになったことは数限りないです。
コンサルタントという経験がそうさせたのかもしれません。それとも年なのか、巡り合わせなのか、
やっぱり、我慢ができなくなって来ている自分がいます。
そうすると(ひょっとすると、思い込みなのかもしれないが)
もう一度(もしくは新たな)個と会社と地域等が
しっかり連動する支え合える地域的社会のモデルを考え直さないといけないと考えてしまうわけです。
あくまで、止まらないシステム化を許容しつつ、でもこのままじゃダメだろってわけです。
至極安易な考えかもしれませんがね。

要は「システム」が世の中を覆い尽くしてしまったと言われる今の日本の世の中の場合、
心のよりどころや、ひいては如何に働くことに意味を見いだすか…
そして、サービス業が地域社会で果たすべきベクトルをどう見いだすか…が非常に分かりずらい。(分断化されている)
全体性(目的やそうすることで社会にどうインパクトがあるのか)にアクセスしずらい社会になって来ています。
従って、卵が先か、鶏が先か、分からないけど、
皆、不安ベースで、部分適応に走ってしまう。「俺さえよけりゃいい…」
皆(いろんな会社)が部分適応を目指して、その結果、その和が本当により良き全体性(社会的な貢献)だと言えたのかどうか…
私には分からない。「俺さえよけりゃいい…」の結果、「俺だけ不幸だ…」になってやせんか?

では、太田は、どんな「生活世界」的経営を指向もしくは保全するのだ?と聞きたくなるでしょう。
でも少なくとも、私は懐古主義者ではないので、
昔からあったものは大切にしたい、という気持ちは持っていますが、
今更過去のいろいろな日本人が持ち得た、規範、習慣、伝統を経営そのものを持ち出すつもりはありません。
今の時代にあったやり方を模索すれば良い。

まず始めに今の時代に必要なのは、一旦「システム」指向からの回避だと思う。思考停止ですわな。
自分が「システム」の一員であることを改めて認識すること。
だからこそ、あえて、あえて強く言う。「違うそれは、システムだ」って。
「お前は実は代替え可能だ」って。
先ず気づく事。

その後、ではどうしたらいいのだ?と考える。
モデルとしてヨーロッパ型の取り組みを研究するのも非常に良いのかもしれない。
そっくりそのものは 無理だと思うけど。社会的な文脈が違うから。

が、モアベターな発想で、
「所詮システムからは逃れられないのだから、より良いシステムを創ろう!!」
って言い出すかもしれないけど、それは、「システム」そのものが、そのことを指向しないから無理なんです。
つまり、そこに軸足をおけば、必ず、代替え可能な個と会社になってしまうから。
「俺はならん!!」って皆言うんだよ…

だからあえて、わざわざ逆の「生活世界的:善意&自発性」経営を指向しているって言い方をするということです。
それは、人(店、会社)があくまで「善意と自発性」を重んじ、人を含めた資源が低流動的で、代替え不可能的な存在を目指す、経営です。
そうすることで、個と会社と地域等の新しい関係性が生まれると思っているから。(正確には信じている)
ということです。

今後は私がコンサルタントであるが故に、3つぐらいのことを念頭において行動して行こうと考えています。

・「役割&マニュアル」的経営に替わる「善意&自発性」的経営の具体的な手法をどう導入、実践するのか。
・「システム」によるあらゆる「代替え可能化」によるおそらく止められない、しかしリソース(特に人の)高流動化にどう対処するのか。
・理念をもとにしたコミュニティー(的なもの)を如何に創出して行くのか。

また、一人の大人として、
・人として、どんな生き方をして行くのか。
を研究して行こうかな…と

おおよそ、私のおそらく全てのコンサルティングの時間をここに使うことになると思う。






何じゃ…これは、なんの所信表明だ?
本当は数年後だと思ってたけど、自分の周りの流れが速すぎる…
もうそろそろ、いかりを下ろした方がいいと思ったからです。
要は、言葉にすると、語り尽くせない…
有言実行するしかない…ってことです。

また、なんで近頃、喋る気になったのとか聞かれますけど、
要は、言わんでいいだろ…敵を増やすだけだぞ…ってね。
システム側のお客さん減らすぞって…(笑)

表向きは世の中の不安をてこにシステムをうまーく使って動員を指向したり、
生業とする輩がめちゃくちゃ増えたでしょ?(気がつきません?)
それに、持ってかれる人が、ほとんど気づいてないんだよな…
少なくとも、俺は反抗するぞ(力ないけど)とかっこいい事をいいつつ。
自分のその力なさを言い訳するために、
ま、でも自分の理念的にも 人として、自分に嘘はつかず、真摯に立ち向かいたいし、
「うまく生きる」より「まともに生きる」方を選択する人間だから仕方ないという事にしています。(笑)

まあ、もう一度、かなり前に創った自分の理念を創り直す時期だと思っていてしたし
年が明けるまでに about d.p.officeも書き換えようと思っていいたし、
サービス業を如何に考え、会社を成長させていくのかを、
このコラム(サービス業の教科書も含め)、セミナー、コンサルティングを通じて発信して行こうと考えています。

きっとメールの嵐になる事は分かりつつ(全員に返信するぞ!!)
今日はこの辺で…

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
今日は、まとめるのは大変だわ…。
「システム」を利用していた、貴方が、会社ごと代替え可能だと顧客から思われているから、客数が減るんです。
要は、貴方のやって来た事で、貴方が、お店が 所詮顧客は代替え可能だと思っている 事がばれ始めているってことだよ。

その2

前回のコラムの反応は様々で、懐疑的な方もみえれば、肯定的な方もみえました。
メールを頂いた方には、返信をしておきました。

ま、大方、いわゆる、「システム」の行方を心配されていた方が多かったでしょうか…
その中から、すこしずつ、補足しようかなと思います。
先ず、「システム」がいけないのでしょうか?
と問われれば、いけないとは一度も言ったことがありません。
先ず、視座を変えて少し説明をしようと思います。
「システム」(役割とマニュアル)化を押し進めると言うことは代替え可能化を進めると言うことです。
そしてそれは、そこに関わる人は匿名化して行きます。

が、社会的に流動化が進むと、その匿名性が故の利用しやすさ、安心感もあるとは思います。
知らない土地へ行った場合。どんなレストランを選ぶのか…
その土地に根ずく、その土地ならではのレストランへ行くこともあるでしょうが、
そのお店に対する、ことは何も分からないわけですから、余分な煩わしさを感じるときもあります。
大手チェーンレストランはそう言う意味で、安心感があります。
通常、当たり外れがなくて、早く出てきます。
何が出てくるか分からない…と言うことはないですね。
「システム」を信頼してる(笑)からですよね。
その信頼のことをロイヤルティーと言うことはできるかもしれません。

オフィス以外の打ち合わせをする時、地元の喫茶店
(マスターの顔も知っていて、自分のことも分かってもらっていて)を使うこともあれば
コメダ(中京地意外分からんかな?)を使うこともある。

また、ファミレスやコンビニを利用するとき、あえて
「個」を主張するか…しないですよね。
人間誰しも、そう言う時ってありますもんね。
つまり、匿名性を保持したいわけですよ。
ファミレス好きな人を観察するといろんなベネフィット(便益)が考えられたりします。
その中の1つではないでしょうか?

その匿名性が逆の作用をすると
態度の悪い若者がたむろする場所にもなりうる。
何故、顔のみえる地域の地元のお店にたむろしないのでしょうか?
ジベタリアンは何故コンビニの前なんでしょうか?
それは、感覚的にその匿名性が故なんではないでしょうか?(社会的な背景によるところもあって)
地元のお店でそんなことやろうものなら、直ぐに怒られるでしょう?

私の立場を前回書いたのですが、
「システム」そのものがいけないのではなく、その「システム」故のベネフィットもある。ビジネスもある。
だから、それは認めてますよ。だけど、時代が違うんじゃないのかな…
その「システム」が故に、突き詰めたほうがよい業種もあるでしょう(数や量があることで、目的を達成できるような)
そして、そのことを関わる方が、理解して、参加されるのなら いいのです。が…
今は再帰的な世の中だと言われ、そのことがもたらす影響を、そこに関わる人がもろにかぶることになる。
会社ごと「システム」化、代替え可能化の道を進むと、やっぱり、自分に跳ね返ってくる。
「業者も、お客様も、働く人も、別にダメなら、返りゃいい…」的な経営を続けると、
そのうち、「お前もな…」と簡単に(結構早く)返ってくる。
要は、お前のお店や会社もいらねーよと言われる(社会から)。つまり、客数減にともない、
経営が行き詰まり、会社の社会の機能を果たすことが出来なくなり…消滅…と。

マーケティング的な側面も、「システム」に頼りすぎると、今の時代危ういぞ…ということ。
マーケティング文脈から言えば、顧客満足を推奨する時代があって、
その後、働く人に焦点が当たる時代がある。
今は、その傾向も根強く残ってますよね。
人を主役にした、お店作り、会社作りをただただ、儲かるからやるのか…
本当に、そう考えているのか…その辺りが如実に露見してしまう境目です。
まず、働く人が 醒める でしょうね。
そうなると、内部崩壊に向かう場合だってあり得る。

アメリカのような、敗者復活が何時でも可能(資本、経営の分離であるが故に)
なメンタル、や社会的なバックアップが存在すればいいんだが…
日本は、そう簡単にいかないのが現状でしょ?
ま、以前と比べれば、ましになったとは思うけど。

だから、あえて、代替え不可能化のアプローチで、会社を組み立ててみろ!!
と言っているわけです。そのこと自体が、マーケティング的に可能だろうと…

次回は、次の質問
「こんなお店あるでしょ?」
要は、一見代替え不可能なアプローチをとっていたとしても、
それこそ、技術の進歩で、見た目は「システム」だと分からないやり方はどうなのって…

私の良くいくお店、アパレルでも飲食でも趣味のお店でも…
「太田さん、○○があるよ」とか言ってくれることがありますが、
ま、一応気持ちはいいもんでしょ?
じゃ、それは、善意とか、自発性からくる発想かと言えば、分からない。
だって、パソコンやレジに、購買履歴とか、データベース化されていて、
そこを参照しているだけかもしれないですよね。
要は、うまく出来たシステムでしょ?

このことについて…



Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
「システム」を利用していると自信があっても、そのシステムが故に、お前のお店も代替え可能だ…
と言われることが、いいのなら、いいのだけれど、大概はそうじゃないでしょ(笑)

その3


さて、前回の続き

  私の良くいくお店、アパレルでも飲食でも趣味のお店でも…
  「太田さん、○○があるよ」とか言ってくれることがありますが、
  ま、一応気持ちはいいもんでしょ?
  じゃ、それは、善意とか、自発性からくる発想かと言えば、分からない。
  だって、パソコンやレジに、購買履歴とか、データベース化されていて、
  そこを参照しているだけかもしれないですよね。
  要は、うまく出来たシステムでしょ?

そのうまくできた「システム」について…
要は、それでいいのか、いかんのかって話ですよ。
結論から言うといいんじゃないのって方です。あくまで暫定的に…
でもね、呪文はいずれ解けるんです。

あのね、ある時、不意にお店以外であるお店のスタッフにあった時
「あっT君!!こないだどうも…」
って声かけたことがあって、
「え、誰?」
的な挙動されたことがある…
お店では、名前で呼んでもらって、好みも覚えてもらってるのにね…
「プライベートなんですみません」 と言われたが
語るに落ちた…
要は、そこに何かあるんだよ。
で、失礼かと思ったが聞いてみたら、なるほど
顧客ノートを見て対応してたんだとさ…
ま、プライベートだから仕方ないとしても、
私は「太田」ではなくただの「お店のお客」だったわけさ。
勘違いしてたわけ(笑)
ま、一応大人だから、それなりの対応はするんだけど、
凄くばつの悪そうに、その場を去って行かれた。
嫌な気分だったろうね…
で、そのお店はそれ以来行かなくなった。

ある、飲食店で初めて行った時、名前を教えて下さいって言われて、名前を教えたら、
ずっと、お店にいる時は名前で呼んで下さって、そりゃ、いつも使う金額よりも、使ったよ。
ある時、別の方と、そのお店へ行ったわけ、そしたら、また同じことをやられたのよ。
「お名前なんて言われるんですか…そうですか、太田さんですか…」
また同じ調子…
ん…なんか違うことないか????
凄く醒めたよ。
「ねー、この前来たの覚えてる??」
「あっ!・・・・」
あのばつの悪そうな顔は前出の子と同じ。
嘘がばれたときの顔だよ(笑)
前行った時の金返せって思った。
この手の話は実は山ほどある。

要は、いくらマニュアルを強化しようが、
自発性がない限り、お客様にかけた呪文はいつか解ける。
これをもっと上手くやろーとすればするほど、マニュアルが厚くなって行く…。
要は、この場合は、こうする、この場合はこうするってね…(笑)

この話には視座が2つある。
1つは、顧客側の感応性やアメニティー(快適性)
もう1つは、働く側の感応性やアメニティー(快適性)

しかし、基本的な部分で、
どちらとも、気付かれない様に…
もしくは、そうであることを許容してもらう様に…
という発想があります。

顧客側だけど、一番最たるものが、ディズニーランドかもしれない…
ここを突き詰めると、作り物の虚構だけど、
ま、面白かったし、感動したし、いいんじゃないの?
というお客様を指向することになります。
要は、
「お前な、ミッキーの中に入ってる人、ちっちゃなおじいさんらしいぞ…」
みたいなこと言ったりすると、
「夢を壊さないで!!!!」
なんてむきになられる。
それほど、ファンタジーだし、ドリームだし…非日常の極みですわね。
ていうことです。非日常の…
それとは、逆に
ディズニーランドは、実は嫌いって人結構いるんですよ。
なんで、あんな作り物(虚構)に感動するんだろうって…
感受性が低いと言われるから、言わない人も多い。
実はどちらが、感受性が低いのか分からんわね(笑)
何故、ディズニーユーロが苦労しているのかにも通じるんだけど、
これこそ、書き始めるときりがないので、やめておきますが、
京葉線の舞浜駅から、東京駅まで乗ると分かるんだが…
徐々に魔法が解けて行く様を観察できますよ。(笑)
要はさ、虚から実に戻る過程だわね。

虚か実かの境目なわけでしょ?ディスニーランドは…
だから、その魔法が解けないために、人を訓練するし、
永久に未完成でなければならないわけでしょ?
だって、「今度はどんな魔法をかけてくれるの?」何だもんね。
これはね、相当ハードルが高いと思うよ。
相当大掛かりだし。

その帰ってくるべく「実」も実は「虚」だとばれる前にね。
これは嫌みだな(笑)

働く側の面は、次回書きますね。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
優れたシステムは、一見「システム」とは分からないぐらい精巧にできていると思いますが、
続ける事はディズニーランドで言えば、魔法が解けない様にする事を永久に続けなければならないわけです。
自信ありますか?
人が居着かない理由の1つなんだけどな…
嫌なら辞めろって…って言ってないでしょ?


その4

また地雷を踏んだようで(笑)

>その帰ってくるべく「実」も実は「虚」だとばれる前にね。
>これは嫌みだな(笑)

どういう意味なんだ??って、頂きました。
あまり深い意味はないんですよ。
虚構を虚構として楽しんでいること自体はいいんだが、
それは、帰る場所や、前提があるからで、
帰る場所も、また虚構(作り物)だったら、
もしくは、そうなることを知らず知らず自分が選択していたとしたら、
もしくは自分がアイデンティーと感じるところも誰かに作り出された虚構だったら、
(恣意的に思わされていたら)
ショックが大きいんじゃない?。精神的なという意味で。
また、魔法を求めて、ジプシーがごとくさまようんじゃないの?
そこから(作り物の世界)抜けられなくなっちゃうんじゃないの?
ってこと。難しいかな??

ほんのさっきまで、イヤーキャップや、イヤーカチューシャ(ミッキーの耳がついた)
つけてた子が、帰り道ではずす姿を見ながら…
魔法が解けて、どの自分に戻るんだろうか…なんて、よく考えてしまうんですよ。
本当に、大きなお世話なんだけどさ…

精神的に帰る場所があるということは、非常に重要な意味があって、
そのことが前提だから、自分はその作り物を楽しめるんであって、
自分が信じていた、変える場所が虚構だ(作り物)だと感じた瞬間、人間どうなると思います?

精神的なよりどころみたいなものって、そんなに多く残ってないんじゃないの?
なんて、実は、ここ、7〜8年私は感じてるんだよね。
皆さん、近からず遠からず、今、リアルだ!!生きてる!!
と感じている場所(自分自身も含めて)ってありますか?
もちろん精神的な意味ですよ。
私は、さっきも書いたけど、私自身も、本来の意味で、アイデンティティーを感じる時って、
実に前より少なくなっているような気がします。

難しいかな…何が言いたいかと言うと、
もちろん信念を持って、自己決定できる自己があれば、それにこしたことはない。
私もそうありたいと、思っているし、そう努めているつもりです。
でも、そんなに人間強くないから、どうしても、よりどころが欲しくなると思うんだよね…
で、一見、よりどころにしてるところが、
実は、虚像だった(作為的に作られた)って気付きやすくなってるでしょ?
え、善意に見えた物は、実はそうじゃなかったの?なんてね(笑)
別にいいよって自分でそう決めるのなら良いけどさ…
考え過ぎだよ!!って良く言われるんだけど、
「ま、だとしても楽しきゃいいじゃん!!」で終わるんだよね。
じゃ、会社も、家族も、仲間も????
「いかんのかな…人生楽しまなきゃ!!」
って言われると、本当にそれでいいの?って思ってしまいます。
あたしゃ、まだまだ、へたれなんですよ…
でも私は、子供に、言えないですよ。
「すべて楽しきゃいいんだよ!!」って…
「終わりよければ全て良し」とは違うでしょ?

これは、その5で書こうかな。

さて、今日は、働く側の視座ですね。

前回あるお店と飲食店の例を出しました。
今度は、その彼らの立場から見てみようと言うことです。

きっと二人とも、相当嫌な思いをしたはずです。
難しい話だと思うよ。
だって、全てのお客様を覚えるったって限界があるもんね。
それで、仕方ないやって割り切れてるんだろうか?
また同じ様に、できるんだろうか?

ただ、私が言いたいのは、二人とも、マニュアル的に動いていた要に感じたということです。
そこに、心はなかったんじゃないのかな…
善意とか自発性で動いていたわけじゃなかったと思う。

要は、張り切って、やっているのに、梯子を外す(太田のような)お客様がいた時…
(私だけじゃないと思う。今はアイロニー(逆説的って先ずは考えておいて)の時代だよな…と感じる今日この頃)
ほとんどフリーズするんだよね。ごまかし方までマニュアルにないのかも(笑)

また、信じていた会社が、社員のためと言いながら…実は…
なーんだ…ってな場面てありがちでしょ?会社がかけた呪文か、魔法が解ける時…
でしかも、会社自身が、そんなこと悪意も何もない場合だって、いっぱいある。
だから、やっかいなんだけどね。

モチベーションって言葉が「流行」して(あえてカギカッコだけど)
そのモチベーションを引き出すために、あれこれするわけですよ…
それは、何のため?本当に社員さんのこと考えてるの?
実は、顧客満足を作るための、手段なんて、考えてませんか?
これって、結構微妙な表現らしくて、
働く人のモチベーションあがる→一生懸命働いてくれる→お客様喜ぶ→儲かるって図式ですよね。
ま、一見、何がいかんのだ?って意味で微妙でしょ。
このことを、ビジネスだなんて考えてるんじゃないのかな?

だから、
「私に合う仕事ではなかった。」
「やりがいのある仕事がなかった。」
「私らしい仕事がなかった。」
なんて言って、やめて行く子が多いんじゃないの?

例えば、
「うちの会社にはやりがいのある仕事がある」
って人事の担当者が口にするような会社は危ないから、やめといた方がいい。
仕事の意味を分かってない。
ここに、引っ掛かるなよ!!
ディズニーランドへ自ら、魔法にかかりに行く(笑)こととは違うんだから。

前もコラムで書いたけど、会社の中にやりがいのある仕事なんかないよ。
あるのは、顧客と働く人(他にお金を出してくれた人等まだあるけど)のニーズを満たす仕事だけ。
そのことで、社会に貢献していると言われるわけでしょ?(利益:税金も含めですよ)
ニーズを満たしきれないところで、その会社は消滅するんだから…
そのことを、やるべきこと としようか。
会社には、やるべき仕事しか ないんですよ。
いい会社とはね、そのやるべき仕事 を心からやりたい、楽しい と感じさせてくれて、
できる様にしてくれる仲間や、上司や、考え方等がある会社だと思う。
まさに、人創りそのものでしょ?

あのさ…やるべきことがあるわけでしょ。
本来は、そのことをやりたいと思うことこそが、
モチベーション足り得るわけで、とにかく、
別のものにモチベーションを持たせておいて、(何かにすり替えて…)
そのモチベーションをうまく使って、やるべきことをやらせる…
そうすると、そのやるべきこと自体には、モチベーションはかかっていないから、
直ぐにへたれる…要は、モチベーションが下がってしまう。
暫くは、良いだろうけど、そのうち、踊らされている…とか、やらされているだけなんだ…
って、思いはじめて透明化されていた自己に気付くんだよ。

あのさ…絶対(そうでもないかも…)勘違いしているよ。
近頃、少なくなって来たけど、
モチベーションをかける…
とか、使い方そのももそうだけど、考え方そのものが間違ってる様に思える。(今回は詳しくは書かんけど)
もともと、モチベーションの語源はラテン語にあって
「目的へ動かす」 ことなんだよ。
主語が大切なわけ。本来は、自らをして目的へ動かす ということだったはずなのに、
非常に自発的なもので、恣意的なものなんかじゃない。
何かを自らが求めて自らを動かす能動的な状態なわけで、
私が貴方のモチベーションをあげるなんて、やっぱりおかしいわけでしょ?
知っててか、知らずか葉別にしてもやっぱり、恣意的だよ。
自発性とは少し違うと思う。

コーチングやカウンセリングと称して、いろいろな手法で、
モチベーションをあげることを試みる方が大勢いるけど、
一部の心ない方々のやり方のは実はあまり賛成できない…
「元気が出てきました…すっきりしました!!これで明日から仕事頑張ります…」
的なことって、結局続かなかったでしょ(笑)
もちろん、プライベートのことで悩みがあって、とか、人間関係で悩んで…
とかは、効果があるんだろうけど、
結果やるべきことに立ち向かうための、手段というか、そんな風に、捉えているとしたら、
考えものだと思うんだよ。


はっきり言っておきます。もともと会社には、やりがいのある仕事なんかありません。
あるのは、頑張ればやりがいの持ちえる仕事があるだけ。

なんで、本当のこと、教えてあげないんだろ…
それを言うと困ることでもあるのかな…

マニュアルで人が創れる可能性は非常に少ないんだよ。
マニュアルは、そのマニュアルを動かす、優秀なオペレーターを作る、
もしくは、賢い子はそのマニュアル自体(全体性)にアクセスして、
組み立てる子を作るだけのような気がする。

なぜ、大手のチェーン店や、そこそこの規模の会社に居た方が、
自分と何人かで、
「心の通う お店をやりたいんだよね…」
って独立されるんだろ…(私の周りにもいますよ…)
相当、疲れたんだよね、きっと…
いろんな意味や文脈があるから一概に言えない。
立場とマニュアルの世界の人間関係が成り立つためには、
働く全ての人が、自分はオペレーターなのだという自覚があること、
もしくは、そんなことは全く気にしない(分かった上で)と言うメンタリティーがあることかな。

この辺りが、その5へ続く…



Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
働く人の視座から考えた時、今の時代は、よくできた「システム」であればある程、
結果そのシステム保持のための働く側の相当ストレスを経営者は理解しているんだろうか?
ほとんど、そんなことに気付いていないんじゃないのかな?
人が居着かない理由の1つなんだけどな…
嫌なら辞めろって…って言ってないでしょ?

その5

今日はその5です。
その一見うまくできた「システム」と働く人との関係性について

厄介なのが、目適性、全体性にアクセスを望む子が、自発性があって、
望まない子が自発性がないとは言い切れないところですよね。
そのことすら、選択しているとしたら、その子の生き方になるから…
これは、雇用形態に関わらず、
つまり、社員さんであろうが、パート、アルバイトさんであろうが ということです。

「システム」を突き詰めれば、目的性、全体性へアクセス、コミットできる方を優先せざるをえない。
最終的にはお店のシステム化を指向するとは、働く側に、
ポストの獲得や、管理を指向させる様になるに決まってるしね。

特に、多店舗化して暫くたつと、人材の確保(教育?のスピードも含めて)
と出店スピードが、合わなくなってくる。それにともなって、経営者のイメージとかい離した、お店が出てくる。
それは、経営者のイメージとは違うイメージの社員さんの出現に他ならない。
そして、お客様の満足度が、下がり始める。
そうすると、最初はそうでなくても、システム的に役割とマニュアルを指向するに決まってる。
ある程度の人材でもできる様にしなければいけない…なんてね。

ポストの数を考えると、そりゃ、経営者は、
皆が競って、目指してくれる(目的性、全体性にアクセスしようとしてくれる)
ことで、競争が生まれて、より質の高い、マネージャーが生まれることになるから、
喜ばしいいのだけど、逆に全ての方が、ポジションを獲得できるはずもないのだし、
あきらめてしまう方もみえるでしょう。

また、会社の目的性、全体性にはアクセスしたくないが、
でも、この会社が好きだから、いたい…なんて言う方が 結構でるでしょうし
ひょっとしたらもともといると思うわけです。
人間関係も含めて、職場を変わることによる、いろいろなコストを考えて…
その方々は、どうするのかってことですよ。

辞めてもらいます?非常に「システム」的ですね(笑)

ま、本人が選んだのだから、良いんじゃないのか?
と考えるとしましょう。それでも、全体性つまり、本当に会社やお店が目指す目的性が担保されるのか?
ってことです。ここが悩みどころじゃないのかなと…
お客様の満足度を担保しようとすると、どうしても、システマティックにならざるをえないと…

自分は、こうしたい!!と経営者が声高々に訴えても、自分が望む反応がない…
感応性が鈍いのか、分かっているのか、分かっていないのかがわからない社員さんがいる…
でも、寡黙で一生懸命やってくれる、職人さんタイプの社員さんもいるでしょう。
分かってますけど、上を目指そうなんて思いません。って社員さんもいるでしょう。
実際、よくそんな声を聞きます。

ま、そもそも、現状を考えると、幾つかの問題があるわけです。
パート、アルバイトの意識の社員化と社員の意識のパート、アルバイト化です。
どちらも厄介だよね。

今までは、そのまったり派(そう言って良いか分からんけど、ま、うまく生きて行こうとする派)と
会社の目的性、全体性に向かう派(過酷だが、そのことにやりがいを感じまっとうに生きていこうとする派)
の差異を、社員とパートアルバイトという雇用形態の違いで、片付けて来たんじゃないのかな?
(もちろん、人件費の抑制もその理由の1つだったと思う)
だから、パートさん、アルバイトさん達に、
積極的に会社の全体性について、アクセスさせようとは本来は思っていなかった。
社員だからっ てのは、その逆だわね。
それが経営者の普通のメンタリティーだったはず。
社員は、上を目指せ。パート、アルバイさんは…ま、言われたことをやっていなさい…と。

ところが、そうはいかない現状が、現場にはあって、彼ら、彼女らを、戦力化(社員と同じことをさせよう)
させないとお客様が満足されなくなって来ている…競争に勝てなくなる??(実際は違うと思うけどね)
よく言う、お店を機関車(社員)で貨車(パート、アルバイトさん)を引っ張る方法ではなくて、
全ての車両にモーターをつけると言う、機関車から新幹線への転換だわね。
そうか!とじゃ、教育しなきゃと言って、またマニュアルを作り始める、研修を始める…(笑)
ここで、ボタンの掛け違いがおこる。

そうしたら、やっぱりモチベーション、コミュニケーションの問題やら、給与体系の問題やら…
それはもう、今まででてこなかった問題噴出!!
何しろ、働く側が、もともとその意識がないもんだから、大変さ。
これは、パート、アルバイトの意識の社員化の問題って言ってる部分。

それから、あと1つ。つまり、社員の意識のパート、アルバイト化ですよ。
現実、社員より、意識が高いパート、アルバイトさんがいますよね(笑)
そして、そのアルバイト、パートさんたちより意識が低い(と感じる)社員をどうするか…と言うことです。

いずれにしても、根っこには、「システム」化と世の中の流れの変化が生み出した問題だということもできる。
この2つは、結果、社員とパート、アルバイトの差は何?という問題をも生みます。
だって、雇用形態の違いだけで、仕事は同じ様に見えたり、感じたりされてしまいますもんね。
目的性、全体性にアクセスしようとはしない社員の出現と、その逆にそれを指向するパート、アルバイトパートさんの存在、
戦力化しようにも、そもそも、そんな責任は負いたくないと、役割のみを全うしたい。
パート、アルバイトさんの存在…
もう、まとまりもあったもんじゃない。

で、どうするんだ…と。

例えば、モチベーションの問題を、前回、書いた。
それは、そもそも仕事観の違いから来るんだと思う。
システム化における仕事観は仕事に対して、本音ではネガティブ(辛いもの)なものとして、捉えていることが多いはず。
如何に、言った通りやってもらうか?がポイントになってしまいませんか?
だからこそ、それ以外のところでモチベーションを作らざるをえない場面ができる。
そんなわけで、「システム」は、何故?どうして?を繰り返して、本質に迫ろうとすることを、根本的に妨げる。
だって、困るもんね。
「会社は(トップ、経営者)は何を考えてるんですか?」
とか、
「言ってること(理念や目的等)とやってること違うじゃないですか?
そんなこと、店長が、社員やアルバイトに言われても、
「俺だって、役割、歯車に過ぎないんだ!!」
って言いたくなるし、
で、店長は最後は、
「つべこべ言わずにやれ!!」
になってしまう。で、そう言われた皆さんは、またそう感じた皆さんは、
「ま、うまいこと合わせて、言われたことだけは、やろう…」
というメンタリティーが増すことになる。

自分は本当はそうは思っていないのに、もしくは自分は矛盾を感じていたとしても、
理念や、ビジョンを共有すると言う、崇高(?)な大義名分をたてたとしてもいずれも結論は一緒でしょ?
働く人が、魔法が解ければ終わりです。

例えば、貴方は貴方で良いんです…って微妙な言葉だと思うよ。
一応 貴方は認めてます。でもやることやってねってのが、本音じゃないのかな?
会社が理念だ、ビジョンだ…と目的性、や全体性を語ろうと、(魔法をかけても)
言った通りにやって欲しい、という本音を只、隠すための方便の様に、使っているとしたら、
前提条件が違うでしょ?つまり会社の目的性と個の目適性を無理くりくっつけることで、
それを回避しようとしても無理だよね(笑)
そうすると、ますます、うまくやり抜こう…とする人が増えるんじゃないの?

もういい加減に止めないか?と…
一度、「システム」指向から思考を停止して、
一から考えてみろ…と
前提条件を変えろ…と
私は、このことで、くだんの問題の回避することを始められるのだと考える。
このことで、会社、お店のサバイブ(生き残り)が可能を見いだせるのではないかと思っているわけです。

何故、会社が存在し得るのか…
サービス業の仕事とはそもそも何か?
サービス業の仕事をどのように考えれば良いのか?
何故我々には理念があるのか?
何故我々の売り物(来店理由、購買動機×口コミのネタ)はこのことなのか?

等々、もともと、
全員が会社の目的性、全体性に関わることを共有すべきだとは思わないのだろうか?
社員だけで良いんだろうか?
社員であろうと、スキルの差は、チームで補うべきだとは考えないのだろうか?
リーダーシップはそもそも社員さんだけに必要なものだろうか?
らしさとは長所のことなんだろうか?
責任は社員さんのみが負うものだろうか?

まるで、当たり前の様に、考えられて来たことは、単なるシステム側の文脈に過ぎない。

「システム」指向の経営では、決して出てこない問いだと思う。
だってそれが、前提条件だし、また
ここを突き詰めると、システムそのものが、役割とマニュアルからはずれれて、
計算不可能な、不確実性を取り込むことになるから、崩壊する。
個がバラバラに動いたら、まとまりがなくなるって強迫観念が、システムにはあるからですよ。

きちんと、真っすぐ会社をデザインし直す。
そうすることで、会社、社員さん、パート、アルバイトさんが、なぜ、自分が存在し得るのかを認識できる様になる。
会社に対して精神的なロイヤルティーが、その場面ではまだ、生まれなかったとしても、
おのおのの関係性が明らかになると、少なくとも、無知から来る誤解や偏見は霧散する可能性が高い。
少なくとも、ネガティブな雰囲気が生まれる土壌が生まれにくくなる。

すると、対場、役割、マニュアルを超えられる素地ができる。
それこそ、社員さんとパート、アルバイトさんの境目など、関係なくなる。
今までの、社員さんの「役割」が変わる…
こうなって、始めて、他社との差別化、云々の話ができるだろうと思う。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
一見、モチベーションが低いと感じる社員さんがいたとしても、
彼らの中に、会社の全体性と自分との関係がみえないために、あきらめている方も、大勢みえる。
そこをクリヤーにするには、システムの前提条件に踏み込まざるをえない。
しかしそれがやりづらいのは、自身がシステムであることを、そもそも理解していないからだ。

その6

近頃、感想メールの中で、自発性やモチベーションの話に対することがあったので、ここでやっときます。
会社で使うのなら、同じ意味で使わない方が良いと思う。
でも、その関係性は大切だと思う。
辞書を調べると、モチベーションは自発性とか、積極性と書いてあるからややこしい。
ま、太田は違うと思ってるってことだけどね。

私は、今は、自発性は結構使います。
ですから、ややこしいが自発性がモチベートされた状態という文節はあってもおかしくはないが、
けっこう、世間一般は同じような意味で使われていると思う。
なぜ、ここで、2つの言葉の関係性が大切かと言うと、
会社が業績を継続的にあげて行くためには、自発性は不可避で、
そのことをモチベートされた状態が望ましいからだと思う。

もともと、自発性は、自らが納得して選択する…という側面がある。
自己決定的なという側面、そして善意はワンセットだと考えている方です。
モチベーション意味は「動機付け」で良いと思います。
で、語源を考えた場合、「目的へ動かすこと」になります。
モチベートとは「動機付けること、興味を起こさせる」だと思う。
そうすると自発性とは選択制において微妙な関係にある。
自発性は選択性が前提だから何をが必要。
モチベーションはもともとそのプロセスを現してんじゃないのかな?
ここで、いくつかの誤謬があると。

モチベートするということを、他人に対して誘導する、導くこと 
つまり、選択を強要しているとしたら…
だったら、紛らわしいよ。誘導するって言葉を使えないから、
モチベートのポジティブな面を利用していることになる。
はっきり、誘導する、勧誘って使えば良いのに…
それは、ガイドだし、インバイトだと思う。
そのことと、モチベートとは違うはずなのにな…
また、動機付けをすること、その後自発的に人の善意をもって選択することとはイコールでは無い。

誰が、誰に動機付けをするのか、
つまり、誰が誰に、目的へ動かすことになるのか。
そして、目的とはどのような目的なのか。
ここを、うまくすり替えていないか?ということですね。

結論から言うと、会社の中では、仕事をする上で
自分が、自分を動かさないと、本来は自発性とは言わない。
他人が、自分の自発性にモチベーションをかけるということは、やっぱりおかしいんですよ。

モチベートされて、ひととして、いろんな気付きもあるだろうし、もやもやがはれることがあるでしょうね…
でも…そのことは、仕事に立ち向かうエネルギーを手に入れただけで、
成果を上げることとは、おおよそイコールではないはずです。
社長や、仲間から、もしくは、友人その他…周りの人からほだされてたとしてもモチベートされたとしても

社員さん:「ガンバリマス!!本気でやります!!」
周りの人:「そうだ、ガンバレ!!」

でもさ、
「で、何を???」

やっぱり、ここがリンクされてないのに、無理なんですよ。
で、現実に立ち向かえずまた魔法が解けて行く…
だから、結果として、続かない…という方が多くなる。
要は自発的ではなかったということです。
それは、前に色々書いた通りなんだけど。

なんで、こんなことが繰り返されるんだろう…ってよく思います。
それは、きっと、やらせる側とやらされる側という構図がもともと存在しているからでしょうね。
経営者がそう思っている場合が多いでしょう。
ここをうまーく、オブラートに包んでいるに過ぎないと思いますよ。

私は、そんな周りの人から元気をもらうこと、モチベートされること、そのものには、全然反対しません。
でも、その前提条件を変えないと、結果うまく行かんということなんです。

仕事ができる方っていますよね。
そんな方の特徴は、モチベーションなんて考えたことない方です。
つまり、モチーベーションを口にする方って、(もしくは持ってもらいたいと思う人も含めて)
やっぱりモチベーションを何らかの形で、利用して、システム的に仕事をさせようっていう構図がないと言えますか?
それとも人として…なんて言い出します?
極端な言い方すると、
お前、仕事ができんから、自己啓発しろ…って言ってるようなもんでしょ?

目的は何だったか…もともとは会社の業績上げたいということなんでしょ?
会社の中にいる以上は、仕事をする以上そうじゃないのかな?
だったら、他のやり方いっぱいあるのに…と思うわけです。


さて、もう一点の目的の話です。
会社の目的と個人の目的は重なることもあるが、重ならないこともある。
会社の中において、会社の目的とは違う個人の目的で働こうとすると、相当ストレスがかかるはずです。

よくいるじゃないですか?
「なんで、この会社で働いてるの?」
「独立するための、資金と勉強です」って

ただ、この会社にいる前提条件は、例えそうであっても、自分が仕事をする上での成果は、
会社の目的に沿った形でないといけない。
だから、会社、個人の目的のベクトルが重なった部分が、結果会社にいる時間ということが言える。
それでは、いけないのかな???私は、それでいいって考えている方なんで。

「システム」が覆い尽くした世の中では人材の流動化は絶対避けられません。私は、回避しようとは思ってません。
が、どうせ、流動化がさらに進むのなら、せめて、今よりましな、流動化を考えるけどね。
なんせ、もったいないんだよ。会社もコストをかけて、ひと創り するのに、身に付いたものが、
次のキャリアにいかせられないのはね。社会的にも凄くコストがかかることになる。

自発性というのは、結果仕事を含めた人生を自分で決めて行くってことに他ならないわけです。
自分以外のものに、しがみつきたくなるのが人間だし、それすら選択をするのも自分ですが、
そのことを、利用していいものなのか?ここから、自発性が危うくなる。
会社の中で、自発性と言う言葉を使う時の、経営者のマインドはどうなんだろうか?
その成果を、自身のキャリア的なところへ、フェイクして、結果会社の成果に貢献さえる…経営者もいれば、
そうでない経営者もいるが、そんなの、本来自発性と呼んでいいものなのか?

目的、もっと正確に言うと、理念でも良いんですが、
あまりに理念に対する付け焼き刃的な考えの経営者の方が、多すぎると思う。
会社の中で自発性と言う言葉を使うのなら、
理念についてのロイヤルティー(自らの意思で)前提でないといけないということです。
そうするためには、やっぱり、前回のコラムの話に戻るんだよね。

なんか、言葉遊びに聞こえたかもしれないですね…
自分自身も、自分がそう考えている ってだけで、いくらでも隙があるとは思う。

善意に基づいた、自発性は大切だと思う。
やらさねばならないから、モチベーションをあげさせるというのはな…



Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
自発性は当事者の同士の文脈の共有が前提条件。「貴方は貴方でいい。」というのは、なんでも許すということとはおおよそ、ほど遠いはず。
何をすべきかの共有がないうちは、自発性などもともと生まれない。
理念のデザインが脆弱であればあるほど、この自発性は、恣意的な、「自発性」に変わってしまう。つまり、自発性を強制する様になってしまう。
そうすることを防ぐために、理念が生み出される、会社の社会的な、存在価値を含めた、原理原則の理解と積み上げることが必要だと思う。

その7

ある方から、突っ込みが来た…


太田の言う、自発性とは、結果会社と言う「システム」が作り出した、自発性に他ならないのではないか?
理念が文脈にあるというのは、結果、自発性ならざる自発性なのでは???


ん…そう感じるかもしれませんね。
でも、そのことは当然ふまえた上で、書いているつもりです。
要は、会社の中で、自発性を発揮するとは、その会社の文脈をふまえた上でないとまずいから、
その上では、その感じても仕方がない。

ポイントは、働く人が理解をした上で
選択をすると言う自己決定をしているか ということだと思うんです。
自発的に、どの自発性(会社ごとに違う理念に対するコミット)を選ぶのかは、
その人(働く人)が、会社の文脈を、選択できるかどうかにかかってるわけでしょ?
ここを言いたいんですよ。
経営者が何を考えて会社をやっているのかを、先ず明かせ と思うんです。

よく、経営者の方で懸念として言われるのは、
自発性、自発性と言ったとしても
そのことと儲けることがどうもリンクしないでいる…と言うことなんでしょ。
下世話な言い方をすると、
「結局経営者のお金(儲け)のためなんだろ?」
ってとられるのが嫌なんだろうと思うんでしょうね。

だから、働く人には、きちんと説明しなさいって言うんです。
何故会社は社会的に存在しえるのか
(コラムの倉庫の「会社の成長を考えてみよう…その2を読んでね)
三方良し出ないと会社は存続しない。間違っちゃいないんだし。(正しいんだから…)

だけど、中小の会社が厄介なのは、(日本の…と置き換えても良いけどね)
出資者と社長が同じ場合が多いわけだから、少し、誤解がおきやすい状況になる。
別に、資本と経営を別にしろなんて、これっぽっちも思ってないですよ。
(中途半端にやると、崩壊しますから…最後は自分がいらないって言われて終わりです)
会社だから儲けたい なんてのは当たり前だと思うんです。
だけど、その会社=経営者なわけだから、誤解が生まれるんです。
社長の言動は、あくまで主語を、会社 にしないといかんのです。
それでも、勘違いされるけどね(笑)

以前書いた、3方良しのバランス感覚をもって、ステークホルダーを俯瞰するべきだと。
市場性を考えた場合、間違えなく、部分適応を目指すよりも、市場は大きくなるはずです。
ここが、今後の戦略足り得るんではないのかと思うわけです。
ここの理解が非常に足らないと思うね!!

この辺りの、説明ができない経営者が、非常に多い。
きちんと話せばわかるのに…
もう1つ、何を何から話していいのかがわからない…
本当に寂しい限りです。
いつでも聞きに来て下さい(笑)

そして、あと1つ、経営者側から…
経営者側は、会社をどう捉えるかだと思うんです。
会社の経営をどう志向するかではないのかなと。

役割とマニュアルを指向するか、
言葉がかぶるけど、善意と自発性を指向するか、
今、これは大きな分かれ道で経営者は選択を迫られているんだと思いますよ。

良いんですよ。何が流行るかわかっていて、
これを絶対やるんだ!!って確信的に思うのなら。
役割とマニュアルで…

そんな会社の方が少なくないですか?
ほとんどの会社が、本音はどうしたら良いのかが、わからない…
のではないでしょうか?
だから付和雷同しいると…(流行っているものを追う)

今から、全ての会社が、
ゲームから降りるのか(縮小均衡)、
イノベーションを起こし、更なる成長を遂げるのか…
選択の時期でしょ?
イノベーションがおこり続ける(内部から)会社にするには
そうしたら、後者を指向するしかないと思いませんか?

だから、一店舗流行ったから(ま、これでも凄いことだが)
直ぐに、多店舗化だ…とか…
もういい加減目を覚ませって言うんです。
一度、元に戻れと言いたいんです。
なぜ、簡単にそちらに流れてしまうのか…
それは、いくつも理由があるけど、
ほとんどが、経営者の思考停止なんですよ。
考えなくなる。楽な方へいきたがるからです。
そりゃ、勘違いもするよ。社員が増えればさ…

今回はこのへんにしようかな…


Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
自発性はイノベーションの源泉やネタを内部的に拾いやすくなるはずです。
つまり、生き残りのための戦略じゃないかと思うんだけどな…



●会社の成長を考える前に知っておいてほしいこと その1〜その3

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その1


写真は秋晴れの金山

先日、和食店の方と面談を終えて、食事に行きました。
ま、何処へ行ったかは今回はなし。
途中、板場のスタッフも呼んで、4名でわいわいお話をしていました。
17時30分頃入店して、出たのが、22時30分…
5時間もいたわけだ(笑)

で、なんでこんなに一カ所の長く居たかと言うと(太田にしては珍しい)
少々、熱く語ってしまったからです。

飲食店の会社をどうやって成長させて行くのか…
いろんな方法があるよね。
同じ業種で100店舗とか、
業種は同じだけど、業態を替えて100店舗とか、
業種も業態も替えて100店舗とか
その中間とか(いくつかの業種業態を組み合わせる)…

ま、成長=店舗数。
みたいに普通は考える。
目指せ上場!!見たいにね(笑)

大きくなれば、間接費も増すしね。
食材の仕入れや食材の1次加工のことだって、流通のことだって、
現場のオペレーションの問題だって、管理の問題だって、
そりゃ解決しなければ行けないことが山ほどある。
だからどうしても、オリジナリティーの追求と平準化とのはざまで
プレッシャーがかかるわけですよ。
店舗展開は、こことの戦いなわけです。
ある意味ナショナルチェーンは当時のニーズをうまく取り込み
見事に(本当に見事に)成し遂げられてきたわけだ。
ある一時、リーズナブルな値段で、
手軽に外食がしたいと言うニーズがあったのも事実で
ファミレス等実に存在自体がうれしいことだったこともあったのも事実。
ファミレス自体が、御馳走だって、思える時だってあったわけ。
そして、そんなやり方で多くの会社が多くのお店を出店したわけだ。

それ以降いろんな、業種や業態、
店舗展開の方法やらが出てきて、今があると。
それは、いつか書くわ(笑)

社会学的な話になるかもしれんけど、
みんな、「システム」に結構踊らされたわけ…
つまり「主体性」を持っていたはずが、皆の幸せを願って
「システム」を利用していたはずが
何十店舗も作られて、
結果 「俺は何をしてきたんだろ…」
「社員が幸せだと思えない」
っていつの間にか、「システム」に取り込まれて
「主体性」すら変化してきてしまう。
ミイラ取りがミイラになる。
虚無感にかられて、会社ごと売却された方なんかは振り返ると
「お祭りだった」なんていわれる経営者の方もみえますよ。

何がいいたいかと言うと、
店舗展開に関して様々なスキーム
(方法とか、計画みたいにとらえればいい。だけど、英語には謀略、陰謀ってニュアンスの意味もある)
にみんな乗っかったわけさ。
その片棒を私も担いだりしたな…(笑)

でもね、結果誰がいい思いをしたんだろ…
個客、社員?何のためにそうしたんだろ…

前に書いたけど、登山家が山に登る理由
「そこに山があるから」
これはある意味哲学的だな とも思えるけど
「儲かるからとか、ビジネスの可能性があるから…」
的なシステムに取り込まれていることすら気づかぬまま、
いつしか、「動物」的な人になり下がる。

私はね、何度も言うが、店舗数を増やすことがいけないなんて、
一言も言ったことはない。
それで、良かった時期(そのことそのものが、社会的に意味、もちろん良い意味)があった。
で、今はどうかと言うと、私は違う。そのやり方だけではないという立場を取ってる。
それでも可能性がある業種や業態に関しては、既存のチェーン理論を追えばいい。
ただし、価値追求型に ならざるをえないけどね(マックやユニクロの様に)

今、特に飲食店や小売店を含めたサービス業が社会的に意味があるのは…
こりゃ、何回も分けて書かないといかんね(笑)
今日も少し長過ぎた。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
店舗展開を今後考えるには、すこし世情や社会の変化等を知っておいた方がいい。
今後の展開は、資本だけがものを言う時代じゃ なくなることは確かです。

その2

前回の話はやっぱり随分反響がありました。
メールくれた人には、返しておきました。
(普通にメールくれていいからね)
いくつかに分かれるんだけど…大きくは

①チェーン理論は悪いのか?やり方の問題じゃないのか?
②飲食店、小売店を含めたサービス業ががリアルな商売であるほど、出店以外に方法があるのか?

この2つかな…
他には、まさに出店を重ねるたび、まさしく正しいことをしていると思い込むしかない…
この虚無感はその通り…

とかね…
それから、少し感じたことは、「会社の成長」とはいかなるものか…
ということをそもそも、書いていないからいけなかったのかもしれない。

会社の成長とは…売上?利益?店舗数?社員数?
ま、目に見えるものばかりでそのことは本来規模の拡大と言うべきだと思う。
以前は、規模の拡大=会社の成長だったかもしれません。そんな時期もあったかと思います。
が、今の時代決してそうだとは思えない。
物の満足からこころの満足の時代になったとか…
ま、いろんな時代の流れがあって。
要は規模の拡大が成長に必ずしも結びつかない ということ。

そもそも、会社とは何か…ここから始めましょう。
会社は、社会の「一機関」だと言われます。
機関とは「ある目的や、目標を達成せんがために設けられた働き」
だと解釈する。
社会には、行政や司法、立法と言った機関、NPO,NGOと言った機関
色々ありますね。
会社もそのうちの1つだと思えばいい。
公になればなるほど、より多くの人が、必要としていること(ニーズと思っていい)
を満たすために設けられています。
わかりやすく言うとね。
「行政(市役所、区役所)」はカレーを食べたい人のためにカレーを作ってはくれないんです。
当たり前ですよね(笑)夕食の材料なんかそろえてくれない。
要は、公の機関がでは満たすことが出来ないニーズを私の機関(会社)が満たすことによって、
社会的にはお互いが補完するということではないでしょうか?
公がした方が良いものは、公に、私(民間)がした方が良いことは 私(民間)に
ということでしょう。ま、この辺りは少し難しい話でもあるんですが。

では、社会にはどんなニースがあるんでしょう?いろんなニーズがあります。
細かく示せばきりがない。(笑)
夕食の材料を手に入れたい…
移動の手段を手に入れたい…
豊かな精神生活送りたい…
ま、それは本当にきりがない。
会社と言われる機関は、その「ある特定のニーズを満たすために設けられた働き」
と思えばいい。
それは、大きく3つのニーズに分かれていて、1つは働く側のニーズ
例えば、働いて社会生活を営む上に必要なお金を手に入れたい。
もう1つは消費者としてのニーズ
例えば よりお値打ちで質の高い商品、サービスを提供して欲しい。
最後は投資家へのニーズ
出した金額をもとに、より多くのバックを(利益)を創出して欲しい。

もちろんそのニーズは時代とともに変化をするのだし、
要は、公と民間との関係、それから、働く人と会社(上場会社でなければほとんどは経営者)と
消費者の関係も少しずつ変化をしてくる。
それとともに、会社そのもの存在理由も変化をする。
例えば、3つの他に地域社会が求めるニーズも、雇用の創出はもちろんだが、
そのほかに、CSR(社会貢献)と言われる活動も求められていることも事実(これもいろいろと難しいんだが…)。

そんな中で、会社の成長を考えないといけないわけです。
会社の成長とは、結果より多く、広く、深くそのニーズを満たすことが出来る様になること。
だと考えます。
成長したかどうかは、そこだと思う。
会社のことを「法人」と言いますが、(法律上の見なし人)
人と考えるとどんな成長が望ましいか?
ここを考えるのがわかりやすいかもしれない。

成長の結果、売上や利益、店舗数が増すかもしれませんね。
それは、会社の成長のために、規模を拡大するってことで。規模=成長ではない。
その過程で全てを拾えるわけでもない。
多く、広くを追求すれば、深くを満たしきれないし、
深くを追求すれば、多く、広くは追求できない。

だからこそ、チェーン理論がいかんと言ってるんじゃなくて
チェーン理論そのものは、もともと
より多く、広くを追求してるんじゃないだろうか…
そこに、消費者ニーズがある限り…と
より、多くの消費者に、そしてより多くの働く人に雇用を創出するという意味で。
物の欠乏の時代はきっとうまくいっていたんだろうとは思います。
だから、目的は より多くの人に、よりお値打ちな商品、サービスを…と言うことになるんじゃ?

でも、多く、広くを追求すると、前回も書いたが、
結果代替え可能な人を多く創り出してしまう。
お金が手に入ればいい。(働く側)
安ければいい。(消費者側)
が、時代とともにマックやユニクロなんかは、それだけじゃいかんというわけで
価値の追求をしている様に感じる。

つまり、全てをチェーン理論に当てはめ、盲目的に、店舗展開…
と言う馬鹿の一つ覚えと言うか、どんな業種、業態でも、
本来、その業種、業態が持ち合わせている価値に目をつぶって、
展開するのだから、目的と手段を本末転倒することだってある。
そのことに気づかないから、ある地点で、「こんなはずじゃなかった…」
ってなるわけで。
自分の業種、業態が本来持ち得る価値を考えた上で、
どう展開(どんな方法で、どこまでの規模の追求)するのかも
考えないといけない。

さらに考えなければならない視点がいくつかあるが、その1つ。
それは、チェーン理論はそもそも「システム」という側面があるから
基本的には、全てが代替え可能 という考え方でその理論は展開されている。
その根本は「役割とマニュアル」ですね。
誰でもオペレーション可能。お客様は不特定多数。
ダメならすげ替えるよ…ということでしょ?
要はのっぺらぼうの「人」(動物)が真ん中にいる。

でも、飲食店、小売店の中には、これをすると、ある規模になった時
本来提供していた、提供したかった価値そのものが
陳腐化してしまう業種、業態がある。
その意味は、もともと、代替え不可能な「人」によって成り立っている、
または「地」に根ざした業種、業態があるということ。
地元の商店なんかそうだしね。
ここの領域まで、「システム」が侵食しているってこと。
で、ほとんどが、「システム」を導入すればもっと幸せになれる…
という甘い魅力的な誘惑付きで…
前回書いたけど。利用できることは利用すればいい。でも、本質まで、価値まで
持って行かれるな!ってことさ。

人を中心に考えるとは、のっぺらぼうの人 を想定するんじゃなくて
代替え不可能な 名前も性格もある人を想定するってこと。

チェーン理論の導入がなければ、産業として(産業と言っていいのかは?)認められていなかったろうし、
また、飲食店をやっていれば、チェーン理論の良いところ、
「経営効率」「認知度の向上」「標準化」等は学ぶべきところはいくつもある。
が、それもふまえた上でも 代替え不可能な人と言うことを前提に 会社の成長を考える時期なんじゃないのかな?
だって、チェーン化された会社の社員さんと会うたびに思うんだけど…
 どうして、そんなに、楽しそうじゃないんだろ…
 どうして、そんなに、くたびれてるんだろ…
 どうして、そんなに、ずっとこの会社にはいられないって思ってるんだろ…
そんなやり方を 太田はクライアントの皆さんと一緒に今考えている って思ってくれればいいです。
チェーン理論は終わったとか、限界だとか言ってる人も大勢いるけど、私はそうは思っていない。
前提条件が違うと思ってる。
代替え不可能な人が代替え不可能な人に満足を提供するとはどういうことなのか?ということです。

単純に言えば、
太田が、目指す店舗は、役割やマニュアルが支配するお店じゃない。
もしも夢物語だと思っているのなら、相当「毒されている」ってことだよな(笑)


Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
もうそろそろ、代替え可能な人たちが中心となる、サービス業が現れてもいいんじゃないかな。
一度原点の帰って、サービス業の本質、存在が、どんな社会的な意義があるのかを考えるべき。

その3

さて今日は、前回の少し角度を変えて…
会社の成長を考える時、逆の側面を考えるとわかりやすい。
つまり、どうしたら、会社は 消失するのか(潰れるのか)を考えてみるのもいい。
これは、簡単でしょ?
会社をつぶすには
お客様のニーズを満たさない様にすること。
働く側のニーズを無視すること。
内部留保に全社的に取り組まないこと。
つまり適正な投資とコストの配分をしないこと。
でしょ?

さて、会社は、ある特定のニーズを満たすための社会的な機関 と考えるのが正しい。
としましたよね。
つまり、会社の寿命は、そのニーズを満たせなくなった時に終わる。
ま、ホリエモンみたいな例や、法律面から、生かしておかない…ってこともあるでしょうが…

そして誰の?と とらえると、
お客様、働く人、お金を出した人(ま、会社と考えればいいんだけど、以後は会社)
ということも記しました。
会社がその役割を終える(寿命)のはさっき書いた通り
お客様のニーズを満たせなくなった時(物で言えば売れなくなった時)
そして、利益(キャッシュ)が生まれなくなったとき。(コストが払えなくなった時も含む)
そして、働く人(アウトソースする先がないのも同じ)が いなくなった時。
ではないかな?

会社存続が危うい、(会社がなくなる)と考えてしまう理由は今の時代いくつも変化があって
「高度成長期」会社の寿命>働く人の働く時間(生涯)だった頃は、いいのだけど
会社の寿命<働く人の働く時間(生涯)になってきたこと。

働く人の心の変化で言えば
会社そのものにロイヤルティー(忠誠心)が薄くなってきていること。
ま、つまり多くの会社というのが「システム」だとばれていること。
会社(というシステム)は自分を幸せにはしないだろうって思ってきてるってこと。
どうせ俺じゃなくてもいいだろって…
昔の人はあせったんだろうけど、今の人はそうばかりじゃない。
一時、会社を心のよりどころとして生きてきた人に会社が支えられていたことも事実だと思う。
高度成長に支えられて 我々の使命は!!って燃えてた時代もあったでしょ。
それには、「終身雇用」「年功序列」って仕組みにも支えられていたし。
でも、会社の寿命を考えたり、自分がしたいこと(近頃は自己実現とか言うらしい(笑))
は会社にないと思えば、簡単に流動化(職場を変える事が出来る)するのを助けている
会社は多いのだし、(ネガティブに言ってるんじゃないけどね、きっと機会を提供しているとも言うだろうし)
社会的にみても、地域や人とのつながりが、薄くなってきていて、つまり
職業を変えることそのものの価値観の変化が起こっているからね。
永久に自分探しの旅に出るような、(ずっとニートでいるような)ジプシーのようなこともできないわけじゃない。

また、市場(お客様)の移ろいと会社の機動性(市場に対応できるうる動き)
も早さが市場の方が、早くなってきてるしね。
でも、その市場ですら、会社が作ってきた側面も否めないし、
また、さっき書いた、社会的な変化(自分の心のよりどころとしている場の変化)
が、以前コラムで書いた「日本人は10人1色消費」
を起こしているとも言える。

まだまだいっぱいあるけど、とにかく、「危うい時代」であると認識してしまう ことは間違えないわけです。
要は、この3者の綱引きがあって、(お互いが自らのニーズを満たそうとして)
まさしく一筋縄ではいかんわけです。
ますます会社が1つになるのが難しい(笑)
総じて希望が描けた時代から不安が先行する時代になってきたということかな。
これを、うまいこと捉えて(利用してが本当だろうけど)
不安ベースのマーケティング、自己実現のためのマーケティングなんかが非常に多いのは事実。

会社を潰そうと思えば、きっとすぐに潰せると思う。
今の時代は、その不安ベースの時代の中で、
お客様のニーズ、働く側のニーズをを満たしつつ、利益を出さないといけない。
要は、今の時代、会社が社会に果たすべき役割からもう一度整理しないといけないということ。


Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
会社を潰すにはどうしたら良いのかを考えると、案外成長とは何かを考える足がかりになる。
希望ベースの時代ではなく、不安ベースの時代に何をすることが会社の成長につながるかを考える時ですな。



●未だにこんなお店があると思うと寂しくなる…

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台風凄かったですね…皆さんところは大丈夫だったですか?
大切な物壊れてませんか?

今日は、台風でなくても、大切なもの、(こと)壊れてるだろって話。

妻が自宅の近くに、おしゃれな雑貨屋さんがオープンしていて、寄ったら欲しい物があったから
買ったはいいが、持ち帰ったら、サイズが大きすぎた。
で、持って、換えてもらおうということになって、私もどんなお店だろう(少々わくわく)
と思って、行きました。

ん!おしゃれな感じで、おいてある物も、なかなかセンスがいいなーと思って、
ふと、レジに目をやると、妻の目がつり上がってる。
1:3で何か言われてる。
結局、物は変えられない と言っているらしく、
なにかレジで、こちらをちらちら見ながら、3人の女性が協議している。

で、一人の女性が、おみえになって。
「当店は、商品の返品、交換は一切できないんです。が…
今回に限り、今回は交換させていただきます。
今回に限り、今回は(くどいぐらいに言われた)
させて頂きます。
お買いになった時のことを、覚えていたスタッフがいましたので。」

正直、びっくりした。
今時、こんなお店あるんだってね…
当然、レシートも出しているんだぜ。

きっと、社員さんじゃないんだろうね。言われた通りに対応してるだけだと思う。
彼女達には、何の罪はない…わけねーだろ!!

先ず、
1、気分が悪い!
替えてくれるなら、気分良く何故言わねーんだよ。
だったら、誠意を持って、返品は受け付けられないって言われた方が、まだいい。

2、客より、マニュアルの方が大事なのか!
オープンしたてだろうが…せっかく、ファンになるかもしれない客が目の前にいるのに、
自ら、そのチャンスを捨てた。

3、経営者が何がしたいのかが もろばれた!
自分がそろえた、おしゃれな物を売りたいだけなのね?
そこに、お客様なんて、いやしない。

サービス業を勉強している方々なら、
10人中、10人が、おかしいだろ?って言うと思う。

凄く寂しく思う。
何が透けて見えるのか?このコラムを読んでる人はわかると思うけど、
サービス業の原理原則からはずれている。
お店の理念がひん曲がって感じる。

個客(ファン)を創るのが目的なら、むしろこんな時こそチャンスだと思えるはず。
きっと、働く側(レジの3人)も気分悪かったはず。
お客様も、働く人も、気分が悪くなるようなことやる意味があるんだろうか?
誰が得した?
結果、そのお店は、2度と行かないって、言う個客を創り、
お店の将来の利益まで、消失させてしまった。

こうやって、いつか、
「どうして、商品もいいはずなのに、お客様が来ないんだろうか?」
って悩むことになる。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
オープンの時(フェーズ:1)というのは、物を通して、距離感を縮められる最大のチャンス。
この時を逃すと、口コミはおこらない。次来たいとは思わない。
小売店の場合、初めての来店で全ての商品を目にするわけではないから、
とにかく、「イー感じだな…また来よ!」って最低思ってもらわないと。

●こういうことが「うれいい!」と心から思えるだろうか…

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さすがに、昨日みたいなことを書くと、レスポンスいいね(笑)
next doorの会員の皆さんは、一応見てくれてるんだね。素直にうれしいよ。
家族すら見ていないというのね(笑)
一応個別に返信はしておいたから、読んでね。業務連絡だな…

店舗数を目指してもいいし、売上を目指していいです。
でも、経営者だけが、幸せ!みたいな会社は作らないで欲しい。
やり方を間違えないでねって話。
視点を変えれば、いくらでも店舗数だって、売上だって伸ばせるから。

さて、今日はローソンの話。違う違う(笑)

朝電車から降りて、毎日近くのローソンへ買い物をしに行く。
ほぼ同じ時間に。で、毎日同じ物を買う。

レジは大概K君(留学生の子だと思う)。
で、ある時から、行くと何も言わなくても、買う物をそろえてくれる。
にこって笑って。

これが非常に うれしい だよ。
何か心が潤う。今日も一日頑張ろうって思える。
太田は単純だな…とか言われるのは、そう言うことだろうけど。

コンビニってマニュアルの権化だと思ってる人いると思うし、
コンビニエンス性(利便性)を売ってるって言っても所詮
物売りだって思ってる人いっぱいいると思うよ。
でも、彼は違うね。私に対してはね。
他の人に、どうしてるかは知らないし。お店の中のその他のことは知らない。
でも、私にとっては、彼の存在は非常に、大切な人なんです。大切なお店なんです。
まさしく「マチのホットステーション」だわさ。

これが、不特定多数ではなく特定多数の商いの原点だと思う。
個客創りといのはここから始まるんだと思う。
サービス業で働く人のほとんど大半は、案外お客様のこと知ってることが多いと思う。
名前なんかわからなくてもさ。ローソンのK君みたいに、私のことなんか知らないよ。
知っているのに、そこから一歩踏み出さないのは何故だろうか?
よく考えて欲しい。お客様は、基本的に、そのお店を嫌いになってやろうなんて思って
お店には絶対来ないよね。
ポジティブに考えると、好きなりたいと思ってきてるはずです。(心の奥底では)
だから、もっと好きにさせてあげるのが 仕事だと思えないだろうか?
わざわざ嫌いにするようなことをするのは愚の骨頂だけど。
(太田的にはサービス業の嫌がらせと言う(笑))
好きになりたいと思ってる人を無視するのはどうかと思うよ。

一歩前に出てみたら?
お客様も気持ちがいい。何より、本人が一番気持ちがいいからさ…
これこそ、サービス業の醍醐味じゃないかな?
こうやって、働きがいを持つんじゃないの?
そして、お店の子がもっといろんな人にしてあげたい…って思えたら、
そのお店はもう繁盛店モードだわさ。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
お客様は決してお金を払ってまで、嫌いになろうなんて思ってない。
だから、一歩前に出る勇気 こそ、個客創り 働く人がやりがいを持てる 一歩になる。
逆に、ちっさなことだけど、こういうよろこびをよろこびと感じられない方は
サービス業に向いていないと思った方がいい。

●不特定多数??→特定多数!!

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先日ある方とお話をさせていただいている時に、
「いやー本当に飲食店のような不特定多数の商売は難しいですね…」
と仰っていた方がみえた。

正直、飲食店はそう見られているわけだよな…と思ったりした。
大手チェーン店の功罪は色々あるけど、そのうちの1つだなと…

本来飲食店はフェース トゥー フェイスが基本で、
飲食というビジネスが、産業と呼ばれだす頃から、
どうも、その感覚がおかしくなってきた様に思う。
大きいことが、店舗数があることがいいことだみたいにね…
凄いねっていわれたりして…
飲食店とは、それが正しい…みたいにね…
何が凄いのかさっぱりわからんけどね(笑)

私の飲食店知り合いにもう直き上場される方がみえる。
家族的には、結構気に入っていて、
地元の岡崎にもできればいいのに…と思っていたりした。
で、できたんだけど、
娘曰く
「もういいよ…」
こうして、ファンを数人失ったわけだよ。

本来飲食店は、人ができる(個客、と個客を創れる働く人)とともに、
商圏を少し重ねることで、出店するのが、一番固いやり方だし、私もお勧めする。
が、上場しようとすると、そのスピード感では、
きっと周りのプレッシャー(株主、や内部の諸々の事情)もあって耐えきれなくなり、
出店を仕組みで解決しなければ(数店舗でも仕組みだけどな…)ならなくなる。
何処へ出しても(正確には、その業種や、業態に合った場所)きちんと客数が取れなきゃいけなくなる。
だからそれを人(働く人と、個客)に頼れなくなる、プレッシャーとスピードに負けて、個ではなく、
確立的に取れるマスの客層を狙いだす。より多くの人に、より良い商品をお値打ちにって大義名分で…
そして、物売りなってしまう。だんだんお客様の顔が見えなくなる…
他のお店と違いがだんだんなくなってくる…
まさしく、特定多数から不特定多数への移行だわな…

きっとその知り合いの会社もそうだろうし、
創業のメンバーはがそっと入れ替わったんだろうな。
会社にいられなくなるだろうから…
経営者もつらいが、働く人もつらい…それがビジネスだからと割り切るんだろうか…
行き切ることで、マスならでは商売があるから、それはそれでいいが、
でも、行き切ればね…大概息切れする(笑)
ビジネス観の違いだと言われたこともある。

そう言えば、ある時商社の知り合いと呑んでいた時のことを思い出す。
「太田ちゃん、やっぱり先ず数だぞ!!店舗数だぞ!!オペレーション何ぞは後だ!!」
と言われて、
「志があったり、満たされていないニーズを満たすのに、規模が必要ならいいけどな!!」
と応えて、相当熱く議論した覚えがある
「マスの商売を否定しないし、そうすることでの社会貢献は認める。実際に加担したことも何度もある。
だけど、それだけじゃない。規模やお金だけで飲食業を見るのは好かん!!」
「青いな!!負け犬に聞こえるぞ!!その書生みたいなところが好きなんだけどさ!!」
なんて、言われて、相当かちんと来て
「今に見ておれ、おれがそんな経営者を世に送り出す!!」
って心に誓った。

また、自分は、ある登山家の言葉の様に、
何故山に登るのか?
「そこに山があるから」
的な、そこにビジネスが存在するから…的な人間ではないことを悟った。
面白みを感じられない。
自分は、欲張りだけど、そこに働く人、お客様、会社の利益の三方良し
(近江商人の言う三方良しとは少し違うけど)
の状態を創り出したい。
そんな経営者の方と人生を共にしたい。
結果上場しようが、しまいがあまり関係ない。
そんな、時代としてはアンチかもしれないが、自分のポリシーだろうと思う。

さて、飲食店だって、1つの商品が多くの方に指示されるような商売の方がいいに決まってるし、
それを指向した方がいい。より多くのお客様に召し上がっていただくのはいいに決まっている。
お客様に来ていただく理由(売り物という)が商品にあるのは結構なことだ。

しかし、10年前と違って、いろんな情報も簡単に入るし、手に入れる環境だって、
前と比べれば、全然違う。
うまい刺身をお値打ちに出してくれるお店。あるよ。オフィスの近くにも。
いつも夕方前にサラリーマンの方で一杯です。
サービス?聞かないでほしい(笑)
でも行くよ。飛び抜けてるから(と自分の知っている範囲ではそう思っているから)。
でも、きっと店舗数をめざすなら今の会社は今の考え方では、無理だな…
理念でも変えない限り。(大きなお世話だな(笑))
でも、いけないことだろうか?数十店舗にも満たない店舗だけど。
十分、お客様は満足されていると思うよ。
今後は100店舗200店舗にしようとすればできるけど、今までとはやり方が違う。
どうしても理念が真ん中にくる。
何年か先に、クライアントの中から先ずは数社はできると思う。

サイゼリヤもいくよ。吉野家も。マックも。好きだから。
だって、他の会社じゃ真似できないでしょ…
大手ほど、商品開発やオペレーション、
情報分析(お客様が見えない分)に多額の投資をしなけりゃいけなくなる。
中小では耐えきれないほどの見えない投資をね。

私はこのお店!!って「思ってもらうこと」が商品だけでは非常に難しくなっている時代。
その人にとって「と思ってもらう」ということが重要。
そうしたら、どうしたらいいのか…

あえて、言うけど
不特定多数ではなく、特定多数を指向すべき。
ここにチャレンジをすべき。
ここを悩むべき。そうすることで、内部にイノベーションが起こる。

Book.png太田流仕事の仕方:サービス業の教科書
不特定多数の商売を指向するには、それなりの「絶対あり得ないこと」をより多くのお客様に思ってもらわないとダメ!!
店舗拡大を指向されている方…よく足下を見つめ直してね。



●原理原則から積み上げることの大切さ。

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近頃、と言っても 夏過ぎあたりからまた、どうしたらいいかわからない…って相談がやたらと多い。
こうやって半年以上、コラムも休んでいたのに、また書き始めるきっかけにもなってしまった。(なんと言う言い草)


写真の様に、何処に問題があるのかを、いろんな切り口から探っていくんだけど…
ま、業績を落とした(落ちたのではない落とした)原因は、実際は答えはわかってるんだけど(笑)


サービス業である以上、そのお店や会社の存在理由は、「人創り」意外ないから、
個客(ファン)ができていないか、逃げたか、会社を愛する社員ができていないか…逃げたか(笑)だから利益が減る。


簡単に言ってしまうとそうなんだけど、ある人がそれはフレームワークか?
(考え方の枠組みを利用して問題を解いていく)と聞かれたことがある。
違うんだと思う。
私はあえて、プリンシプル!!プリンシプル!!と言う。
原理原則だということ。
そこからはずれると、商いが立ち行かなくなるってことだわね。

現場の個客を創る事が出来る社員さんを、パートアルバイトさんを一人でも多く増やす。
このことが利益につながる。
これ以外ないと思う。


また、近頃多い相談は、「社員は元気なんですがねー」ってやつですよ。
ES(エンプロイー・サティスファクション:働く人の満足度を上げること)は増えたけど、
つまり、すごく元気がいいし、やる気満々だし、元気がこちらにも伝わってくる。
でも運動会なんだよな…
徒競走って誰のために走った?親のため?観客のため?
自分のためでしょ?(リレーは仲間のためか?)
せめて、学園祭までにしようや!って言うんだけど。
お客さんがいるからね(笑)


いくら元気がよくても、ドリンクが出るのに15分もかかってたり、
メニューに出てるのに、オーダー通してから
「ごめんなさい!!切らしてまして…」とか…
近頃、うんざりするお店も多い。
そんなんで、個客(ファン)が本当にできると思ってるんだろうかね。
始め言い出した人は、志は高かったと思う。
先ず、働く人が元気にならなきゃってね。
要は働く目的が違うんだよな。


仕事はファンを何人創ることができるのか。
これにつきる。
ファンであり続けてもらうことにつきる。
お客様も、働く人も…


確かに、今はプライシングのスキル(価格政策のスキル)も大切だし、
メニューをお客様に会わせていこうとすることも大切。
だけど、何か違う。目的が違う…


ここ1年ぐらい、猛烈に忙しかったけど、
ここへきて、「こりゃマジでいかんわ!」
って思うことがやたらと増えたんで、決めました!!


「サービス業の教科書」


を書くことに。


コラムの骨子はこれにした!!
先ずはご報告まで。





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太田流仕事の仕方:仕事の考え方
そもそも、サービス業の仕事は何だったのかを考えると、今の問題の解決策が面白い様にわかる。ここから積み上げた人だけが今後は生き残る。

●仕事のクオリティーをあげる手帳の使い方



その1 先ず時間を確保するために手帳がいる。

12月は忙しい。というか、イベントが沢山あるよね。
忘年会もそのひとつだけど。今年は少なめにしたつもりでも、
まだ、忘年会をはしごしないといけなくなることが何日かある。

12月 日本人はどうして(師走と言われるけど)気忙しいのでしょう?
翌月に回せることもあるのにね…
節目を大切にしてきた、昔の人からの習慣だろうな…

さて、時間の使い方について…
忙しい(気 がね…)12月にぴったりの話題。

時間の使い方にそもそも私がくどくど言うのは、
上手な仕事術の基本だからです。
業績アップのための仕事術ってとらえて構わないけど、
ま、順番に書きこんでいこうと思います。

その第一弾は「時間」の確保の基本です。
今は、iPhone/iPad使ってるから手帳は全く使わなくなったけど、
今も手帳使ってる人もいるだろうから、手帳を使っていた頃ことを書きます。
iPhone/iPadに変わった今も方法は同じです。
使っているApp(アプリ)と使い方も今後は紹介しますね。

さて私の普段のスケジュール。

5:00  夜が遅かろうが、ほぼ5時前に目覚める。
5:10  シャワーを浴びて目を覚ます。
5:30  食事をしながら新聞を読む。
読むというか、見る。気になるところは、
デジカメに撮っておく。
この間、妻と、色んな話をする。
5:45  家を出る、駅に向かう。妻と色んな話を続ける。
6:03  大垣行き 普通電車の前から3両目、
右前扉の前から3つ目の座席の右側に座る夏は左側。
気になる本を読むか、デジカメで撮った記事を読む。
または、x案件(緊急案件)の対処を手帳に書き込む。
6:48  金山駅に到着 officeへ向かう
6:55  月曜と、木曜はゴミを出す。PCを立ち上げる、
ルイボスティーを入れる。
7:00  メールチェック 返信等 blog書き込み
当日のスケジュールと進行を確認
早朝ミーティングがある時はこの時間にスタート。
8:00  手帳の優先順位の高い案件から処理をしていく
9:00  早い時は 一回目の面談が始まる。遅ければ10時
11:00 手帳の優先順位の高い案件から処理をしていく。
ランチに行くのはクライアントがいる時だけ。
ほとんど仕事をしながらおにぎりを食べている。
13:00 セミナーがある時はセミナーを開始 
または 2回目の面談
16:00 セミナーの時は、今日何食べる?的な話ばかり…
セミナーでなければ 3回目の面談 
手帳の優先順位の高い案件から処理をしていく
17:00 セミナーの時は、懇親会に出かけるか、
officeでプチパーティー 
19:00 4回目の面談、自分主催の勉強会がある時は、
この時間にスタート
20:00 懇親会終了。話し足りない時は、全日空ホテルの
30階のスターゲイトいうバーでおしゃべり。
21:00 4回目の面談終了。残務処理

その後は、飲み続けて、終電を無くして、
タクシーで帰ることもたまにはある。普段はこんな感じ。

家に着くと、遅い夕飯を食べるか、
気に入ったfoxのドラマを見ながら 本を読むか、してるうちに、
日が変わり…寝ます。
そして、朝が始まる。

年に何十回かある講演があれば、その会場へ行くし、出張もする。
どうしても、現場に行かねばならない時は、行くし。

土日は、子供、学校関係他(PTA等、町内の役)、妻の用事がなければ、
平日と同じ…終日資料作成… かテーマにしている勉強か…
たまに休んで家族で外食をするか、妻と買い物、食事を一緒に作って食べる。

ほぼ年中このパターン。ほとんどルーティン化されている。

時間がない、時間がないと言ってる人がよくいるけど、
物理的な拘束時間って考えてみると、
私より忙しいというひとは今まで十数人しかで合ってない(笑)
太田的にはいわゆる平均的だと思っている。

なのに、皆さん時間がないとおっしゃる。
なぜ時間がないか…ゆくゆく話を聞くと時間が空いた時に、
やることが決まっていないから…
さて、何やろう…って悩むだけで、空き時間は直ぐに終わってしまう。
振り返ると時間がなかったと…

実はスケジュールで大切なのは、何時に仕事が入っているかではなくて、
どの時間が、空いているか…これが一番大切。

朝仕事が始まるまでの時間(早起きしろよ!!)
移動の時間、仕事と仕事の空いた時間。
仕事後の時間。 これは、誰にでもあるでしょ。

電車で移動する人、車で移動する人それぞれだけど…

私の場合、ゆくゆく探していくと通常毎日数時間もある。
平日5日間だと15時間程。忙しい時は、土日も仕事するから、
多い時は週に30時間はある。

要はね、この週30時間のマネジメントが一番大切。
月に200時間強 一体何に使うかの勝負なわけさ。

だから空いた時間を見つけると、
直ぐに仕事ができる状態にしておかないといけないわけですよ。

手帳をそんな時間の使い方に対応させたのは、
いつでもどこでも、PCが無い時でもできるようにしておきたいから。

ま、今はiPhone/iPadがあるからいいんだけどね。

時間の使い方の始めは、
計画をたてるスケジューリングではなくて、
空いた時間をコントロールする為に必要なんです。

手帳と時間の使い方をHackしよう!! 
それには先ず時間を確保することから始める ということです。


その2 そもそも何故手帳を使うのか…

IMG_1138.JPG

そもそも、何故手帳を使うのか…(特にスケジュールはね。)

・何かを思いついたり、忘れてはいけないからメモをする。

(アイデア、外に行く時の持ち出すメモ、保存様のメモ)
・しなければならないことを書いておく。

(直ぐやる、いつかやる、計画等)
・打ち合わせの詳細。

ぐらいじゃないの?

何故書くのかを考えると


・忘れないため

・頭の中を整理するため

だいたいこうだよね。

じゃ、太田は何の為に手帳を使っていたのか。


・スケジュールを忘れるため。
・やるべきことを忘れるため。
・どんな短い時間でも、仕事ができる様にする為。



だと思う。

???ですか?
そもそも手帳に書くのは、忘れる為でしょ。
私はそう思ってる。
忘れないようにしようとすると、
いつもそのことが頭に浮かぶから
PCで言えば、
メモリーが一杯で、動きが遅くなる状態のこと。
フリーズをおこす…

手帳の上で仕事ができないと、
太田的には手帳そのものの意味が無いなんて
その当時は考えていました。


その3 手帳の使い方を変えよう。

Pasted Graphic.jpg

太田の場合 週30時間を如何に、マネジメントするのかが大切だと書きましたよね。とにかく手帳のスケジュールは、忘れないように記録を書き留めるのではなくて空き時間が何処にあるかを整理するために使うと書きました。

少しの時間でも仕事ができる様にするには、
・何をするのかが決められていること。
・優先順位がつけられていること。
でしたね。

私が、何故この手帳の使い方をしていたのか…

太田の手帳は、びっくりされることが多い。何故、そうなの?ってね。逆に何故そうじゃないのって、聞きたくなるんだけどね(笑)

自分の手帳の中身は2種類しかなかった。
「one to one note 」
(太田オリジナル機能別リフィールを販売してますよ。でも宣伝じゃないから)
とスケジュールだけ。後はPCの中に入ってるから必要なし。

写真はone to one noteだけど、字が汚いから、アップは勘弁してね!!以前の処理済みの物を広げてみた。基本的には、一つの案件について、1ページに1件。アポイントや、連絡等の忘記録的なものも含めて決して、続けて書いたりはしない。

ノートに日付を入れて、埋めていくようには書いてはいない。
そして、システム手帳。
それは、優先順位の高い案件をいつも前に入れておきたいから。

何故そうしているか?
前はびっしり、続けて書いていたんだけど、

1日経って書き加えたいことがあっても、
次のことが書いてあるから 書き加えられないと新たに書く。それが続くとどうなるか…どこに何が書いてあるのかもわからない。関連性も消え失せるから、再度転記し直す…時間がもったいない。



真ん中に一つ案件を書き入れると、相当の余白ができます。
ある意味、
「その余白を埋めることが、仕事なんだ」
と考えているからです。


手帳に書き込む対象は、仕事のことばかりじゃない。

・気になっていること

・プライベートのこと

・勉強しなければいないこと
等々
様々なことをカテゴリーに分けて書き込みます。

結果、iPhone/iPadが無かった当時は
空いた時間を直ぐ使おうとすると、
手帳が一番だったと思う。

いつか…iPhone/iPadのソフトウェアーを作ってやろうと目論んでいるけど
(絶対売れると思う。私はこのやり方で、相当効率が上がったしね。誰か一緒に作るの組んでくれないかな…)


うまい時間の使い方をすると、頭が活性化するから、間違えなく、脳みそが進化する。頭が良くなるし、人生も仕事も充実する!!
ということだね。

その4 すべきことが整理されるには・・・001 先ずメモ魔になる!!

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手帳の使いかたをまとめて書きました。
一つは、スケジューリングが大切。
空き時間を探すために書くのだということ。
二つ目、一つのページに1つの項目しか書かない。
空白を埋めることそのものが仕事
(別にプライベートのことでもかまわないよ)

で、いつも聞かれることがある
どうやってすべきことが理路整然と頭に浮かぶのか(笑)

これって、結構大事なことらしい・・・
今更感はあるけど、重要な問題だよね。

太田はどうしているのかを2回に分けて書きます。
もしくは、どうやったら、
すべきことがすぐに頭に浮かんでくるのか・・・

前提条件が二つあって、
一つ目はメモ魔になること。
下は当時使っていたメモ。
相当使い込んだ。

_2011_01_04_14.15.54_.png


とにかく頭に浮かんだことはどんなことでも、
(仕事でも、プライベートでも、何でも)
とにかくメモをとっておく。
この癖がないと、まずいわな・・・

もちろん、one to one ノートに
直接書き込めるのが一番良いんだけど、
状況がそうじゃない場合だってある。

そこで、太田は何を使っていたか・・・
ちなみに今はすべてiPhoneのアプリ使ってるけど。

当時はメモを使ってた(当たり前だよな)。
一番好きだったのは、RHODIAっていうメモパッド
何しろ書き味が良い・・・本当にいい。
モレスキンも使ってたけど、切り離したり
使い捨てにするには高すぎる(笑)

そして、専用の革のケースというか、カバー。
ペンはLAMYのメモ用ボールペン。

当時のグッズも紹介しておきますね。

そして、とにかく書き殴る。

で、もう一つ秘密兵器(ってほどじゃないが)
タックシールがある。

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このタックシールの大きさは、
one to one ノートの真ん中に収まるようなものを
そしてカバーに収まるように
切り離して入れてある。

右の真ん中は、半透明のポストイット。
下がみえるというのがみそだね。

余裕があるときは、このタックシールに書いておく。
で、後で、one to one ノートにはるだけ。
簡単でしょ??

とにかくメモ魔になってみたら??
すぐに効果出るよ。

メモしたんだけど、そのメモがなくなった・・・
なんてならないようにね。

その5 すべきことが整理されるには・・・002:日記的なコメントは必ず付け、データベース化する!!

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さて前回に引き続き二点目これが結構やっかいかもな・・・私は、こうみえて(どう見えて??)日誌的なものをつけてます。実は簡単なコメントだけなんだけど・・・(笑)でないと、続かないしね。今日あったこと、(電話の相手、内容やその日感じたこと)を必ず付けていた。その頃、太田は電車の中や、オフィスについたら、必ず、ノートの上から、順番に(おそらく1枚につき数十秒もかけていない)見ていって、コメントを入れて、必要なら新たなノートを作っていた。

画像はある会社の2009年の10月にX’mas ディナーの集客についての記録で 11月6日までに結論を出すように言われていて、数度打ち合わせをしたり、アイデアを書き込んだりしたサンプルです。

画像の赤字の部分にあたります。毎日、新しいノートが10枚ほどだったかな。書き加える時には、必ず赤字でコメントを入れていました。日記帳の様には書き込みません。必ず、ノートの中の何の部分に、何を感じたのかを書き込んでいました。必要なら、そこから、新たにノートを作ります。この場合、加藤君にフォローをしないといけないと思ったわけで、
その後新たにノートを作り、加藤君とその会社の社長とのやりとりを記録しました。

また、セミナー講演は、ビデオを撮っていれば、ビデオクリップを作るし、レポートを必ず作る。といってもスタッフの仕事なんだけど(笑)けど、これが一番スタッフは育ちます。何しろ、同じ言葉を共有できるようになるから・・・

ちょっと脱線するけど。社内の教育で初動段階で大切なことの中の一つは、使う言葉と意味を同じにすることです。人はものを考えるときには、言葉でします。だから、使う言葉が同じようになると、物事が伝わりやすくなります。ま、共通言語って言ったりします。それと同時に、イメージや感情を共有するんだけどね。これは、いつか・・・

太田自身は、このコメントの書き込みがすごく大切だった。このコメントの蓄積(反省、気づき)があったから、そしてノートがデータベース化していたから今があると入っても過言じゃない。

話がそれてそうで、実はそれてない。今何をすればよいのかが、思い浮かぶのはこの蓄積の経験がものを言う。身も蓋もないか・・・(笑)実は、計画が立てられない人に言っているのは、先ず先に(これ大事よ!!)

「何をしたか、感じたかの記録をとること。」

太田はこれが いかに大切かが、身にしみてわかってる。この積み重ねがあるのと、ないのとじゃ、スキルの差がものすごく出る。前に書いたけど、大げさに日記帳的なものを使っていたんじゃない。早い人は1ヶ月ぐらいで、成果がで始める。仕事の処理スピードが極端に上がるのが実感できるはず。要は、何らかの形で毎日(できれば)検証や反省をしてたりするわけです。

one to one ノート内で(空白内で)終わらない案件は実はそんなになかった。(もちろん資料を作らなきゃいけない時は、pcを使うけど)何しろ、サンプルのように、すぐに新たなノートに移っていくから・・・で、ノートには必ず書き込んでおくべきことが何点かあった・・・サンプルの画像を見て欲しいのだけど

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「★:タグ(カテゴリー)」
「!:ルール(決まったことや決めごと)」
「→:リソース(人)」
「?:イシュー(問題)」を書き込むようにしていた。

「★:タグ」
はこのノートはいったい何について書かれているのか・・・今後どんな時に役に立つのか・・・というカテゴリーです。
(複数あるときは、結構困った・・・結果ノートごとコピーしてたけどね。)

「!:ルール」
はこんな風にしたらうまくいく、逆に失敗する・・・をまとめるんです。

「?:イシュー」
は結果何の問題だったのか・・・をまとめておく

「→:リソース」
は誰に役に立つのかをまとめておく。共有する相手だよね。

もちろん備忘録的なものには、すべて書く必要はないし。打ち合わせ記録なんかもリソースだけになるかもしれない。
太田は打ち合わせの記録は、スケジュールの裏に貼り付けておいた。あのとき何しゃべったっけ・・・と思ったときに見ればいい。そこは「いい加減(良い加減)」にやればいい。

長いことコメントを付けているとわかることが何点かあるんです。

①人はいつも同じ悩みを持つし、同じ行動をしてしまう。
②人は結構同じ失敗を繰り返す。
③うまくいっていたことがうまくいかなくなることが出てくる。
その逆もある。

何回も何回も、同じことで悩むことが出てきたり、自然と同じ行動をとってしまうんだよね。要はね、すべきことが頭に浮かぶようにするには・・・この積み重ねをするんです。それをデータベース的にしておくんです。で、何かをしようとする時には、参照するんです。太田の手帳が異様に厚いのは、そのためです。

「あのとき何したっけ・・・」
「あのとき何がうまくいったっけ・・・」
「あのときの問題は何だったんだっけ・・・」

を太田は定期的に参照してたんです。今度はいよいよ整理の仕方、データベース化について書きます。

その6 すべきことが整理されるには・・・003:まずはタブで仕分ける

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・先ず前回2回で、整理すべき、シートそのものは、どうやって出来るのか・・・生まれるのか・・・整理の前に、すべきことが浮かばない・・・いつもすべきことを目の前に置くためには・・・というところから話をしましたね。

・思いついたことをほぼ100%メモにする、one to one noteに転記する。そして、そのone to one noteに日誌的な、コメントを毎日入れる・・・そうすると、アクションの連鎖から自然とアクションが生まれてくる。

・とにかく、とにかく頭の中がすっきりするまで、要はすべきことがからになるまで、すべて書き出すつもりで、メモをとる、シートを作る。そしていよいよどんな整理をするのか・・・ですよ。

・ただね、言葉の意味も大切だね・・・
整理・・・仕分けることいるものと入らないものを分ける
整頓・・・あるべきものがあるべき場所に整然と収まること。
ま、手帳の場合整理された後の仕分けだね。

・つまり、一般的に手帳のシート(アクション)を整理するという場合、一所にあるシート(アクション)を分けて、仕分けるということになります。ちなみに特に整頓はお店や、工場では、定位置、定量、定方向のことを言います。

・整理整頓のポイントは、PCなら、iPhone、iPadなら、複数の検索ワードで引っ張り出せるけど、手帳はそうはいかなかったりするからね。タブでしっかり分けておく。

太田の手帳のタブには
・「InBox」(何でも書いて放り込む場所)
・「Now」(処理中の仕事)
・「Next」(今すぐじゃ無いが処理しなきゃいけないシート)
・「Fix」(今ではないが、いつやるか、始めるかが決まっているシート)
・「Pending」(未定の案件、いつかやる、考えるシート)
・「Project」(いわゆるプロジェクト)
・「Tag」(タグごとのデータベース)
の7つに分かれてた。

整理で大切なのは、このタブの作り方。

・「InBox」
とにかくぶち込んである(笑)どんな細かいことでも、1ページに1項目のone to one noteの原則に則って。で、これをいつやるのかによって、「Now」「Next」「Fix」「Pending」「Project」に放り込む、ポイントは束になってる上。先入れ先出し。1週間に一回ぐらい必ずからにしないといけないですよ。


・「Now」
超整理法の野口教授のやり方と近いかもしれないんだけど、時系列でまとめるようにしている。「Now」のところが一番大切。よく使っているシートがいつも上に来るようにする。つまり、「成果を出さなきゃいけないシートほど上に来ている」ってこと。このことが大切。今、今日しなければならないこと。やり残したら、ずっと「Now」にとどまります。今日、ま、人によっては今週というスパンの方が良い場合もあるみたい。やってみるといい。今週にする場合は期限は当然週末になる(笑)

・「Next」
ここのところは書いてある通りかな。今、今日(今週)すぐじゃ無いもの、けど次にしなきゃいけないものが入ってる。ま、明日(来週)以降と思ってもらったらいい。気になったら、上にしていく。日付が決まったら、「Now」か、下記の「Fix」かに移動。誰かに任せたり、連絡待ちのシートもここに入れておく。


・基本的には上の3つで事足りるんだけどね・・・決まってない、手を付けていないシートは、自然と下の方に行ってしまうからね。でも、整理が得意な人向けに、下二つを紹介します。

・「Fix」
ここも書いてある通りかな。特に締め切りが大事。ここは日付順に並べます。日付が近づいたら(太田の場合おおよそ1週間前だった)「Now」に移す。以前は、週間スケジュールのところに入れておいた。でも、それでも見落とすことが多かったので、やっぱり、タブを作りました。

・「Pending」
いつやるかが決まらないことってあるじゃない?でも、ポジティブな部分もある。将来やりたいこと。夢、欲しいもの等々もすべてここに入れておく。「Fix」は基本的には「Next」の一部だしね。

・さて、もう一つ時系列とは少し違う仕分けをしたいものがある。今書いてきたのは、単独のシート。でも、仕事って、その、シート(アクション)だけで、終わるのはまれだから。


・「Project」
ある一定期間やり続けるもの、計画的に進めなきゃいけないもの、複数のシート(アクション)からなる大きなアクション。また、ルーティンのように、定期的一定の計画をたててやらなきゃいけないことも含みますそれはプライベートでも、仕事でも何でも。一番上に、シートの真ん中に大きい赤字で「X’mas ディナーの集客」とか、作っておく。シート(アクション)はその下に重ねていく。前回2枚しか紹介しなかったけど、7枚ぐらいありました。


・で、こんなものは、自分が使いやすい様にすりゃいいんだけど、整理出来たら、「Now」に集中するだけ。他ごとは考えない。そして、処理済みになったら、データベースか、スケジュールの裏(処理済みの日付)に入れておきます。ま、とるに足らないものは、捨てる場合もある(太田の場合年ごとの段ボールだけど)スケジュールは、太田は先は半年先まで。入れてあります。それ以降の(リフィールが発売されていない時期もあるので)スケジュールはone to one noteに記入後、「Pending」に入れておいた。

・いよいよ次回はデータベースね。少し予告をしておきます。分け方は人それぞれでもいいと思うけど、太田は、Tagのカテゴリーで処理済のシートを(プロジェクトは束にして)仕分けしてました。


その7 すべきことが整理されるには・・・004:手帳にデータベースを作ってみる

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・データベースの目的は、すぐに参照できる状態に整理整頓しておくこと。特に2次利用(次も使える)できるルールだけで良いとは思う。ま、知恵の蓄積ですね。で、何度も使って見ることで、磨かれていくんですね。

・だけどすべてのシートをデータベース化する必要はない。連絡、報告は終われば、ためる必要も無いしね・・・

・手帳のタブは「Tag」という名前にしてある。終わったシートに「タグ」「ルール」を書き込んでカテゴリーごとにしまっておく。太田は大きく3つタブを使ってその中にいくつかの「Tips」に分けてあります。

・太田のセミナーでは、この1枚1枚のことを「Tips」(ルールの一つずつ) と読んでたりする。Twitterに#(ハッシュタグ)突きでアップしたもののほとんどは、ほとんど、「Tips」にあたる部分で、ほとんどが、このデータベースから引っ張り出している。

・太田の「Tag」のカテゴリーを書いておきます。
太田の3つの大きい「Tab」

・「マーケティングアイデア」:いわゆる販促系
細かい「Tips」
集客促進、販売促進、選択促進等々

・「マネジメントアイデア」:いわゆる人系
細かい「Tips」
コミュニケーション、理念クレドの運営、
サービス業の原理原則、仕事の意味、哲学等々

・「イノベーションアイデア」:変革系
細かい「Tips」
組織やチーム、顧客との関係性が変革を起こすようなアイデア等々


・例を書き出してみましょう。各「Tab」に必ず入っている、「magic number (マジックナンバー)3X」という「Tips」がある。太田がルール化する時、よく3の倍数(X)を使うから、そう読んでいる。その中のほんの一部を紹介

「コミュニケーション係数が平均3以上で、始めてマネジメントが効き始める」

「人の関係性は 距離感×回数×鮮度の3つのかけ算で決まる RI値(関係性係数)=距離感×回数×鮮度」

「マネジメント上3つ以上のことを目標にすると上手くいかない。つまり部下には、3つ以内の指示にまとめる。」

「教育の基本は守破離の3ステップ。同じようにやらせ、アレンジさせ、オリジナルにさせる」

「集客案は3つのステップでまとめる 来店前×来店時×来店後」

「1.0までのマーケティングの基本は、顧客、スタッフ、経営者(オーナー)の3方良しから。」

「マーケティングプロセスの把握は「識別できた個客数」「見込み個客数」「顧客満足度の総合評価」の3つで良い。しかも感覚で良い。」

「チームマネジメントのプロセスの把握は、3つの「感謝」「同意」「賞賛」した、された回数の把握で良い。」

「何度も通ってくださる顧客は 慣れて、飽きて、離れるの3段階 QSCだけじゃない。」

「社員は 業務に対して 慣れて、だれて、離れるの3段階。慣れさせてはだめ。」

「人創りの基本は「報い」「讃え」「褒める」の3つだ。」

「来店された一人の個客を3人以上が顔と名前と好みを覚えてアプローチできると、客数は上がる」

「1人30人の個客から、名前を覚えられると、客数は上がる」

「来店から3回以上同じポップ、アプローチを認知すると、出庫数が上がる。」

その8 GTDという考え方・・・000 概略

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さて、本当はここでいよいよ手帳の運用方法・・・(というか、使い方だよな)に移るところだけど、その前に書いておきたいことがある。実は、今だから話せることがある。このことを先に書いておかないと、使い方もアプリの紹介もままならない・・・


自分には理にかなっているやり方をしてきたつもりでした。頭の中のことがすべて、目の前にある状態。すべて書き出してある状態。手帳を前から毎日順番に見ればやることがすぐにわかる状態。そして必要なシートを手帳から抜き出して、その日の優先順位、劣後順位を付けながら(といってもそんなに重視はしていないが)業務をこなしていた・・・と。


あるとき、といっても約10年くらい前だと思う。ある勉強好きな(笑)友人から、
「太田がやってることって、GTDだよな・・・」
と誇らしげに語られた。
「なんだ??車の種類か??いやいや、俺のは悩んだ末のオリジナルだぞ!!」
とやり合ったのを覚えている。


ウィキペディアによると
GTD(Getting Things Done)とは個人用のワークフローの管理手法である。デビッド・アレン(David Allen)が提唱する。ハッカー文化の一つ。「ナレッジワーカー(知識労働者ないし頭脳労働)の仕事術」と呼ばれ、「次に何をやるか」という予定やスケジュールの管理、作業する上でのモチベーションを損なわないための体制作りなどが含まれる。

心理的な負担を減らすことを主眼とし、簡単な5つのステップを実行することによって成し遂げたいことを現実にするメソッドである。個人の生産性を向上させることができるとされ、LifeHack(ライフハック)の1つである。

基本はなすべき仕事のリストを何かに記録しておくことで、頭の中からなすべき仕事のことを追い出すものである。これで頭の中はすべき仕事全部を覚えなくてもよくなりすっきりとし、リストに基づき実際の仕事をこなすことに集中できる。


とある。太田の言ってることと一緒じゃねーか・・・と。間違えなく、正真正銘のオリジナルだと思っていたんだけど、私よりずいぶん先に(笑)有名になった方がみえたというわけだ。「デビット・アレン」は、いや さん はGTDの大家で、太田流的なやり方を、理論的にまとめてやり方もまとめられた方。で、急いで調べたら、ほぼ同じ・・・関連本も十冊程度読んだけど、さして目新しさはなし。その時は、そんな表現もあったのか・・・程度だった。


その当時から、自然の流れでそうなっていったので、あえてやっている的な感覚もなかった。また、生活の一部になってきていたので、改めて・・・という驚きはなく、むしろ、よくぞ太田流のやり方を、理論的にまとめてくれたものだ・・・ぐらいいしか思っていなかった。非常に傲慢です。(笑)またクライアントの方や、セミナー参加者の方にしか、話してこなかった。それぐらい、太田にとって、本当にごく当たり前なことだった。


ところがココへきて、働く人が業績に対してのプレッシャーがきつくなってきた。今までの働き方だとこなせない案件が積み重なってきて、頭の中がオーバーフローしている状況を、去年は何度も見てきた。つくづく、人がものを考える許容範囲は、
「一つ、二つ、もうたく「さん」・・・」
だなと思う。結局整理で出来ないだよね。


あとは、近頃いわゆる、「Hack」本が増えた。「○○Hack」とか元は「LifeHack」からきた言葉。アマゾンで調べてみた。多いのか少ないのかわからないが、400件以上もヒットする。ま、売れてるみたいなので、はやりと言えば、はやりだな・・・ま、でも太田は10年以上の年期が入ってるからね(くどいね~)


しかし、「GTD」の考え方は非常にわかりやすいので、少しずつ紹介していきます。ここは恩恵にあずかりたい。ポイントは5つと書いてあるからそのように説明しましょう。


1.収集
2.処理
3.整理
4.見直し
5.実行


だそうです。簡単に言ってしまえば、頭に浮かんだものをすべてを、すべてを(ここがポイント)書き出して、つまり、頭がからになるまで書き出して、いつやるか、どこでやるか、いつまでにやるかを決めて、たまに全体を見直して、実行し続けるってことなんだけどね。



しばらく、太田流と比較してみましょう。

その9

GTDと言う考えかたを紹介しました。

1.収集
2.処理
3.整理
4.見直し
5.実行

と言う手順だと書きましたよね。今回は1.収集です。収集のポイントは「頭の中に浮かんだもの(追いかけるべき仕事、覚えておくべき仕事、取りかかっている仕事等)はすべてはき出せ」そして「1カ所に集めろ」がポイントです。なーんだと言うぐらい簡単です。太田の場合どうやっていたのかと言えば、今はiPhoneのアプリにすべて、すべて打ち込んであります。このブログで紹介したツールは、「one to one note」「メモ帳」でしたね。

先ず一つ目、ブログの「すべきことが整理されるには・・・001:先ずメモ魔になる!!」をもう一度見て下さい。収集するには、とにかく「頭の中からはき出す」習慣が必要ですね。この癖が身につくのとあきらめてしまうのとは、生産性や成果を出せる出せないに大きな差が出てきます。

私の「next door」というセミナーも始めに、このことを習慣づけるまで続けます。実際は、「ポストイット」を使っても、「ボイスレコーダー」使ってもかまいません。「広告の裏」でも「仕様コピー用紙の裏」でもかまわない。小さく切って、クリップで留めておけばいい。とにかく、「はきだす」目標は、いつも頭の中が空になるまで・・・です。よく、「どこまで、はきだすのですか?」という質問がきます。私は「すべて!と言いませんでした?」と答えるだけです。「妄想もですか?」なんて、いやらしい質問をしてくる方もみえるのですが(笑)「ためておけば、小説がかけますよ」と言っています。書きたければ書けばいいと思います。ただし、人には見せられないですけどね(笑)ま、このブログの領域は「仕事」「プライベート」ぐらいまで言及したいと思いますが・・・

次に、「1カ所に集めろ」です。ま、人によって呼び名が違います。「inbox」「バスット」整理箱」・・・当様々です。私は、「inbox」にしています。メモしたものは先ず「one to one note」にその日のうちか、翌日の朝に転記します。そして、システム手帳のタブ「inbox」に上に積んでいきます。たったこれだけ。これが大切です。「one to one note」の束が出来てくるはずです。その束の空白の部分を埋めていくことが貴方が(貴女も・・・女性の読者が結構いることがわかった)処理しなければならない仕事、成果を上げなければならない仕事なんです。ここに全部有ると言うことが大切ですね。

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太田の場合プライベートも仕事もごちゃ混ぜにしています。「inbox:w」(仕事)と「inbox:p」(プライベート)と分けてもかまいません。私の場合、家族もプライベートも仕事と同じように大切だから、区分けしない・・・というのが本音(笑)人それぞれでいいと思います。要はどの時間に考える、処理する、実行する・・・なのでどうやってもかまいませんよ。

そして、処理の最後ですが・・・これも、太田の場合ですが、1週間でからにするように心がけています。2.処理、3.整理のところで詳しく書きますが、1週間たって、整理が付かないものは・・・「妄想」かも知れないですね・・・(笑)破棄しています。この、からになったときに、少し快感を覚えたりするんですよ。はじめの頃は・・・(笑)なんか、すっきりしたって気分になるんです。このことって、デビット・アレンのいう、ストレスから解放される・・・感覚に近いのかも・・・と思います。もちろんからにするときには、2.処理、3.整理済みですから・・・

その10 GTDという考え方・・・002 処理、整理

再度GTDと言う考えかたを書いておきましょう。

1.収集
2.処理
3.整理
4.見直し
5.実行

でした。今回は「2.処理」と「3.整理」です。ぜーんぶ書き出したとしましょう。「inbox」に入っているとしましょう。当然翌日にしなければならないアクションは、期日が入っているでしょうが、太田の場合、「inbox」に入れる時は大概は入ってないんです。「処理」「整理」はこの時点から始まります。処理って言うと分かりにくいかも知ませんが、シートをいつやるか「ジャッジ」する「仕分け」するなら分かりますかね??すぐやるものは、ま、すぐやればいいですよね(笑)電話、メール等なんてのはそうですよね。すぐやるものは、そもそもシートにも書かないこともあるでしょうね。そして、すぐやる以外のものをどうやって、「2.処理」と「3.整理」をするかですね。太田の場合「inbox」に放りこんであるシートを、毎日(ま、一日10枚くらいだと思う。多いときでも30枚くらい)ジャッジし、仕分けるわけです。

・「Now」
処理中の仕事、今日が締め切りの仕事も
・「Next」
今日、今すぐじゃ無いが処理しなきゃいけないシート
・「Fix」
今ではないが、いつやるか、始めるかが決まっているシート
・「Pending」
連絡待ち、預けた案件、未定の案件、
・「Someday」
いつかやりたいこと・・・夢や願望なんかもここに入れておく
・「Project」
いわゆるプロジェクト、いくつかのアクションが集合している

と分けるようにしてました。ま、これだけ・・・と言えばこれだけなんですけど・・・でも、溜めると大変なことが起こるんです(笑)想像が付くでしょう??ですから、太田の場合、1週間を目安に、必ず「inbox」を仕分けてからにすることを習慣づけていました。

次に「3.整理」の進め方ですね。太田の場合、1週間という期間で結構仕分けていました。でも、月曜から日曜日という考え方ではないんです。今日が月曜日であれば、日曜日までですが、火曜日であれば月曜日まで・・・これが一週間なんです。先ず、仕事を始める前に、「Next」~「Project」までを、ずっと俯瞰して、この1週間で成果を出さないといけないシートを「Now」に動かします。そして、その中で今日締め切りをとにかく上に。今日もしなければ(要は継続ってことです)ならないことはその後ろに・・・と並べ替えます。で、ひたすら、「Now」の処理に全力を上げる。

太田は1週間でしたが、nextdoorの会員の方の中には、「Now」の期間が 10日とか、半月とか、一月・・・って方も多くお見えになりました。サービス業の方のマネジメントの単位が一月と言う単位が多い体と思います。別に1週間でないといけない、一月でないといけないと言うことは無いですよ。一月単位の場合は、1週間つまりいつも7日先まで考えて仕事をする・・・必要はないです。一月で1日から30日までで考えればいいですよ。要は、自分合っていればいいんです。いろいろ試されるといいと思います。しかし、仕分けがきちんとしているから、今日集中すべきことに、集中できるんです。この「2.処理」と「3.整理」は大切です。

その11

さて、再度GTDのアクションを上げておきます。

1.収集
2.処理
3.整理
4.見直し
5.実行

今回はGTDの5つのアクションのうち、最後の「4.見直し 」「5.実行」です。見直しとは何かと言うと、ン・・・見直すんです。(笑)いくつか見直す前にやっておくことがあります。1つめは、「inbox」の中を定期的にからにする・・・と言うこと。ま、1週間ぐらいでしょうね。2つ目は、タブごと見直して、やり残していること、期限が迫っているのに気がついていないこと・・・見落としがないかをチェックしておきます。ま、ずっとinbox」に入ったままになっている案件は、私なら捨てます(笑)本当に大切なものだったら、また、登録されるからね。

さて、いよいよ見直す際のポイントをいくつか上げておきますね・・・
先ずは、①個々まできちんとやっていることが前提だけど、いつも同じ様な案件、アクションに気づくことがある・・・これは、単純に言えば、怪我してるのに絆創膏を貼っているだけだから、毎回毎回同じことを繰り返してしまうんです。根本的に何故起こるのかを考えるきっかけにすべきです。

それから、②新しい案件、シートを何故上に、上に積んでいくことが大切なのか・・・がソロソロわかってくると思う。いつも上にあるシートやカテゴリーに出くわします。逆にそうじゃなくて、いつまでもほとんど空白のまま残っているシートもある・・・上にある案件が、今貴方にとって大切なこと・・・つまり優先順位が高い・・・と言うんです。もちろん、100%じゃないですよ。大切なことを見落とすことだって有るかも知れない。でも、このやり方をしていれば、大概大切なこと、考えないといけないこと、空白が埋まって行ってしまう、案件、シートが優先順位が高いと気づくはずです。結果自然で良いんです。見直すのは、いつまでも空白なシートと、いつも出てくる似たような案件のシートに着目する・・・と言うことですね。

さらに見直しのことを言えば、③会社やお店で決められた目的や、目標があると思うんです。要は上げなければならない成果のことです。その成果を出すための案件、シートが上の方にあるときは、まあまあ上手く行っているはず・・・もちろん決められたアクションが、正しいとしてですが(笑)合致していない場合、必要な行動を取っていないことになります。ここも大切な見直しのポイントですね。

次に実行って何か・・・そう、見直した上で調整をして、また一週間なり、決められた期間をがんばろうって言うわけですが、実行のポイントは、実行している最中は迷わないこと。やりきることですね。よく「P.D.C.A」なんて聞いたことがあるでしょう?「プラン→行動→チェック→修正して行動」ってことです。あまりうまくいかなかったら、変えれば良いんです。結果が出るまでやりきることです。必ずしも上手く行くとは限りませんよ。結果とは、上手く行くときもあるし、行かないこともある。上手く行かなかったら、行動を変えれば良いんです。

成果を上げる確率が高い人と低い人の違いはこのあたりにあります。言い方を変えれば、成果を上げられる人とは、仮説を立て実践してみて、うまくいくように調整することをスピードをもってやる人ですね。結果を出すから、これはうまくいく、うまくいかないの経験を積めるんです。いつも中途半端だと、経験も積めないし、勘も働かないから、いつまでたっても、効率が悪いし、成果を上げられないんです。

その12 GTDという考え方・・・004 うまくつきあう

最後に整理して見みましょう・・・

先ずは、何故やるのか、目的を外さないことです。
「スケジュール(時間軸)」と「すべきこと(やりたいことも含む)」をマッチングさせて、「今」処理しなければならないことに集中すること です。仕事で言えば、ものすごくキャリアで差が着く部分の1つは実はこの部分だということを自覚すべきです。成果を上げられる人は、成果に対してきちんと時間を使っている。そうでない人はその逆です・・・(笑)もう少し言えば、売上を上げられる人と、そうでない人の差は何か・・・上げられる人は、上げるための時間をしっかりと使っている・・・そうでない穂とは逆ですね・・・特に時間の使い方が普通の人よりも3倍濃い場合、人生を3倍長く生きていることとそう、違いがないですよ。

また、人間ね、不思議な感覚を覚えるときがあってね・・・効率よく、詰めて仕事をしていると・・・気持ちいいんですよ(笑)経験した人は多くいるはずです。そう、気持ちいいんです。何か悩み事や、やりっ放しなことが頭に残っていると・・・あまり一日の終わりに、「今日も終わった!!」って気持ちになれないんです。これは、習慣の問題だと思いますね。

さて、太田流の実行のポイントは
①やっぱり、頭にあること、浮かんだことや、心配なこと・・・全て書き出すこと。全てです。そのために自分に合ったツールを使って下さい。
②よく使うもの程、上に来るようにする。アプリを使っている人、手帳の人と基本的には同じ。
③定期的に(1日、1週、1月)必ず、見直すこと。後ろの方に(手帳の方は)はっとするようなシートがあったりするかも(笑)逆もあるけどね・・・

で、やっぱり、成果を上げたければ自分の行動そのものをできる限り成果にむける習慣が必要で、ま、俗に言う「選択と集中」ですね。週を、月を振り返ったときに、いつも上にあるシートやいつもアプリのノートがいっぱいになるアクションって必ずあります。そのシート、ノートの書き込むことが成果を出すために必要なことだったのか・・・反省が必要ですよね。何度も何度も繰り返すと、必ず成果を上げるための行動パターンや具体的なアクションが目に見えてきます。

太田の考えでは、ツールは何使っても良いし、これじゃなきゃいけないってこともないです。初めはノートかなんかでやってみるといいかもしれません。その後、システム手帳や、iPhone、iPhone、PC等、使い勝手が良いものを選べばいいと思います。だらっと始めた方が良い(笑)とにかく、長く見て、「すべきこと」がきちんとこなせていて、「やりたいこと」ができる時間を確保できること、「できること」を増やすための時間を確保すること・・・そうなっていれば気持ちが良いはずです。
生真面目にやり過ぎると、案外うまくいきません。ゆったり、じっくりやればいいですよ。